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公開番号2024086044
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200908
出願日2022-12-16
発明の名称蒸着マスクおよび有機発光素子の製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C23C 14/24 20060101AFI20240620BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】基板上に画素開口のパターンを蒸着した後に蒸着マスクと基板を分離する際に蒸着マスクの分離をより制御する技術を提供する。
【解決手段】基板に蒸着される蒸着パターンに対応する複数の画素開口が設けられた蒸着マスクにおいて、前記蒸着マスクの前記基板に対向する面とは反対側の面内において、前記複数の画素開口のうち最外周部分に配置された画素開口から前記蒸着マスクの端部までの領域の、前記蒸着マスクの中点に対して一方の側におもりが配置されており、前記蒸着マスクの中点に対して他方の側におもりが配置されていない。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
基板に蒸着される蒸着パターンに対応する複数の画素開口が設けられた蒸着マスクにおいて、
前記蒸着マスクの前記基板に対向する面とは反対側の面内において、前記複数の画素開口のうち最外周部分に配置された画素開口から前記蒸着マスクの端部までの領域の、前記蒸着マスクの中点に対して一方の側におもりが配置されており、前記蒸着マスクの中点に対して他方の側におもりが配置されていない
ことを特徴とする蒸着マスク。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記おもりは、前記蒸着マスクと同一の素材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項3】
前記おもりは、前記蒸着マスクとは異なる素材で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項4】
前記おもりは、前記蒸着マスクに着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の蒸着マスク。
【請求項5】
前記蒸着マスクは、前記蒸着マスクの支持部材と接触する枠部と、前記複数の画素開口の間に形成された第1の桟部と第2の桟部とを有し、
前記蒸着マスクの厚み方向における、前記枠部の厚み、前記第1の桟部の厚み、前記第2の桟部の厚みをそれぞれd1、d2、d3としたときに、以下の式(1)を満たす
d1 ≧ d2 ≧ d3 ・・・(1)
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の蒸着マスク。
【請求項6】
基板に蒸着される蒸着パターンに対応する複数の画素開口が設けられた蒸着マスクを支持するマスクホルダーにおいて、
前記マスクホルダーの前記基板に対向する面とは反対側の面内において、前記蒸着マスクの中点に対して一方の側におもりが配置されており、前記蒸着マスクの中点に対して他方の側におもりが配置されていない
ことを特徴とするマスクホルダー。
【請求項7】
前記おもりは、前記マスクホルダーと同一の素材で形成されていることを特徴とする請求項6に記載のマスクホルダー。
【請求項8】
前記おもりは、前記マスクホルダーとは異なる素材で形成されていることを特徴とする請求項6に記載のマスクホルダー。
【請求項9】
前記おもりは、前記マスクホルダーに着脱可能に取り付けられることを特徴とする請求項6に記載のマスクホルダー。
【請求項10】
前記蒸着マスクは、前記蒸着マスクの支持部材と接触する枠部と、前記複数の画素開口の間に形成された第1の桟部と第2の桟部とを有し、
前記蒸着マスクの厚み方向における、前記枠部の厚み、前記第1の桟部の厚み、前記第2の桟部の厚みをそれぞれd1、d2、d3としたときに、以下の式(2)を満たす
d1 ≧ d2 ≧ d3 ・・・(2)
ことを特徴とする請求項6から9のいずれか1項に記載のマスクホルダー。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示の技術は、画素開口のパターンを基板に蒸着するための蒸着マスクおよび蒸着マスクを用いた有機発光素子の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
有機発光素子は、低電圧駆動による高輝度発光が可能な発光素子として注目されている。有機発光素子は、一般的に基板上に陽極、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、陰極といった複数の積層構造で形成されている。この積層構造を形成する方法として、蒸発や昇華を用いた基板への真空蒸着方法、溶媒に有機材料を溶解させインクジェットやスピンコートなどを用いた成膜方法が挙げられる。中でも低分子材料を用いた積層構造の形成においては、パターンを配したマスクを用いた真空蒸着法を用いるのが一般的である。真空蒸着法では、基板上に所望のパターンを成膜するために、所望の画素開口部のパターンを有する蒸着マスクを、基板と蒸着材料の加熱部との間に設置し成膜する。
【0003】
近年、有機発光素子の高精細化が求められている。有機発光素子の高精細化を実現するには、基板と蒸着マスクとを非常に近接させ、蒸着時の蒸着ボケや蒸着ケラレの低減が求められる。蒸着ボケとは、所望の蒸着範囲を越えた広範囲に蒸着材料が成膜されることである。これには、基板と蒸着マスクとの距離が重要である。蒸着時に基板と蒸着マスクを想定の位置関係に設置できたとしても、蒸着マスクの中央部分などは、画素開口を区画する桟部が、マスクの自重によって撓むことにより、蒸着ボケが引き起こされる。また、蒸着ケラレとは、蒸着マスクの桟部や枠部の厚みの影響で蒸着範囲が削られてしまうことで発生する。蒸着ボケや蒸着ケラレの影響を小さくするには、桟部や枠部を薄くすることが必要となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-193618号公報
特開2021-66949号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、蒸着時に基板と蒸着マスクを近接させると、基板と蒸着マスクが、ファンデルワールス力などの相互作用により互いに密着する。この結果、蒸着後に基板と蒸着マスクを剥離する際に、蒸着マスクの画素開口を区画する桟部の歪み、切れなどの破損を招き、複数枚の基板に対する蒸着処理が困難となる。さらに、基板損傷や異物の原因にもなるため、歩留まり低下を招く。しかしながら、有機発光素子の高精細化を実現するためには、蒸着時に基板と蒸着マスクを近接させることは不可欠であり、解決が必要な課題であった。
【0006】
特許文献1は、基板と蒸着マスクを近接させて蒸着を行った後、基板と蒸着マスクを分離する際の損傷を防ぐために、蒸着マスクの残留磁気と逆極性の磁界を付与することで蒸着マスクの分離を容易にし、蒸着マスクの損傷を防止することを提案している。しかしながら、蒸着マスクの逆極性を付与するためには、基板の上方に極性方向を変えられる電磁石を設置する必要があるため装置のコストアップにつながる。また、分離するための磁界制御を行う事が必要になるため、装置のシステムの複雑化とコストアップにつながってしまい、結果、装置価格の上昇と複雑な制御が必要になるというデメリットがある。
【0007】
特許文献2は、蒸着マスクの貫通孔群の周囲に、貫通孔群が設けられた箇所よりもマスク厚が厚い部分を設けることにより、シャドーなどの蒸着不良を防止することを提案している。しかしながら、マスクに均一に厚い部分を設けても、基板と蒸着マスクを分離する際には、蒸着マスク上のランダムな位置から基板からの分離が始まるため、分離を制御ができず、基板と蒸着マスクの貼り付きを回避できない可能性がある。
【0008】
本開示の技術は、上記に鑑みてなされたものであり、基板上に画素開口のパターンを蒸着した後に蒸着マスクと基板を分離する際に蒸着マスクの分離をより制御する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本開示に係る蒸着マスクは、基板に蒸着される蒸着パターンに対応する複数の画素開口が設けられた蒸着マスクにおいて、前記蒸着マスクの前記基板に対向する面とは反対側の面内において、前記複数の画素開口のうち最外周部分に配置された画素開口から前記蒸着マスクの端部までの領域の、前記蒸着マスクの中点に対して一方の側におもりが配置されており、前記蒸着マスクの中点に対して他方の側におもりが配置されていないことを特徴とする蒸着マスクを含む。
【0010】
また、上記目的を達成するために、本開示に係るマスクホルダーは、基板に蒸着される蒸着パターンに対応する複数の画素開口が設けられた蒸着マスクを支持するマスクホルダーにおいて、前記マスクホルダーの前記基板に対向する面とは反対側の面内において、前記蒸着マスクの中点に対して一方の側におもりが配置されており、前記蒸着マスクの中点に対して他方の側におもりが配置されていないことを特徴とするマスクホルダーを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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