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公開番号2024085510
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-06-27
出願番号2022200048
出願日2022-12-15
発明の名称表面処理アルミニウム板、樹脂被覆表面処理アルミニウム板、及び成形体
出願人東洋鋼鈑株式会社
代理人弁理士法人太田特許事務所
主分類C23C 8/16 20060101AFI20240620BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】耐食性、加工追従性、及び、樹脂密着性を兼ね備えた表面処理アルミニウム板を提供する。
【解決手段】アルミニウム基材と、前記アルミニウム基材の少なくとも一方の面に形成された表面処理層と、を含み、前記アルミニウム基材が、アルミニウム板、又はアルミニウム合金板であり、前記表面処理層が、水酸化アルミニウムを含み、FT-IRで測定される赤外吸収スペクトルにおいて、波数850~1000cm-1の吸光度ピークの高さをPaと定義し、波数1000~1200cm-1の吸光度ピークの高さをPbと定義したとき、Pa/Pbの値が6.0以下である、ことを特徴とする、表面処理アルミニウム板。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
アルミニウム基材と、
前記アルミニウム基材の少なくとも一方の面に形成された表面処理層と、を含み、
前記アルミニウム基材が、アルミニウム板、又はアルミニウム合金板であり、
前記表面処理層が、水酸化アルミニウムを含み、FT-IRで測定される赤外吸収スペクトルにおいて、波数850~1000cm
-1
の吸光度ピークの高さをPaと定義し、波数1000~1200cm
-1
の吸光度ピークの高さをPbと定義したとき、Pa/Pbの値が6.0以下である、
ことを特徴とする、表面処理アルミニウム板。
続きを表示(約 280 文字)【請求項2】
前記表面処理層の厚みが、1nm~2000nmである、請求項1に記載の表面処理アルミニウム板。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の表面処理アルミニウム板上に、さらに樹脂層を有し、前記樹脂層が熱可塑性樹脂層又は熱硬化性樹脂層である、樹脂被覆表面処理アルミニウム板。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の表面処理アルミニウム板、又は、請求項3に記載の樹脂被覆表面処理アルミニウム板からなる、成形体。
【請求項5】
前記成形体が、容器、蓋、及び構造部材のうちのいずれかである、請求項4に記載の成形体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は表面処理アルミニウム板、樹脂被覆表面処理アルミニウム板、及び成形体に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、食缶や飲料缶等に適用される表面処理アルミニウム板として、リン酸クロメート処理による表面処理アルミニウム板が製造されている。また、家電部品や建築用構造部材等に適用される表面処理アルミニウム板として、クロム酸クロメート処理による表面処理アルミニウム板が製造されている。そして、近年の六価クロムに対する規制に鑑みて、いわゆるクロムフリー表面処理アルミニウム板が知られている。
【0003】
例えば下記の特許文献1~3には、クロムフリーの表面処理として、アルミニウム基材表面に水酸化アルミニウムを形成させる処理が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2003-013253号公報
特開2004-216801号公報
特開2007-176072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
クロムフリーの表面処理アルミニウム板に対しては、リン酸クロメート処理、クロム酸クロメート処理と同等またはそれ以上の性能が求められる。具体的には、耐食性、成形加工に対する追従性(加工追従性)、表面処理層と樹脂層の密着性(以下「樹脂密着性」とも称する。)、等が求められる。
【0006】
クロムフリーの表面処理アルミニウム板において、アルミニウム基材表面に形成される水酸化アルミニウム被膜は、ベーマイトと呼ばれるアルミナ1水和物(AlO(OH))が主体の被膜と考えられている。ベーマイトは、主にアルマイト被膜の封孔処理に使用されており、耐食性を有する物質として知られている。また表面に凹凸を持った針状組織として知られており、この針状組織が塗膜やフィルム等の樹脂層に対するアンカー効果を発揮し、樹脂密着性を向上させると考えられている。
【0007】
一方でベーマイト等の水酸化アルミニウム被膜には、被膜の形成処理条件に応じて、アモルファスのアルミナ(Al



)や、結晶質のアルミナ(Al



)が含まれる。アモルファスのアルミナは、結晶質のアルミナとは異なり、熱水に浸漬させると短時間で溶解してしまうことが知られている。
【0008】
従って、アルミニウム基材と樹脂層との間に存在する水酸化アルミニウム被膜中に、水溶性のアモルファスアルミナが高い比率で含まれると、レトルト処理等の熱水処理により、樹脂の接着面が溶解してしまうため、十分な樹脂密着性を得ることができないと考えられる。そのため、見た目としては同じ針状組織、厚みを有する水酸化アルミニウム被膜であっても、被膜中のアモルファスアルミナの比率によって、樹脂密着性に大きな差が生じるという課題がある。また、同じ処理方法で形成した水酸化アルミニウム被膜であっても、処理時の僅かな水質の変化によって、被膜中のアモルファスアルミナの比率が変化してしまい、樹脂密着性に大きな差が生じてしまうという課題がある。これらの課題は、水酸化アルミニウム被膜処理の安定生産を阻害し、製品の品質及び歩留り低下の要因になっている。
【0009】
本発明者らは樹脂密着性の観点から、上記課題に鑑みて、本開示では、上述の針状組織によるアンカー効果だけではなく、被膜中のアモルファスのアルミナの比率にも焦点をあてることとした。
【0010】
そして、水酸化アルミニウム被膜中の水酸化アルミニウムの量に対するアモルファスのアルミナの量を管理することにより、被膜厚みが薄い場合でも、十分な樹脂密着性が得られることを見いだし、本発明に至ったものである。
(【0011】以降は省略されています)

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