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公開番号2024088939
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-07-03
出願番号2022203993
出願日2022-12-21
発明の名称移動体搭載バッテリの系統連系支援システム
出願人中国電力株式会社
代理人弁理士法人光陽国際特許事務所
主分類H02J 13/00 20060101AFI20240626BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】移動体に搭載されているバッテリを移動先のAC接続部に充放電ケーブルを介して系統連系して電力の充放電を可能とする移動体搭載バッテリの系統連系支援システムに関する。
【解決手段】車両3には、双方向インバータ7と、双方向インバータの充放電を制御すると共に保護リレーのリレー整定値を調整可能とする制御装置8と、車載ゲートウェイ9と、を備え、移動先のACコンセント2又はその近傍に引込元識別情報を含む接続ポイント情報が記録された電子タグ23を設ける。車載ゲートウェイ9は、読取機器(リーダ13)によって電子タグから読み取った接続ポイント情報を管理サーバ(事業者用管理サーバ32)に送信し、管理サーバは、接続ポイント情報に基づき整定値格納データベース33から抽出したリレー整定値を車載ゲートウェイ9に通知する。制御装置8は、保護リレーのリレー整定値を車載ゲートウェイに通知されたリレー整定値に置き換える。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
移動先に設けられたAC接続部に充放電ケーブルを介して移動体に搭載されている移動体搭載バッテリとの間で電力の充放電を可能とする移動体搭載バッテリの系統連系支援システムであって、
前記移動体には、前記移動体搭載バッテリと充放電口との間に接続された双方向インバータと、前記双方向インバータの充放電を制御すると共に、保護リレーのリレー整定値を調整可能とする制御装置と、移動体内外の通信やデータ交換を行うための移動体ゲートウェイと、を備え、
前記AC接続部又はその近傍に、該AC接続部に対して電気を引き込むための引込元の配電線系統を識別する引込元識別情報を含む接続ポイント情報が記録された接続ポイント情報記録媒体を設け、
それぞれの前記引込元識別情報に対応したリレー整定値が格納された整定値格納部を有する管理サーバと、
前記接続ポイント情報記録媒体に記録された前記接続ポイント情報を読取り可能であると共に、前記移動体ゲートウェイと通信可能な読取機器と、を備え、
前記移動体ゲートウェイは、前記読取機器によって読み取られた接続ポイント情報を受信すると、前記接続ポイント情報を前記管理サーバへ送信する接続ポイント情報送信手段を備え、
前記管理サーバは、前記移動体ゲートウェイから送信された前記接続ポイント情報に基づき、その接続ポイント情報の前記引込元識別情報に対応するリレー整定値を前記整定値格納部を参照して抽出し前記移動体ゲートウェイへ通知するリレー整定値通知手段を備え、
前記制御装置は、前記保護リレーのリレー整定値を前記移動体ゲートウェイに通知されたリレー整定値に置き換える整定値置き換え手段と、
を有することを特徴とする移動体搭載バッテリの系統連系支援システム。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記読取機器は、前記移動体の充放電口と前記AC接続部を接続する充放電ケーブルの前記AC接続部に接続するACプラグに一体に設けられたリーダであり、前記リーダで読み取った前記接続ポイント情報を無線または有線で前記移動体ゲートウェイに送信することを特徴とする請求項1記載の移動体搭載バッテリの系統連系支援システム。
【請求項3】
前記読取機器は、携帯端末であり、前記携帯端末で読み取った前記接続ポイント情報を無線で前記移動体ゲートウェイに送信することを特徴とする請求項1記載の移動体搭載バッテリの系統連系支援システム。
【請求項4】
移動先に設けられたAC接続部に充放電ケーブルを介して移動体に搭載されている移動体搭載バッテリとの間で電力の充放電を可能とする移動体搭載バッテリの系統連系支援システムであって、
前記移動体には、前記移動体搭載バッテリと充放電口との間に接続された双方向インバータと、前記双方向インバータの充放電を制御すると共に、保護リレーのリレー整定値を調整可能とする制御装置と、移動体内外の通信やデータ交換を行うための移動体ゲートウェイと、を備え、
前記AC接続部又はその近傍に、該AC接続部に対して電気を引き込む引込元の配電線系統を識別する引込元識別情報を含む接続ポイント情報が記録された接続ポイント情報記録媒体を設け、
それぞれの前記引込元識別情報に対応したリレー整定値を予め格納する整定値格納部を備えた管理サーバと、
前記接続ポイント情報記録媒体に記録された前記接続ポイント情報を読み取り可能な読取機器と、を備え、
記読取機器は、前記接続ポイント情報記録媒体に記録された前記接続ポイント情報を読取り可能であると共に、前記移動体ゲートウェイ及び前記管理サーバと通信可能な携帯端末であり、
前記携帯端末は、前記接続ポイント情報記録媒体から読み取った前記接続ポイント情報を前記管理サーバへ送信する接続ポイント情報送信手段を備え
前記管理サーバは、前記携帯端末から送信された前記接続ポイント情報に基づき、その接続ポイント情報の前記引込元識別情報に対応するリレー整定値を前記整定値格納部を参照して抽出し前記携帯端末に通知するリレー整定値通知手段を備え、
前記携帯端末は、前記管理サーバから通知されたリレー整定値を前記移動体ゲートウェイに送信するリレー整定値送信手段を更に備え、
前記制御装置は、前記保護リレーのリレー整定値を前記移動体ゲートウェイに送信されたリレー整定値に置き換える整定値置き換え手段と、
を有することを特徴とする移動体搭載バッテリの系統連系支援システム。
【請求項5】
前記接続ポイント情報記録媒体は、前記AC接続部に埋設された、若しくは、前記AC接続部の近傍に設置された電子タグ、又は、前記AC接続部の表面若しくはその近傍に表示されたコード画像であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の移動体搭載バッテリの系統連系支援システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体であるEVやPHEV等に搭載されたバッテリを、移動先において系統連系することでバッテリの電力を移動体の走行以外にも利用可能にするための移動体搭載バッテリの系統連系支援システムに関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
従来においては、車載バッテリを商用電力によって充電する視点で標準化が進められてきたが、昨今においては、車載バッテリの電力を車両の走行以外の用途に利用するV2X(Vehicle to X)という概念が注目を集めている。
そこで、V2Xの実現に向けて、特許文献1や非特許文献1に示されるように、車両に双方向インバータ、保護リレー、充放電制御装置を搭載し、車載バッテリと系統との間で交流電力(AC電力)を充放電可能とすれば、場所を選ばずに移動先の一般のAC差込口を利用して車載バッテリの充放電が可能となり、需要家宅に大掛かりな設備の設置が不要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-141926号公報
【非特許文献】
【0004】
泉達也、他5名、““V2X”に対応した双方向充電ユニット”,SEIテクニカルレビュー、2014年7月、第185号、P34-37
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、車両の車載バッテリを移動先で系統連系(需要家設備を介して接続する場合を含む)する場合、例えば、V2H(Vehicle to Home)やV2G(Vehicle to Grid)のように、需要家設備の電源確保や電力需給のピークシフト、再生可能エネルギーの安定化等を目的として系統連系する場合には、保護リレーの整定値を接続先系統の電圧等の状態を踏まえた整定値に変更し、送配電事業者の接続認証を得た上で系統連系する必要がある。
このため、双方向充電ユニットを備えた車両のバッテリを任意の移動先で系統連系させる場合には、需要家に負担をかけない簡易な構成で適切に系統連系する必要がある。
【0006】
本発明は係る事情に鑑みてなされたものであり、需要家宅の設備に大掛かりな設備変更をする必要がなく、移動体であるEV等に搭載されたバッテリが任意の移動先において容易に系統連系することができ、且つ、そのようなインフラを構築する場合に多くのコストや時間を必要としない移動体搭載バッテリの系統連系支援システムを提供することを主たる課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を達成するために、本発明に係る移動体搭載バッテリの系統連系支援システムは、移動先に設けられたAC接続部に充放電ケーブルを介して移動体(例えば、車両)に搭載されている移動体搭載バッテリとの間で電力の充放電を可能とする移動体搭載バッテリの系統連系支援システムであって、
前記移動体には、前記移動体搭載バッテリと充放電口との間に接続された双方向インバータと、前記双方向インバータの充放電を制御すると共に、保護リレーのリレー整定値を調整可能とする制御装置と、移動体内外の通信やデータ交換を行うための移動体ゲートウェイと、を備え、
前記AC接続部又はその近傍に、該AC接続部に対して電気を引き込むための引込元の配電線系統を識別する引込元識別情報(例えば、引込柱番号)を含む接続ポイント情報が記録された接続ポイント情報記録媒体(例えば、電子タグやコード画像等)を設け、
それぞれの前記引込元識別情報に対応したリレー整定値が格納された整定値格納部(整定値格納データベース)を有する管理サーバと、
前記接続ポイント情報記録媒体に記録された前記接続ポイント情報を読取り可能であると共に、前記移動体ゲートウェイと通信可能な読取機器(例えば、リーダや携帯端末)と、を備え、
前記移動体ゲートウェイは、前記読取機器によって読み取られた接続ポイント情報を受信すると、前記接続ポイント情報を前記管理サーバへ送信する接続ポイント情報送信手段を備え、
前記管理サーバは、前記移動体ゲートウェイから送信された前記接続ポイント情報に基づき、その接続ポイント情報の前記引込元識別情報に対応するリレー整定値を前記整定値格納部を参照して抽出し前記移動体ゲートウェイへ通知するリレー整定値通知手段を備え、
前記制御装置は、前記保護リレーのリレー整定値を前記移動体ゲートウェイに通知されたリレー整定値に置き換える整定値置き換え手段と、
を有することを特徴としている。
【0008】
ここで、AC接続部は、充放電ケーブルが差し込まれる移動先に設けられたAC差込口であっても、充放電ケーブルが予め一体に接続されている移動先のケーブル接続箇所であってもよい。すなわち、充放電ケーブルは、移動先のAC接続部に差し込んで接続するものであっても、移動先のAC接続部に予め一体に設けられるものであってもよい。
また、接続ポイント情報記録媒体は、AC接続部に埋設された、若しくは、AC接続部の近傍に設置された電子タグ(例えば、ICタグ)、又は、AC接続部の表面若しくはその近傍に表示されたコード画像(バーコード等の一次元コード画像、QRコード等の二次元コード画像など)としてもよい。
なお、電子タグやコード画像を他の場所に移設すると、誤情報に基づき系統連系することになるため、好ましくは、AC接続部に直接設けることが好ましい。特に電子タグにあっては、AC接続部に内蔵させることが好ましくAC接続部に内蔵させる場合においても、より好ましくは、ネジ部等に封印を施し、持ち出しできないようにすることが好ましい。
【0009】
したがって、移動体が任意の移動先において需要家のAC接続部に対して系統連系する場合には、保護リレーのリレー整定値を接続先系統の電圧等の状態を踏まえた整定値に変更する必要があるが、上述の系統連系支援システムによれば、移動先のAC接続部又はその近傍に、AC接続部に対して電気を引き込むための引込元の配電線系統を識別する引込元識別情報を含む接続ポイント情報が記録された接続ポイント情報記録媒体(例えば、電子タグやコード画像等)が設けられているので、この接続ポイント情報記録媒体に記録されている接続ポイント情報を読取機器によって読み取れば、読み取られた接続ポイント情報が移動体ゲートウェイから送配電事業者などが管理する管理サーバへ送信される。その後、管理サーバは、整定値格納部を参照して、受信した接続ポイント情報に基づき、その引込元識別情報に対応するリレー整定値(接続しようとしているAC接続部に対応したリレー整定値)を抽出し、移動体ゲートウェイに通知する。
そして、リレー整定値が移動体ゲートウェイに通知されると、制御装置は、保護リレーのリレー整定値を移動体ゲートウェイに通知されたリレー整定値に置き換えるので、系統連系が適切かつ瞬時に行われることになる。
【0010】
ここで、読取機器としては、前記移動体の充放電口と前記AC接続部を接続するAC充放電ケーブルの前記AC接続部に接続するACプラグに一体に設けられたリーダとし、このリーダで読み取った前記接続ポイント情報を無線または有線で前記移動体ゲートウェイに送信するようにしてもよい。
このような構成によれば、充放電ケーブルを移動先のAC接続部に接続するだけで、リーダによって接続ポイント情報が読み取り可能となるので、AC接続部に充放電ケーブルを接続する操作が完了すれば、適切な系統連系が完了した状態、即ち、移動体搭載バッテリと移動先の需要家との間でバッテリの充放電が可能になる接続状態を形成することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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