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公開番号2024068090
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-17
出願番号2023115158
出願日2023-07-13
発明の名称巻回体
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類G02B 5/30 20060101AFI20240510BHJP(光学)
要約【課題】長尺の積層体から切り出した枚葉体の光学特性のばらつきを低減することができる巻回体を提供する。
【解決手段】光吸収異方性層11は、二色性色素と液晶性化合物とを含む組成物から形成され、光吸収異方性層11の面に対して鉛直方向に吸収軸を有し、下記式(I)の関係を満たす。
Axmax(z=50°)/Axmin(z=50°)≦1.12(I)
[式(I)中、Axmax(z=50°)及びAxmin(z=50°)は、それぞれ、光吸収異方性層11の波長380nm以上780nm以下の範囲における吸収極大波長の吸光度であって、y軸を回転軸として、光吸収異方性層11を50°回転させたときのx軸方向に振動する直線偏光の吸光度Ax(z=50°)を、積層体1に含まれる光吸収異方性層11に設定した10点の測定点について測定したときの最大値及び最小値である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基材層と前記基材層上に形成された光吸収異方性層とを含む積層体をロール状に巻回した巻回体であって、
前記光吸収異方性層は、
二色性色素と液晶性化合物とを含む組成物から形成され、
前記光吸収異方性層の面に対して鉛直方向に吸収軸を有し、
下記式(I)の関係を満たす、巻回体。
Ax
max
(z=50°)/Ax
min
(z=50°)≦1.12 (I)
[式(I)中、
Ax
max
(z=50°)及びAx
min
(z=50°)は、それぞれ、前記光吸収異方性層の波長380nm以上780nm以下の範囲における吸収極大波長の吸光度であって、y軸を回転軸として、前記光吸収異方性層を50°回転させたときのx軸方向に振動する直線偏光の吸光度Ax(z=50°)を、前記積層体に含まれる前記光吸収異方性層に設定した10点の測定点について測定したときの最大値及び最小値である。
ここで、前記x軸は、前記光吸収異方性層の面内における任意の方向であり、
前記y軸は、前記光吸収異方性層の面内において前記x軸に直交する方向である。]
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記光吸収異方性層は、下記式(II)の関係を満たす、請求項1に記載の巻回体。
Ax
av
<0.050 (II)
[式(II)中、
Ax
av
は、前記光吸収異方性層の前記吸収極大波長の吸光度であって、前記x軸方向に振動する直線偏光の吸光度Axを、前記測定点について測定したときの平均値である。]
【請求項3】
前記光吸収異方性層の前記測定点について測定した厚みの平均値は、0.7μm以上1.5μm以下である、請求項1に記載の巻回体。
【請求項4】
前記基材層の厚みは、30μm以上150μm以下である、請求項1に記載の巻回体。
【請求項5】
前記光吸収異方性層は、下記式(i)の関係を満たす、請求項1に記載の巻回体。
Ax
max
(z=50°)/Ax
min
(z=50°)≦1.08 (i)
[式(i)中、Ax
max
(z=50°)及びAx
min
(z=50°)は、前記したとおりである。]
【請求項6】
前記光吸収異方性層は、下記式(ii)の関係を満たす、請求項1に記載の巻回体。
Ax
max
(z=50°)/Ax
min
(z=50°)<1.05 (ii)
[式(ii)中、Ax
max
(z=50°)及びAx
min
(z=50°)は、前記したとおりである。]
【請求項7】
前記積層体は、さらに反射防止フィルムを有する、請求項1に記載の巻回体。
【請求項8】
前記反射防止フィルムは、楕円偏光板である、請求項7に記載の巻回体。
【請求項9】
[a]請求項1~6のいずれか1項に記載の巻回体から切り出した前記積層体に含まれる前記光吸収異方性層と、反射防止フィルムと、画像表示素子とを有する、又は、
[b]請求項7又は8に記載の巻回体から切り出した前記積層体に含まれる前記光吸収異方性層及び前記反射防止フィルムと、画像表示素子とを有する、有機EL表示装置。
【請求項10】
請求項1~8のいずれか1項に記載の巻回体の製造方法であって、
前記基材層を巻回した基材ロールから前記基材層を繰り出して搬送する工程(1)と、
前記基材層上に前記光吸収異方性層を形成して前記積層体を得る工程(2)と、
前記積層体をロール状に巻回する工程(3)と、を含む、巻回体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、巻回体に関し、さらには有機EL表示装置、及び巻回体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
有機EL(エレクトロルミネッセンス)表示装置において、白表示時に正面から視認した場合の正面色相と斜方から視認した場合の斜方色相との色相差を低減するために、二色性色素を含む垂直配向液晶硬化膜と水平配向位相差フィルムとを有する積層フィルムを用いることが知られている(例えば、特許文献1)。積層フィルムに含まれる垂直配向液晶硬化膜は、基材層上に、二色性色素及び重合性液晶化合物を含む重合性液晶組成物を塗布し、塗布層中の重合性液晶化合物を重合することにより形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-76920号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の積層フィルムを製造する場合には、長尺の基材層上に垂直配向液晶硬化膜を連続的に形成し、長尺の水平配向位相差フィルムに積層する等の工程を経て長尺の積層フィルムを得た後に、製品サイズ等に合わせて所望のサイズに切り出すことがある。本発明者らは、1つの長尺の積層フィルムから切り出された枚葉体の積層フィルムを適用した表示装置であるにもかかわらず、表示装置ごとに表示特性にばらつきが生じる場合があることを見出した。
【0005】
本発明は、長尺の積層体から切り出した枚葉体の光学特性のばらつきを低減することができる巻回体の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の巻回体、有機EL表示装置、及び巻回体の製造方法を提供する。
〔1〕 基材層と前記基材層上に形成された光吸収異方性層とを含む積層体をロール状に巻回した巻回体であって、
前記光吸収異方性層は、
二色性色素と液晶性化合物とを含む組成物から形成され、
前記光吸収異方性層の面に対して鉛直方向に吸収軸を有し、
下記式(I)の関係を満たす、巻回体。
Ax
max
(z=50°)/Ax
min
(z=50°)≦1.12 (I)
[式(I)中、
Ax
max
(z=50°)及びAx
min
(z=50°)は、それぞれ、前記光吸収異方性層の波長380nm以上780nm以下の範囲における吸収極大波長の吸光度であって、y軸を回転軸として、前記光吸収異方性層を50°回転させたときのx軸方向に振動する直線偏光の吸光度Ax(z=50°)を、前記積層体に含まれる前記光吸収異方性層に設定した10点の測定点について測定したときの最大値及び最小値である。
ここで、前記x軸は、前記光吸収異方性層の面内における任意の方向であり、
前記y軸は、前記光吸収異方性層の面内において前記x軸に直交する方向である。]
〔2〕 前記光吸収異方性層は、下記式(II)の関係を満たす、〔1〕に記載の巻回体。
Ax
av
<0.050 (II)
[式(II)中、
Ax
av
は、前記光吸収異方性層の前記吸収極大波長の吸光度であって、前記x軸方向に振動する直線偏光の吸光度Axを、前記測定点について測定したときの平均値である。]
〔3〕 前記光吸収異方性層の前記測定点について測定した厚みの平均値は、0.7μm以上1.5μm以下である、〔1〕又は〔2〕に記載の巻回体。
〔4〕 前記基材層の厚みは、30μm以上150μm以下である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の巻回体。
〔5〕 前記光吸収異方性層は、下記式(i)の関係を満たす、〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の巻回体。
Ax
max
(z=50°)/Ax
min
(z=50°)≦1.08 (i)
[式(i)中、Ax
max
(z=50°)及びAx
min
(z=50°)は、前記したとおりである。]
〔6〕 前記光吸収異方性層は、下記式(ii)の関係を満たす、〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の巻回体。
Ax
max
(z=50°)/Ax
min
(z=50°)<1.05 (ii)
[式(ii)中、Ax
max
(z=50°)及びAx
min
(z=50°)は、前記したとおりである。]
〔7〕 前記積層体は、さらに反射防止フィルムを有する、〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の巻回体。
〔8〕 前記反射防止フィルムは、楕円偏光板である、〔7〕に記載の巻回体。
〔9〕 [a]〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の巻回体から切り出した前記積層体に含まれる前記光吸収異方性層と、反射防止フィルムと、画像表示素子とを有する、又は、
[b]〔7〕又は〔8〕に記載の巻回体から切り出した前記積層体に含まれる前記光吸収異方性層及び前記反射防止フィルムと、画像表示素子とを有する、有機EL表示装置。
〔10〕 〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の巻回体の製造方法であって、
前記基材層を巻回した基材ロールから前記基材層を繰り出して搬送する工程(1)と、
前記基材層上に前記光吸収異方性層を形成して前記積層体を得る工程(2)と、
前記積層体をロール状に巻回する工程(3)と、を含む、巻回体の製造方法。
〔11〕 前記工程(2)は、
前記基材層上に1種以上の二色性色素を含む組成物を塗布して塗布層を形成する工程(2a)と、
前記塗布層を乾燥する工程(2b)と、を含む、〔10〕に記載の巻回体の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、長尺の積層体から切り出した枚葉体の光学特性のばらつきを低減することができる巻回体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態の巻回体を構成する積層体を模式的に示す断面図である。
本発明の他の一実施形態の巻回体を構成する積層体を模式的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して巻回体、有機EL表示装置、及び巻回体の製造方法の好ましい実施形態について説明する。各図面において、先に説明した部材と同じ部材については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0010】
(巻回体)
本実施形態の巻回体は、第1基材層(基材層)と第1基材層上に形成された光吸収異方性層とを含む積層体をロール状に巻回した巻回体である。巻回体のロール径(直径)は、例えば50mm以上1000mm以下であることができる。ロール状に巻回されて巻回体となる積層体は、長尺の積層体(以下、「長尺積層体」ということがある。)である。長尺積層体は、例えば、巻回体の巻回方向である長さ方向に5m以上10000m以下の長さを有していてもよく、5m以上5000m以下であってもよく、100m以上5000m以下であってもよく、500m以上3000m以下であってもよく、1000m以上3000m以下であってもよい。巻回体の巻回軸方向である幅方向に300mm以上5000mm以下の長さを有していてもよく、500mm以上3000mm以下であってもよく、500mm以上2500mm以下であってよく、500mm以上2000mm以下であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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