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公開番号2024078393
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-10
出願番号2023140380
出願日2023-08-30
発明の名称金属磁性粉末、複合磁性体、および電子部品
出願人TDK株式会社
代理人前田・鈴木国際特許弁理士法人
主分類H01F 1/20 20060101AFI20240603BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】ギガヘルツ帯の高周波帯域において、透磁率が高く、かつ、性能指数が高い金属磁性粉末と、当該金属磁性粉末を含む複合磁性体および電子部品と、を提供すること。
【解決手段】主成分としてCoを含み、平均粒径(D50)が1nm以上100nm以下であるナノ粒子を含有する金属磁性粉末である。ナノ粒子の格子像を用いたフーリエ変換像が、ストリーク状の散漫散乱を有する。ナノ粒子のTEM像における最小外接円の直径をr1とし、最大内接円の直径をr2として、r2/r1の平均が、0.7以上である。
【選択図】図4B
特許請求の範囲【請求項1】
主成分としてCoを含み、平均粒径(D50)が1nm以上100nm以下であるナノ粒子を有し、
前記ナノ粒子の格子像を用いたフーリエ変換像が、ストリーク状の散漫散乱を有し、
前記ナノ粒子のTEM像における最小外接円の直径をr1とし、最大内接円の直径をr2として、
r2/r1の平均が、0.7以上である金属磁性粉末。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記ナノ粒子の内部に存在するドメインの平均サイズをd
Ave
として、
前記ナノ粒子の前記平均粒径に対するd
Ave
の比(d
Ave
/D50)が、0.006以上0.5以下である請求項1に記載の金属磁性粉末。
【請求項3】
請求項1または2に記載の前記金属磁性粉末を含む複合磁性体。
【請求項4】
請求項1または2に記載の前記金属磁性粉末を含む電子部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、Coを主成分とする金属ナノ粒子を含む金属磁性粉末、複合磁性体、および、電子部品に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
近年、携帯電話機や無線LAN機器などの各種通信機器に含まれる高周波回路では、動作周波数が、ギガヘルツ帯(たとえば、3.7GHz帯(3.6~4.2GHz)、4.5GHz帯(4.4~4.9GHz帯))にまで及んでいる。このような高周波回路に搭載される電子部品としては、たとえば、インダクタ、アンテナ、高周波ノイズ対策用のフィルタなどが挙げられる。このような高周波用途の電子部品に内蔵されるコイルには、非磁性の磁芯を有する空芯コイルを用いることが一般的であるが、電子部品の特性を向上させるために、高周波用途の電子部品への適用が可能な磁性材料の開発が求められている。
【0003】
たとえば、特許文献1では、高周波向けの磁性材料として、金属ナノ粒子からなる磁性材料を開示している。金属ナノ粒子は、マイクロメートルオーダの金属磁性粒子よりも、単位粒子当たりの磁区の数を少なくすることができ、高周波帯域における渦電流損失を低減できる。ただし、特許文献1の磁性材料であっても、動作周波数が1GHzを超えると、透磁率が極端に低下し(特許文献1の図2)、磁気損失が増大してしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2006-303298号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、上記の実情を鑑みてなされ、その目的は、ギガヘルツ帯の高周波帯域において、透磁率が高く、かつ、性能指数が高い金属磁性粉末と、当該金属磁性粉末を含む複合磁性体および電子部品と、を提供することである。なお、性能指数は、透磁率をμ′とし、磁気損失をtanδとして、μ′/tanδで表される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本開示に係る金属磁性粉末は、
主成分としてCoを含み、平均粒径(D50)が1nm以上100nm以下であるナノ粒子を有し、
前記ナノ粒子の格子像を用いたフーリエ変換像が、ストリーク状の散漫散乱を有し、
前記ナノ粒子のTEM像における最小外接円の直径をr1とし、最大内接円の直径をr2として、
r2/r1の平均が、0.7以上である。
【0007】
金属磁性粉末が、上記の特徴を有することで、ギガヘルツ帯の高周波帯域において、高い透磁率と高い性能指数とを両立して得ることができる。
【0008】
前記ナノ粒子の内部に存在するドメインの平均サイズをd
Ave
として、
好ましくは、前記ナノ粒子の前記平均粒径に対するd
Ave
の比(d
Ave
/D50)が、0.006以上0.5以下である。
【0009】
上記の金属磁性粉末は、複合磁性体の材料として用いることができ、当該複合磁性体は、前記金属磁性粉末と樹脂とを含む。そして、上記の金属磁性粉末および複合磁性体は、高周波回路に搭載されるインダクタ、アンテナ、フィルタなどの電子部品において、好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、r1/r2の測定方法を示す模式図である。
図2は、金属磁性粉末1のX線回折チャートの一例である。
図3は、格子像を用いたフーリエ変換像を説明するための写真である。
図4Aは、ナノ粒子2のHRTEM像の一例である。
図4Bは、ナノ粒子2の格子像を用いたフーリエ変換像の一例である。
図5Aは、ナノ粒子2のHRTEM像(格子像)の一例である。
図5Bは、積層欠陥の解析方法を説明するための図である。
図5Cは、積層欠陥の例を示す模式図である。
図6は、ドメインサイズの測定方法を示す模式図である。
図7は、金属磁性粉末1を含む複合磁性体の一例を示す断面模式図である。
図8は、図7に示す複合磁性体10を含む電子部品の一例を示す断面模式図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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