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公開番号2024063703
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-13
出願番号2022183728
出願日2022-10-26
発明の名称スプリング強制角度の耳掛けめがね
出願人個人
代理人
主分類G02C 5/22 20060101AFI20240502BHJP(光学)
要約【課題】従来のめがねは、蔓で胸ポケット等着衣にクリップ留めしても、脱落を防ぐための機能がなく、また、水平視野よりもレンズの上部が透視視界となっていた。
【解決手段】基端にスプリングを設けた一方の蔓を着衣から外に出して着衣にクリップ留めし、一方の蔓の凸部や他方の蔓の隆起の間に着衣を表裏から挟んで固定状として、体勢の上下逆転にも脱落を防ぎ、水平視界付近以上をレンズ部分の無い裸眼による視野とした。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
耳掛け部のある双方の蔓の基端部にスプリングを設け、該スプリングが蔓の開閉に、強制閉鎖角度と強制開放角度をもたらし、および双方の蔓の閉鎖において一方の蔓の内側と他方の蔓の外側を接近せしめ、その接近領域において一方の蔓に設けた凸部が他方の蔓の当接部に当接し、その両部間に繊維等の平面体を介在させれば凸部の突き出しが該平面体の面を窪ませることにより、該平面体は両面から緊迫摩擦を受けるにおいて、該両面上での自由な移動を困難としためがね。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
凸部の突き出しが該平面体の面を窪ませ、裏面からその窪みの近隣を押し戻す他方の蔓の隆起とすれば、その押し戻しにより、該平面体は両面から緊迫摩擦を受けるにおいて、いわば地形学上の褶曲形状をなして該両面上での自由な移動を困難とした請求項1記載のめがね。
【請求項3】
鼻パッドの上部がレンズ上端よりも上位置にあって、装着者の水平視線の瞳孔位置以上を裸眼視界とした請求項1または請求項2記載のめがね。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
耳掛け部のある蔓の一方で着衣にクリップ掛けして、蔓の基端のスプリングの閉鎖、開放の強制角度と蔓に設けた凸部形状効果により、脱落を防ぎ、開放状態における速やかな装着態様として、レンズの水平視界以上を裸眼による視野も可能のめがねに関する。
続きを表示(約 4,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来の耳掛け部のある蔓のめがねは、胸ポケット等着衣に一方の蔓をクリップ機能部として取り付けても、脱落を防ぐためのスプリングの機能がなく、また、水平視野よりも上、及び下が共にレンズの透視視界となっていたのが多かった。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記一方の蔓をクリップ機能部として便宜的に胸ポケット等着衣にめがねをクリップ取り付けしても、耳掛け部分のある双方の蔓が着衣の内外で手掛かりなくその着衣に滑らかに当接していた場合、体勢の傾きにより脱落しやすく、ならば、と着衣のポケット内等にその全体を収納するとレンズが他の混蔵物により傷付くおそれがあるためメガネケースに格納してから収納するなどしたが、そのケースが収納内底部に沈み込んで速やかな取出しが困難であったり、逆に体勢により不如意に外に転げ落ちたりしたため、取り出して周辺に置いて、その場所を忘れたりして即応の装着態勢が整わないなどもどかしいものであった。
【0004】
従来より耳掛けのカーブ部分を有する蔓の基端にスプリングを付設して蔓の開放、閉鎖の強制機能を有するめがねはあったが、そのスプリングの機能は、たとえば使用者が胸ポケットなどにその片蔓でクリップ掛けしてみても使用者の態様変化によりめがねは易々と脱落していたのはその蔓はスプリングの付設のみで、本発明に言う、凸部の脱落防止機能や、地形学上での褶曲形状の脱落防止機能を有しなかったからであり、また、特願2021-135938のスプリングを付設しためがねが、そのスプリングが全角度において蔓を閉鎖させる機能を謳うものであることは、同出願文中の明細書の0006項14行以降における、
『スプリングの閉鎖力も加味した蔓の弾力をふまえ、装着者の装着感に適応
した蔓の内側の凸部形状や前記隆起形状を考慮することとなる、』
により装着時にもスプリングの閉鎖力が働く機能であることは明白であり、
すなわち、自由状態の両蔓は平行開放の停止態様を保つ事はできず、卓上等に暫時置かれると、即座に不如意に閉鎖してしまい、再度装着時にはその都度閉鎖した蔓を開放しなければならず、そうして、蔓の開放状態を保持しながらの装着操作を必要とする煩雑さがあり、および同出願文中の請求項1にいう、
『双方の蔓の閉鎖において一方の蔓の内側と他方の蔓の外側を密着せしめる密着領域内』の小域面積内では、蔓のデザインにより互いに平面ならざる密着面積の乏しい場合もある立地では、凸部の基礎の充分な強度の担保となりえなかった。
また、特許6281827の両蔓の先端が付き合わされた前記スプリングが無い短蔓めがねでは、衣服を両蔓の先端でクランク屈曲させることにより蔓の先端と衣服との摩擦により脱落を防ぐ機能であったが、着衣態様の変化により前記クリップ中のクランク屈曲が不如意に解除されるとその摩擦が無くなり脱落した。
【0005】
従来の老眼鏡使用者は、手元の対象物を老眼鏡の凸レンズの下部分で透視し、目を上げてより遠景を見るとき、そのレンズの上部分は不要ばかりか、視点をぼやかすものであるため、めがねを手でずらしたり、顔を俯けてめがねの上縁越しに裸眼で見て、凸レンズ機能を除外するなどしていたが、煩雑であり、それに対応して別注により、レンズの上部を部分的に素通しガラス状態等とするめがねもあったが、そのための製作時間と費用が必要であったし、湯気などの曇りにより、そのレンズの全面の視界が透視不能となったり、あるいは、敏感な上まぶたへの風のさわやかな吹き抜け感を損なうものであった。また、縦幅が短く横幅が長い老眼鏡は上縁越しに見るための顔を俯ける角度は小さいが、細長いなりに水平視界以上にも凸レンズ部分があり、水平視線における鮮明な遠景視界を阻害するものであった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のめがねはそれらの問題解決のため、
眼鏡本体と蔓との閉鎖時の角度をおよそ0度とし、完全開放の可能角度をおよそ90度程度として、
スプリングによる閉鎖強制角度を0~55度以下、同開放強制開始角度を60~70度以上とし、その中間をニュートラルの静止状態角度として、めがね個体により以上の標準角度境界に差はあるが、各滑らかに連続する角度とすることにより、その耳掛け部のある双方の蔓の各基端のスプリングは、閉鎖強制角度において双方の蔓を各閉鎖させれば蔓の互いの外側と内側が接近した領域を出現させ、該領域で一方の蔓に凸部を設けて他方の蔓の当接部に当接し、その両部間に平面体たる繊維等の着衣を介在させれば前記凸部の突き出しがその平面体の面を窪ませ、窪みが裏面に押し出されて繊維等の両面と凸部と当接部に緊迫摩擦を発生させ、さらに、窪みが裏面に押し出されるに対して、当接部の裏面からその窪みの近隣を押し戻す他方の蔓の隆起とすれば、よって惹起するその部分の平面体の屈曲はいわば地形学上の褶曲形状をなしてその両面と凸部と隆起により比較強力な緊迫摩擦が発生し、平面体の表裏面上でのめがねの自由な移動をより困難とすることで、平面体たる着衣等からのクリップ掛けしためがねの脱落を防ぐ。
凸部の立地を、本発明では双方の蔓の閉鎖において、一方の蔓の内側と他方の蔓の外側を接近せしめた領域とすることにより、特願2021-135938での双方の蔓の密着領域内とした小域面積内に対し、常に充分な強度の確保が可能な比較広大な面積を実現した。
特願2021-135938のスプリングを付設しためがねにおいては、そのスプリングが全角度においても蔓を閉鎖させるものであるから、長時間や過度のスプリング力においては、装着者に装着の圧迫疲労を次第にもたらすものであるが、本発明の両蔓は装着時、安定静止の平行状態にあり、スプリング力の強弱に関与しないので、そのための圧迫疲労をもたらすことはない。
着衣からの脱落を防いだめがねの一部個所を掴んでスプリングにより発生する緊迫摩擦を上回る力で着衣から引き離せばめがねは分離されて装着使用可能となり、開放強制開始角度の60~70度以上に開放した蔓は、スプリング効果によりさらに自己開放し、およそ90度程度の完全開放の安定静止となり、平行状態のその両蔓は、特願2021-135938のスプリングを付設しためがねの場合の常に閉鎖状態となる蔓を意識的に開放状態にしながらの装着操作の煩雑 を解消した。
当接部は凸部が接触する箇所を称し、凸部と隆起は類似形状でも良く、凸部と隆起が接近するほど前記褶曲形状の屈曲度合いが強くなり、両面との緊迫摩擦がより大きくなって、脱落を防ぐ効果が大きい。
スプリングの閉鎖力は、着衣をその厚薄に順応して双方の蔓で挟みつけるのである。
以上の構成の蔓は凸部や隆起を蔓の一部として一体成型生産する場合、コストは低廉化する。
凸部と当接部の接触関係は、一方の蔓の凸部を蔓の外側に設ければ当接部は他方の蔓の内側にあり、逆に凸部を内側に設ければその当接部は他方の蔓の外側にあることとなり、凸部を内側に設けためがねを装着して、双方の凸部が装着者の頭部のこめかみ辺りを左右方向から押す位置であれば蔓の弾力とともに装着力と装着感を強化し、凸部を外側に設けた場合は同様に内側にある隆起が、装着者の頭部を左右方向から押せば装着力と装着感を強化することになる。
前記こめかみ辺りを押す場合の皮膚に接する部分の面積を大や小とすれば、単位面積当たりの挿圧力は反比例して弱や強となるので蔓の弾力もふまえ、装着者の装着感に適応した蔓の内側の凸部や隆起の該面積と形状を考慮することとなり、一方、凸部や隆起を蔓の基端部に接近した位置に設定した場合、メガネの装着時、概球形状である頭部の皮膚から乖離した状況とすることも可能である。
【0007】
双方の蔓を閉じてめがね本体を胸ポケット等着衣の内とした場合、一方の蔓を着衣外に出してめがねを着衣にクリップ掛けする。
【0008】
二つの物体の接触面に働く摩擦力αと、接触面に垂直に作用する圧力による垂直抗力β、の要素による前記繊維面と凸部の先又は隆起の先の概略面積M、による摩擦係数Naの総合摩擦力Paを考査すれば、*を以下文中、乗算表記として
スプリング効果の無い摩擦係数N1を
P1=M*N1=α+β(β≒0)と表記し
前記、蔓のスプリング閉鎖機能による着衣面と凸部の先による窪みの曲面角度をTとすれば着衣面と凸部の先との摩擦係数N2は
P2=M*N2=α+β*T/90と表記して、摩擦力PaはP2>P1で表される。さらに、前記蔓の当接部の近隣の隆起の先で同様に裏面から繊維を窪ませて褶曲形状の屈曲とした着衣表裏面と凸部の先と隆起の先との合計摩擦係数をN3とすれば同様にして
P3=M*N3=2(α+β*T/90)として概略算出され
摩擦力PaはP3>P2>P1と表される。
なお、摩擦力は摩擦抵抗値としてもよい。
N1は前記従来のスプリングの無いめがねの一方の蔓を便宜的に胸ポケット等着衣にクリップ取り付けして、めがね本体と蔓が着衣の内外で手掛かりなくその着衣に滑らかに当接していた場合であり
N2は蔓のスプリング閉鎖機能が着衣片面のみを蔓の凸部の先で押圧して、その窪みの曲面角度をTとした場合の摩擦係数を表し
N3は前記蔓の当接部の近隣の繊維を裏面からも押し戻す隆起の先による褶曲形状の表裏面と凸部の先と隆起の先との摩擦係数を表し、すなわち、着衣等への蔓のクリップ掛けが前記閉鎖機能角度の0~55度以下であれば本発明の蔓のスプリング閉鎖機能により着衣と蔓の間に特段の緊迫摩擦力がたゆみなく発生し、着衣等への蔓のクリップ掛けのみで、以後めがねの脱落を防ぎ、特許6281827において、めがねをクリップ掛けした後、着衣を両短蔓の先端でクランク屈曲させる操作等、従来の各種クリップ掛けめがねがクリップ掛けした後、着衣に蔓で固定するための各対応操作や運動態様等による、不如意の解除の発生等の煩雑さを解消した。
着衣の材質や凸部や隆起部の態様によりPa値は変化するが、同一条件下であればその不等式は維持される。
着衣の当該部分の特段の材質による褶曲の形状を例外とすれば、前記の理論上、凸部の数とそれに対応する隆起の数が増加すればその複数の各組み合わせにより、めがねは一層強力に着衣に保持されることとなる。
【0009】
双方の蔓は、めがねの選定装着においてめがね本体と蔓の弾力性により左右から頭部を適度に圧迫し、耳掛けの形状とも相俟ってめがねを保持することとなる。
【0010】
鼻パッドの上部位置をレンズ上端よりも上としためがねは、その装着者の水平視線の瞳孔位置以上をレンズ部分の無い裸眼視界となるように調整すれば、その下部の凸レンズ部分での手元の対象物の透視が可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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