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公開番号2024069877
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-22
出願番号2022180146
出願日2022-11-10
発明の名称コンクリート吹付けシステム及びコンクリートの吹付け方法
出願人デンカ株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 28/02 20060101AFI20240515BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】吹付け時のリバウンドを低減し、コンクリートと急結剤との混合性が良好なコンクリート吹付けシステムを提供する。
【解決手段】コンクリートを搬送するコンクリート搬送流路と、水溶性金属塩を含む急結剤Aを前記コンクリート搬送流路へ搬送する急結剤搬送流路Aと、ブレーン値が2,000cm2/g以上である急結剤Bを前記コンクリート搬送流路へ搬送する急結剤搬送流路Bと、前記コンクリートに前記急結剤A及び前記急結剤Bが混合された急結コンクリートを対象物に吹付ける吹付け部と、を含み、前記コンクリート搬送流路は、前記急結剤Aが前記コンクリートに混合される混合部Aと、前記混合部Aと前記吹付け部との間に、前記急結剤Bが前記コンクリートに混合される混合部Bと、を含み、前記急結剤Bが前記混合部Bに到達する前に、前記急結剤Aが前記混合部Aに到達する、コンクリート吹付けシステム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
コンクリートを搬送するコンクリート搬送流路と、
水溶性金属塩を含む急結剤Aを前記コンクリート搬送流路へ搬送する急結剤搬送流路Aと、
ブレーン値が2,000cm

/g以上である急結剤Bを前記コンクリート搬送流路へ搬送する急結剤搬送流路Bと、
前記コンクリートに前記急結剤A及び前記急結剤Bが混合された急結コンクリートを対象物に吹付ける吹付け部と、を含み、
前記コンクリート搬送流路は、前記急結剤Aが前記コンクリートに混合される混合部Aと、前記混合部Aと前記吹付け部との間に、前記急結剤Bが前記コンクリートに混合される混合部Bと、を含み、
前記急結剤Bが前記混合部Bに到達する前に、前記急結剤Aが前記混合部Aに到達する、コンクリート吹付けシステム。
続きを表示(約 690 文字)【請求項2】
前記混合部Aに前記急結剤Aが到達してから2秒以上後に前記混合部Bに前記急結剤Bが到達する、請求項1に記載のコンクリート吹付けシステム。
【請求項3】
前記水溶性金属塩が、硫酸塩である、請求項1または2に記載のコンクリート吹付けシステム。
【請求項4】
前記硫酸塩が、硫酸アルミニウムまたは硫酸チタンである、請求項3に記載のコンクリート吹付けシステム。
【請求項5】
前記急結剤Aが、液状急結剤である、請求項1または2に記載のコンクリート吹付けシステム。
【請求項6】
前記液状急結剤のpHが7未満である、請求項5に記載のコンクリート吹付けシステム。
【請求項7】
前記急結剤Bが、カルシウムアルミネートを含有する、請求項1または2に記載のコンクリート吹付けシステム。
【請求項8】
前記急結剤B中のカルシウムアルミネートの配合率が、30質量%以上である、請求項7に記載のコンクリート吹付けシステム。
【請求項9】
前記カルシウムアルミネートのCaO/Al



モル比が、1.7~3.0である、請求項7に記載のコンクリート吹付けシステム。
【請求項10】
前記急結剤搬送流路Aにおける前記急結剤Aの搬送条件が、エア流量0.5~5m

/min、エア圧力0.1~0.7MPaである、請求項1または2に記載のコンクリート吹付けシステム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、道路、鉄道、導水路等のトンネル、及びトンネル掘削や地下空洞建設において露出した地山面へコンクリートを吹付けるコンクリート吹付けシステム及びコンクリート吹付け方法に関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
道路、鉄道、導水路等のトンネル、及びトンネル掘削や地下空洞建設において露出した地山面の補強及び安定化のために、コンクリートの吹付け工法が行われている。コンクリートの吹付け工法としては、乾式吹付け工法と湿式吹付け工法とがある。乾式吹付け工法は、水を含まないドライミックスのコンクリートを空気圧送する途中で水を添加し、合流部の枝管に急結剤供給設備より空気輸送される急結剤を供給してコンクリートと急結剤を混合した後、ノズルよりコンクリートを吹付ける工法である。湿式吹付け工法は、セメントと骨材と水とを予め撹拌混合したフレッシュコンクリートを調製しておき、フレッシュコンクリートを空気圧送するとともに、合流部の枝管に急結剤供給設備より空気輸送される急結剤を供給してコンクリートと急結剤とを混合した後、ノズルよりコンクリートを吹付ける工法である。現状では、粉じんや跳ね返りが少ないことから、湿式吹付け工法が主流になっている。
【0003】
湿式吹付け工法において、上記急結剤としては、粉体急結剤と液状急結剤との2種類が用いられる。粉体急結剤としては、例えば、ブレーン比表面積7800cm

/g以上の無水石膏及び/又はブレーン比表面積1500cm

/g以上の半水石膏40重量%以上、カルシウムアルミネート類及びアルカリ金属アルミン酸塩を含有してなる吹付けコンクリート用急結剤が開示されている(特許文献1参照)。液状急結剤としては、例えば、硫酸アルミニウムとフッ素化水素酸との反応で得られるフッ化物含有水溶性アルミニウム塩、水酸化アルミニウム、および水酸化リチウム、炭酸リチウム、硫酸リチウムからなる群から選択される1種または2種以上のリチウム塩を配合してなる液状急結剤が開示されている(特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-210552号公報
特開2005-89276号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような液状急結剤を用いた吹付けコンクリートは、凝結促進作用が粉体急結剤と比較して小さく、軟弱な地山や湧水部等への吹付けには適さない等の課題がある。一方で、粉体急結剤を用いた吹付けコンクリートは、液状急結剤と比較して凝結促進作用が大きく湧水部等への吹付けには適しているものの、吹付け時の粉じん量や跳ね返り(リバウンド)量が液状急結剤と比較して多いという課題がある。
【0006】
また、粉体急結剤と液状急結剤とを併用してコンクリートに混合させる工法も考えられるが、当該工法では、混合方法によってはコンクリートと急結剤との混合性が低下し、コンクリートの強度にムラが発生するという課題がある。
【0007】
上記課題を鑑みて、本発明は、吹付け時のリバウンドを低減し、コンクリートと急結剤との混合性が良好なコンクリート吹付けシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明者らは下記本発明に想到し当該課題を解決できることを見出した。すなわち本発明は下記のとおりである。
【0009】
[1] コンクリートを搬送するコンクリート搬送流路と、水溶性金属塩を含む急結剤Aを前記コンクリート搬送流路へ搬送する急結剤搬送流路Aと、ブレーン値が2,000cm

/g以上である急結剤Bを前記コンクリート搬送流路へ搬送する急結剤搬送流路Bと、前記コンクリートに前記急結剤A及び前記急結剤Bが混合された急結コンクリートを対象物に吹付ける吹付け部と、を含み、前記コンクリート搬送流路は、前記急結剤Aが前記コンクリートに混合される混合部Aと、前記混合部Aと前記吹付け部との間に、前記急結剤Bが前記コンクリートに混合される混合部Bと、を含み、前記急結剤Bが前記混合部Bに到達する前に、前記急結剤Aが前記混合部Aに到達する、コンクリート吹付けシステム。
[2] 前記混合部Aに前記急結剤Aが到達してから2秒以上後に前記混合部Bに前記急結剤Bが到達する、上記[1]に記載のコンクリート吹付けシステム。
[3] 前記水溶性金属塩が、硫酸塩である、上記[1]または[2]に記載のコンクリート吹付けシステム。
[4] 前記硫酸塩が、硫酸アルミニウムまたは硫酸チタンである、上記[3]に記載のコンクリート吹付けシステム。
[5] 前記急結剤Aが、液状急結剤である、上記[1]~[4]のいずれか1つに記載のコンクリート吹付けシステム。
[6] 前記液状急結剤のpHが7未満である、上記[5]に記載のコンクリート吹付けシステム。
[7] 前記急結剤Bが、カルシウムアルミネートを含有する、上記[1]~[6]のいずれか1つに記載のコンクリート吹付けシステム。
[8] 前記急結剤B中のカルシウムアルミネートの配合率が、30質量%以上である、上記[7]に記載のコンクリート吹付けシステム。
[9] 前記カルシウムアルミネートのCaO/Al



モル比が、1.7~3.0である、上記[7]または[8]に記載のコンクリート吹付けシステム。
[10] 前記急結剤搬送流路Aにおける前記急結剤Aの搬送条件が、エア流量0.5~5m

/min、エア圧力0.1~0.7MPaである、上記[1]~[9]のいずれか1つに記載のコンクリート吹付けシステム。
[11] 前記急結剤搬送流路Bにおける前記急結剤Bの搬送条件が、エア流量2~5m

/min、エア圧力0.2~0.5MPaである、上記[1]~[10]のいずれか1つに記載のコンクリート吹付けシステム。
[12] 前記混合部Aから前記混合部Bまでの距離が、0.05~5mである、上記[1]~[11]のいずれか1つに記載のコンクリート吹付けシステム。
[13] 前記混合部Bから前記吹付け部までの距離が、0.5~5mである、上記[1]~[12]のいずれか1つに記載のコンクリート吹付けシステム。
[14] コンクリートと、水溶性金属塩を含む急結剤Aと、ブレーン値が2,000cm

/g以上である急結剤Bとを混合した急結コンクリートを対象物に吹付けるコンクリートの吹付け方法であって、前記コンクリートに、前記急結剤Aを混合してから前記急結剤Bをさらに混合する、コンクリートの吹付け方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、吹付け時のリバウンドを低減し、コンクリートと急結剤との混合性が良好なコンクリート吹付けシステムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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