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公開番号
2024050330
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-04-10
出願番号
2022157146
出願日
2022-09-29
発明の名称
最適化プログラム、最適化装置、および最適化方法
出願人
富士通株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
G16C
10/00 20190101AFI20240403BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約
【課題】FCIを用いた量子化学計算におけるノード数の決定までに、FCIを用いた計算の試行回数が複数回にわたる場合があり、全体の実行時間が増大してしまう。
【解決手段】最適化プログラムは、対象分子が有する電子および軌道の情報に基づいて、FCIを用いた計算において必要なメモリ容量を算出し、算出したメモリ容量に基づいて、FCIを用いた計算に必要なノード数である第1の数を算出し、第1の数に基づいて、対象分子に対してFCIを用いた計算を行う際のノード数を決定する処理をコンピュータに実行させる。
【選択図】図8
特許請求の範囲
【請求項1】
対象分子が有する電子および軌道の情報に基づいて、FCI(Full Configuration Interaction)を用いた計算において必要なメモリ容量を算出し、
算出した前記メモリ容量に基づいて、前記FCIを用いた計算に必要なノード数である第1の数を算出し、
前記第1の数に基づいて、前記対象分子に対して前記FCIを用いた計算を行う際のノード数を決定する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする最適化プログラム。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記FCIを用いた計算を行う際のノード数を決定する処理は、
前記第1の数を、前記FCIを用いた計算を行う際のノード数に決定する
処理を含むことを特徴とする請求項1に記載の最適化プログラム。
【請求項3】
前記情報に基づいて、前記FCIを用いた計算におけるシングルノードでの実行時間を算出し、
算出した前記実行時間に基づいて、前記FCIを用いた計算にかかる時間が最短となるノード数である第2の数を算出する
処理を前記コンピュータにさらに実行させ、
前記FCIを用いた計算を行う際のノード数を決定する処理は、
前記第1の数と前記第2の数とに基づいて、前記FCIを用いた計算を行う際のノード数を決定する
処理を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の最適化プログラム。
【請求項4】
前記第1の数と前記第2の数とに基づいて、前記FCIを用いた計算を行う際のノード数を決定する処理は、
前記第1の数と前記第2の数とのうちの大きい値を示す前記第1の数または前記第2の数を、前記FCIを用いた計算を行う際のノード数に決定する
処理を含むことを特徴とする請求項3に記載の最適化プログラム。
【請求項5】
対象分子が有する電子および軌道の情報に基づいて、FCI(Full Configuration Interaction)を用いた計算において必要なメモリ容量を算出し、
算出した前記メモリ容量に基づいて、前記FCIを用いた計算に必要なノード数である第1の数を算出し、
前記第1の数に基づいて、前記対象分子に対して前記FCIを用いた計算を行う際のノード数を決定する
処理を実行する制御部を備えたことを特徴とする最適化装置。
【請求項6】
対象分子が有する電子および軌道の情報に基づいて、FCI(Full Configuration Interaction)を用いた計算において必要なメモリ容量を算出し、
算出した前記メモリ容量に基づいて、前記FCIを用いた計算に必要なノード数である第1の数を算出し、
前記第1の数に基づいて、前記対象分子に対して前記FCIを用いた計算を行う際のノード数を決定する
処理をコンピュータが実行することを特徴とする最適化方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、FCI向け並列処理時のノード数の自動最適化技術に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
分子軌道構成の元となる関数である基底関数、および分子の種類とから対象分子のエネルギーを求めることで分子の特性を把握できる。分子特性の把握は、創薬や新材料の発見などに役に立つため、分子のエネルギー(ポテンシャルエネルギー)を求める量子化学計算の重要性は高い。
【0003】
高精度な量子化学計算アルゴリズムとして、FCI(Full Configuration Interaction:全配置間相互作用法)がある。FCIは、シュレーディンガー方程式の数値的厳密解を与え得、他の計算方法の評価基準としても用いられる。一方で、FCIは、計算時間が長く、計算に必要なメモリ容量が大きいという問題がある。このようなFCIの問題に対して、従来技術では、例えば、FCIを用いた計算をMPI(Message Passing Interface)で実行し並列処理することで、計算時間を減らしたり、利用可能なメモリ容量を増やしたりしている。
【0004】
このような従来技術では、計算する分子の情報が変わると、実行時間が最短となる最小ノード数も変わるため、分子情報に応じて、ユーザが手動でノードを調整し、FCIを用いた計算を行う際のノード数を決定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2019-028879号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来技術では、FCIを用いた量子化学計算におけるノード数の決定までに、FCIを用いた計算の試行回数が複数回にわたる場合があり、全体の実行時間が増大してしまう。
【0007】
1つの側面では、FCIを用いた計算の実行時間を短縮することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
1つの態様において、最適化プログラムは、対象分子が有する電子および軌道の情報に基づいて、FCIを用いた計算において必要なメモリ容量を算出し、算出したメモリ容量に基づいて、FCIを用いた計算に必要なノード数である第1の数を算出し、第1の数に基づいて、対象分子に対してFCIを用いた計算を行う際のノード数を決定する処理をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0009】
1つの側面では、FCIを用いた計算の実行時間を短縮できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1は、量子化学計算の一例について説明するための図である。
図2は、従来の量子化学計算処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図3は、FCIについて説明するための図である。
図4は、分子の規模と実行時間およびメモリ使用量との関係の一例を示す図である。
図5は、本実施形態にかかる最適化装置10の構成例を示す図である。
図6は、量子化学計算の並列処理の特徴について説明するための図である。
図7は、本実施形態にかかる算出される各ノード数の関係の一例について示す図である。
図8は、本実施形態にかかる量子化学計算処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図9は、本実施形態にかかる最適化装置10のハードウェア構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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