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公開番号2024065342
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-15
出願番号2022174165
出願日2022-10-31
発明の名称液晶装置、電子機器及び診断システム
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G02F 1/133 20060101AFI20240508BHJP(光学)
要約【課題】液晶中の可動性イオンが急増する前において、可動性イオンが徐々に増えていく状況を観測できる液晶装置を提供する。
【解決手段】液晶装置は、第1電極と、第2電極と、第1電極と第2電極との間に配置される液晶層と、第1電極と第2電極との夫々に電位を供給すると共に、第1電極の電位である第1電極電位を測定する測定回路と、を備え、測定回路は、第1期間において、第1電極と第2電極との電位差が第1電位差となるように、第1電極と第2電極との夫々に電位を供給し、第1期間後の第2期間において、電位差が、第1電位差と異なる極性を有する第2電位差となるように、第1電極と第2電極との夫々に電位を供給し、第2期間後の第3期間において、第1電極への電位の供給を停止すると共に第2電極に第2期間と同じ電位を供給する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第1電極と、
第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に配置される液晶層と、
前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給すると共に、前記第1電極の電位である第1電極電位を測定する測定回路と、
を備え、
前記測定回路は、
第1期間において、前記第1電極と前記第2電極との電位差が第1電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給し、
前記第1期間後の第2期間において、前記電位差が、前記第1電位差と異なる極性を有する第2電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給し、
前記第2期間後の第3期間において、前記第1電極への電位の供給を停止すると共に前記第2電極に前記第2期間と同じ電位を供給する、
液晶装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
表示領域に設けられた画素電極をさらに備え、
前記第1電極は、前記表示領域の外に設けられる、
請求項1に記載の液晶装置。
【請求項3】
前記第1期間は、前記表示領域における1フレーム期間より長く、
前記第1電位差の絶対値は、前記表示領域における前記液晶層の最大印加電圧以上である、
請求項2に記載の液晶装置。
【請求項4】
前記第2期間は、前記表示領域における1フレーム期間より短く、
前記第2電位差の絶対値は、0Vより大きく、且つ前記液晶層の閾値電圧より小さい、
請求項2に記載の液晶装置。
【請求項5】
前記測定回路は、前記第1期間と前記第2期間との間の第4期間において、前記電位差が、前記第1電位差と同じ極性を有し、且つ前記第1電位差の絶対値より小さい絶対値を有する第3電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給する、
請求項1から4のいずれか一項に記載の液晶装置。
【請求項6】
前記第3電位差の絶対値は、0Vより大きく、且つ前記液晶層の閾値電圧より小さい、
請求項5に記載の液晶装置。
【請求項7】
前記測定回路は、
前記第3期間後の第5期間において、前記電位差が、前記第1電位差と異なる極性を有し、且つ前記第1電位差の絶対値と同じ絶対値を有する第4電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給し、
前記第5期間後の第6期間において、前記電位差が、前記第4電位差と異なる極性を有する第5電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給し、
前記第6期間後の第7期間において、前記第1電極への電位の供給を停止すると共に前記第2電極に前記第6期間と同じ電位を供給する、
請求項2に記載の液晶装置。
【請求項8】
前記第5期間は、前記表示領域における1フレーム期間より長く、
前記第4電位差の絶対値は、前記表示領域における前記液晶層の最大印加電圧以上である、
請求項7に記載の液晶装置。
【請求項9】
前記第6期間は、前記表示領域における1フレーム期間より短く、
前記第5電位差の絶対値は、0Vより大きく、且つ前記液晶層の閾値電圧より小さい、
請求項7に記載の液晶装置。
【請求項10】
前記測定回路は、前記第5期間と前記第6期間との間の第8期間において、前記電位差が、前記第4電位差と同じ極性を有し、且つ前記第4電位差の絶対値より小さい絶対値を有する第6電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給する、
請求項7から9のいずれか一項に記載の液晶装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶装置、電子機器及び診断システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
液晶装置に用いられる液晶は、長時間のDC電圧成分の印加によって劣化する。また、液晶装置をプロジェクターのライトバルブとして使用する場合では、液晶は高強度の光入射と熱による化学的作用によっても劣化する。液晶の劣化とは、例えば、液晶中に陰イオン、陽イオンからなる可動性イオンが増加し、それによって、液晶の絶縁性が低下する現象である。絶縁性の低下は、例えば、液晶の電圧保持率の低下として現れ、液晶パネルではシミ、ムラ等の表示不良となって視認される。特許文献1には、このような液晶の劣化現象を加速評価する方法が開示されている。この方法では、液晶パネルの表示領域外に一対の劣化評価用電極を設け、当該液晶パネルに100時間の加速試験を行った後、当該劣化評価用電極間に、5Vの電圧を50μ秒印加し、その後、16.7m秒後の電圧保持率を測定することによって、液晶の劣化評価を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開平4-215048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本出願人の研究によれば、例えば、液晶パネルを用いて高強度の光入射を伴う加速試験を実施すると、液晶中の可動性イオンが比較的穏やかに増加する段階と、その後、液晶中の可動性イオンが急激に増加する段階があることが判っている。また、可視光以外の、例えば、UV光を液晶パネルに入射する場合には、UV光の高エネルギーによって化学的作用が強まり、液晶の劣化が早く進行する。
【0005】
そして、液晶中の可動性イオン量が顕著になると、液晶パネルの表示品位の低下などの不具合の発生が避けられないため、予防保全の観点から液晶パネルが寿命に達する前に、液晶パネルの寿命が近いことを知りたい、という要望があった。
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法では、予防保全を行うことは困難であるという課題があった。詳しくは、本出願人の検証結果によれば、特許文献1の方法では、液晶中の可動性イオンが比較的穏やかに増加する段階において、可動性イオンが徐々に増加していく状況を観測することが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一つの態様の液晶装置は、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される液晶層と、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給すると共に、前記第1電極の電位である第1電極電位を測定する測定回路と、を備え、前記測定回路は、第1期間において、前記第1電極と前記第2電極との電位差が第1電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給し、前記第1期間後の第2期間において、前記電位差が、前記第1電位差と異なる極性を有する第2電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給し、前記第2期間後の第3期間において、前記第1電極への電位の供給を停止すると共に前記第2電極に前記第2期間と同じ電位を供給する。
【0008】
本発明の一つの態様の電子機器は、上記態様の液晶装置を備える。
【0009】
本発明の一つの態様の診断システムは、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に配置される液晶層と、を備える液晶パネルと、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給すると共に、前記第1電極の電位である第1電極電位を測定する測定回路を備える診断装置と、を備え、前記測定回路は、第1期間において、前記第1電極と前記第2電極との電位差が第1電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給し、前記第1期間後の第2期間において、前記電位差が、前記第1電位差と異なる極性を有する第2電位差となるように、前記第1電極と前記第2電極との夫々に電位を供給し、前記第2期間後の第3期間において、前記第1電極への電位の供給を停止すると共に前記第2電極に前記第2期間と同じ電位を供給する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
第1実施形態の液晶装置に用いられる液晶パネルの概略的な構成を示す平面図である。
図1のH-H’線に沿った断面図である。
第1実施形態の液晶装置の概略的な構成を示す説明図である。
液晶層の物性測定方法を示す概略的なフローチャートである。
第1実施形態における検出電極及び共通電極のそれぞれの電位の時間的な変化を示す図である。
第1実施形態における第1測定処理及び第2測定処理の実行時における検出電極と共通電極との電位差の時間的な変化を示す図である。
使用時間と放電特性との関係を示す図である。
使用時間と測定値との関係を示す図である。
逆掃引期間の効果を示す図である。
液晶層の電気特性図である。
液晶層の規格化透過率と電圧との関係を示す図である。
充電期間の効果を示す図である。
液晶層の劣化の進行を追跡した結果を示す第1図である。
液晶層の劣化の進行を追跡した結果を示す第2図である。
測定再現性を検証した結果を示す第1図である。
測定再現性を検証した結果を示す第2図である。
第2実施形態の液晶装置の概略的な構成を示す説明図である。
第3実施形態の液晶装置の概略的な構成を示す説明図である。
第3実施形態における検出電極と共通電極との電位差の時間的な変化を示す図である。
電子機器として投射型表示装置の概略的な構成を示す説明図である。
投射型表示装置の設定メニュー画面例を示す説明図である。
液晶層の劣化状況を表示する表示画面例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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