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公開番号2024058536
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-25
出願番号2023003406
出願日2023-01-12
発明の名称前方ラマン増幅器、双方向ラマン増幅システムおよび前方ラマン増幅システム
出願人富士通株式会社
代理人個人
主分類H04B 10/291 20130101AFI20240418BHJP(電気通信技術)
要約【課題】光伝送路のファイバ種別に適合して信号光のXPM劣化を抑えること。
【解決手段】光伝送装置110は、前方励起部140と、前方励起制御部150とを含む。前方励起部140は、波長の異なる複数の励起光源を持つ。光伝送路120は、SMFやDSF等の各種別のファイバが用いられる。前方励起制御部150は、ファイバ種別に応じて、前方励起部140の発光させる励起光源の数を変化させる。例えば、前方励起制御部150は、ファイバ種別がDSFの場合、前方励起部140の複数の波長の1次励起光PF1のうち、信号光Sに対しXPM劣化を招く一部の長波長側に位置する1次励起光PF1xに対応する励起光源のパワーを消光させることで、信号光Sの信号劣化を防ぐ。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
波長の異なる複数の励起光源を持つ、前方ラマン増幅器において、ファイバ種別に応じて、発光させる励起光源の数を変化させることを特徴とする前方ラマン増幅器。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
波長の異なる複数の励起光源を持つ、前方ラマン増幅器において、ファイバ種別に応じて、波長の異なる複数の励起光源間のパワー比率を変化させることを特徴とする前方ラマン増幅器。
【請求項3】
波長の異なる複数の励起光源を持つ、前方ラマン増幅器において、ファイバ種別に応じて、利得の波長特性を変化させることを特徴とする前方ラマン増幅器。
【請求項4】
ファイバの零分散波長に応じて、前記発光させる励起光源の数を変化させることを特徴とする前方ラマン増幅器。
【請求項5】
ファイバの零分散波長に応じて、前記波長の異なる複数の励起光源間のパワー比率を変化させることを特徴とする前方ラマン増幅器。
【請求項6】
ファイバの零分散波長に応じて、前記利得の波長特性を変化させることを特徴とする請求項3に記載の前方ラマン増幅器。
【請求項7】
波長軸上で励起光波長を零分散波長に対して折り返した波長帯域内に信号光が存在する場合、その波長の励起光源のパワーをオフすることを特徴とする前方ラマン増幅器。
【請求項8】
波長軸上で励起光波長を零分散波長に対して折り返した波長帯域内に信号光が存在する場合、その波長の励起光パワー比率を、励起光波長を零分散波長に対して折り返した波長帯域内に信号光が存在しない波長の励起光パワー比率より、下げることを特徴とする前方ラマン増幅器。
【請求項9】
請求項1~6のいずれか一つに記載の前方ラマン増幅器と、
前記前方ラマン増幅器が発生させる利得の波長特性を補償するように、逆向きの利得の波長特性を発生させる後方ラマン増幅器と、
を有することを特徴とする双方向ラマン増幅システム。
【請求項10】
波長軸上で信号光の波長帯域をファイバの零分散波長に対して折り返した波長帯域に該当しない波長の励起光源を搭載した前方ラマン増幅器。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、前方ラマン増幅器、双方向ラマン増幅システムおよび前方ラマン増幅システムに関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
波長分割多重(WDM:Wavelength Division Multiplexing)による光伝送により、大容量の信号を伝送でき、ラマン増幅により信号光を光増幅し、長距離伝送できる。光伝送路には、例えば、シングルモードファイバ(SMF:Single Mode Optical Fiber)や、分散シフトファイバ(DSF:Dispersion Shifted Fiber)が用いられる。
【0003】
先行技術としては、例えば、システムの立ち上げ時にラマン増幅された信号光のOSNRの測定結果に基づいて前方励起光および後方励起光パワーの最適化を行うことで、双方向励起された伝送路で信号光を安定してラマン増幅する技術がある。また、波長λp0で前方励起し、波長λp1~λpNのNチャネルで後方励起し、各信号チャネルの出力パワーレベルが所定値になるよう、前方励起光を制御することで、信号チャネルの増減設に依存することなく過渡応答特性を改善する技術がある(例えば、下記特許文献1,2参照。)。また、非コヒーレント励起光を用いた励起ラマン増幅の技術が開示されている(例えば、下記非特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2005-303070号公報
特開2004-258622号公報
【非特許文献】
【0005】
”Co-Propagating Dual-Order Distributed Raman Amplifier Utilizing Incoherent Pump”、森本他、IEEE PHOTONICS TECHNOLOGY LETTERS,VOL.29,NO.7,APRIL 1,2017
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明者等は、前方励起ラマンは、SMFにおいては信号品質の改善に効果を有するが、例えば、DSFでLバンド伝送する場合に、信号品質が劣化することを実測およびシミュレーションで発見した。例えば、DSFではWDM信号と前方励起光とがファイバの零分散波長(1550nm付近)を挟んで配置されている。この場合、前方励起光に対し遅延が等しくなる信号光の一部が相互位相変調(XPM:cross Phase Modulation)の影響を受けて信号品質を劣化させる(詳細は後述する)。
【0007】
一つの側面では、本発明は、光伝送路のファイバ種別に適合して信号光のXPM劣化を抑えることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面によれば、波長の異なる複数の励起光源を持つ、前方ラマン増幅器において、ファイバ種別に応じて、発光させる励起光源の数を変化させることを要件とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一態様によれば、光伝送路のファイバ種別に適合して信号光のXPM劣化を抑えることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1Aは、実施の形態にかかる前方ラマン増幅器の概要を示す説明図である。(その1)
図1Bは、実施の形態にかかる前方ラマン増幅器の概要を示す説明図である。(その2)
図1Cは、実施の形態にかかる前方ラマン増幅器の概要を示す説明図である。(その3)
図1Dは、実施の形態にかかる前方ラマン増幅器の概要を示す説明図である。(その4)
図1Eは、実施の形態にかかる双方向ラマン増幅システムの概要を示す説明図である。
図1Fは、実施の形態にかかる励起光制御例を示すフローチャートである。
図2は、前方励起ラマン増幅によるパワープロファイルを示す図表である。
図3は、信号光および励起光の波長関係を示す図表である。
図4は、非コヒーレント励起光によるラマン増幅を示す図である。
図5は、ファイバ種別毎の波長分散特性を示す図表である。
図6は、DSFに対する前方励起ラマン増幅で生じる問題を説明する図表である。
図7Aは、XPMによるQ値とラマン利得の劣化を示す図表である。(SMF)
図7Bは、XPMによるQ値とラマン利得の劣化を示す図表である。(DSF)
図7Cは、XPMによるQ値とラマン利得の劣化を示す図表である。(実施の形態)
図8は、実施の形態にかかる光伝送システムの構成例1を示す図である。
図9は、情報テーブルの一例を示す図表である。
図10は、励起光パワー比率テーブルの一例を示す図表である。
図11は、光伝送装置の制御部のハードウェア構成例を示す図である。
図12は、構成例1による励起光制御例を示すフローチャートである。
図13は、実施の形態にかかる光伝送システムの構成例2を示す図である。
図14は、構成例2による励起光制御例を示すフローチャートである。
図15は、実施の形態にかかる光伝送システムの構成例3を示す図である。
図16は、XPM劣化の信号光と励起光の抽出を説明する図である。
図17は、構成例3にかかる情報テーブルの一例を示す図表である。
図18Aは、構成例3にかかる送信側励起光パワー比率テーブルを示す図表である。(その1)
図18Bは、構成例3にかかる送信側励起光パワー比率テーブルを示す図表である。(その2)
図18Cは、構成例3にかかる送信側励起光パワー比率テーブルを示す図表である。(その3)
図19は、構成例3にかかる受信側励起光パワー比率テーブルを示す図表である。
図20Aは、構成例3による励起光制御例を示すフローチャートである。(その1)
図20Bは、構成例3による励起光制御例を示すフローチャートである。(その2)
図21は、TWRSとELEAFの波長分散特性を示す図表である。
図22Aは、TWRSに対する前方励起ラマン増幅で生じる問題を説明する図表である。(その1)
図22Bは、TWRSに対する前方励起ラマン増幅で生じる問題を説明する図表である。(その2)
図22Cは、TWRSに対する前方励起ラマン増幅で生じる問題を説明する図表である。(その3)
図23は、XPMによるQ値の劣化を示す図表である。
図24Aは、ELEAFに対する前方励起ラマン増幅で生じる問題を説明する図表である。(その1)
図24Bは、ELEAFに対する前方励起ラマン増幅で生じる問題を説明する図表である。(その2)
図24Cは、ELEAFに対する前方励起ラマン増幅で生じる問題を説明する図表である。(その3)
図25は、XPMによるQ値の劣化を示す図表である。
図26は、TWRSに対する励起制御例を示す説明図である。
図27は、XPM対策前後のラマン利得を示す図表である。
図28は、XPM対策前後のQ値を示す図表である。
図29は、ELEAFに対する励起制御例を示す説明図である。
図30は、XPM対策前後のラマン利得を示す図表である。
図31は、XPM対策前後のQ値を示す図表である。
図32は、実施の形態にかかる各種ファイバに対応した励起光制御例を示すフローチャートである。
図33は、XPM発生前後のスペクトルを示す波形図である。
図34は、OSNRモニタによりXPM対策を行う光伝送システムの構成例を示す図である。
図35は、OSNRモニタによりXPM劣化の波長を検出する処理例のフローチャートである。
図36は、XPM劣化の波長に対する励起制御例のフローチャートである。
図37は、XPMを起こす1次励起光のパワー低減量の決定を説明する一例の図表である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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