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公開番号2024050632
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-10
出願番号2024005062,2020555679
出願日2024-01-17,2019-11-11
発明の名称塗料およびフィルム
出願人日東電工株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C09D 201/00 20060101AFI20240403BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】着氷及び/又は着雪を防止することができる製品、特に、塗料およびフィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】塗料は、第1オイル成分と、第2オイル成分と、樹脂成分の前駆体である第1の樹脂前駆体と、を含む。前記第1及び第2オイル成分を含有する第1の樹脂前駆体が硬化されることによって、第1及び第2オイル成分と樹脂成分を含有するオイル含有樹脂層を形成する。第2オイル成分は、温度が所定値以下に低下したとき第1オイル成分から相分離してオイル含有樹脂層から滲出することができる低温相分離性オイル成分を構成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
第1オイル成分と、
第2オイル成分と、
樹脂成分の前駆体である第1の樹脂前駆体と、
を含み、
前記第1及び第2オイル成分を含有する前記第1の樹脂前駆体が硬化されることによって、前記第1及び第2オイル成分と前記樹脂成分を含有するオイル含有樹脂層を形成する塗料であって、
前記第2オイル成分は、温度が所定値以下に低下したとき前記第1オイル成分から相分離して前記オイル含有樹脂層から滲出することができる低温相分離性オイル成分を構成する
ことを特徴とする塗料。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載した塗料であって、前記第1及び第2オイル成分は、前記第1の樹脂前駆体が硬化されることによって形成される前記オイル含有樹脂層の樹脂成分の溶解パラメータの値(SP値)と前記第1オイル成分の溶解パラメータの値との差が、前記オイル含有樹脂層の樹脂成分の溶解パラメータの値(SP値)と前記第2オイル成分の溶解パラメータの値との差よりも小さいことを特徴とする塗料。
【請求項3】
請求項1又は2に記載した塗料であって、前記第1の樹脂前駆体は、湿分により硬化する湿分硬化型であることを特徴とする塗料。
【請求項4】
請求項1又は2に記載した塗料であって、前記第1の樹脂前駆体は、紫外線照射により硬化する紫外線硬化型であることを特徴とする塗料。
【請求項5】
請求項1又は2に記載した塗料であって、前記第1の樹脂前駆体は、加熱により硬化する熱硬化型であることを特徴とする塗料。
【請求項6】
請求項1又は2に記載した塗料であって、前記第1の樹脂前駆体は、該第1の樹脂前駆体と架橋反応する硬化剤を添加することによって硬化するものであることを特徴とする塗料。
【請求項7】
請求項6に記載した塗料と、前記塗料の前記第1の樹脂前駆体と架橋反応することによって該第1の樹脂前駆体を硬化させる、液状の硬化剤との組合せ。
【請求項8】
請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載した塗料であって、
前記オイル含有樹脂層全体の重量を基準として、前記オイル含有樹脂層の樹脂成分を25wt%以上含有することを特徴とする塗料。
【請求項9】
請求項8に記載した塗料であって、
前記オイル含有樹脂層全体の重量を基準として、前記第2オイル成分を3wt%以上の割合で含むことを特徴とする塗料。
【請求項10】
請求項1から請求項9までのいずれか1項に記載した塗料であって、
前記第1の樹脂前駆体が硬化されることによって形成される前記オイル含有樹脂層の上で硬化されることによって、表面樹脂層を形成する第2の樹脂前駆体と、
を更に含み、
前記表面樹脂層は、前記オイル含有樹脂層から滲出した低温相分離性オイル成分を、前記オイル含有樹脂層とは反対側の該表面樹脂層の表面まで透過させることができるオイル透過性を有することを特徴とする塗料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料、特に、着氷及び/又は着雪を防止することができる塗料およびフィルムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
各種構造物、例えば、家の屋根、送電線、マット、車両、船舶等に対する、着氷や着雪を防止することができる製品が幾つか開発されている。
【0003】
例えば、特開平7-148879号公報(特許文献1)には、寒冷地における各種構造物への着氷雪の付着を防止することができる着氷雪付着防止シートが開示されている。このシートは、スポンジ材から成る断熱層と、該断熱層上に積層された表面層とから成り、該表面層は、油剤がその表面にブリードし得る様に分散されているゴムもしくは樹脂から形成されている。油剤は、表面層中に保持されており、表面層の表面に、常時、ブリードするようになっている。一方、油剤の著しいブリードアウトを防止するため、ここでは、油剤の粘度を所定以上の値に設定して、着氷雪付着防止効果を可能な限り長期間にわたって維持するようになっている。
【0004】
特開2003-328308号公報(特許文献2)には、氷雪の固着を防止することができるゴムマットが開示されている。このゴムマットは、所定の硬度を有する合成ゴムから成り、気温5℃以下の条件下においては、その表面に着氷雪付着防止効果を有する液状添加剤がブリードするように構成されている。液状添加剤のブリード量を調整するため、ここでは、ゴムマットのゴムに対する液体添加剤の量が所定の範囲内に調整されている。
【0005】
特許6245714号(特許文献3)には、氷に対して難付着性を有し、温度や化学反応等によって自発的に離漿可能な湿潤ゲルが開示されている。この湿潤ゲルは、 シリコーン樹脂組成物が硬化している架橋シリコーン樹脂と、該シリコーン樹脂組成物を溶解させることが可能な第一の液体と、 該第一の液体と混和することが可能な(即ち、第二の液体と第一の液体を混合した場合に、相分離することなく、透明な混合溶液となること)第二の液体を含む。但し、第一の液体は、第二の液体を兼ねていてもよいこととされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平7-148879号公報
特開2003-328308号公報
特許6245714号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1記載の構成では、温度に関わらず油剤がブリードし続けてしまうため、着氷雪の付着防止効果を長期間得ることが困難である。また、油剤が過剰にブリードしてしまうおそれがある一方、油剤の粘度があまりに高く設定された場合には、ブリードがスムーズに行われないおそれがある。更に、表面層に分散されている油剤は、全て、ブリード可能であるため、油剤が過剰にブリードしてしまうおそれがある。
また、上記特許文献2記載の構成では、温度条件によって液体添加剤のブリード量を制御することが可能であるものの、ゴムマットのゴムに添加された液体添加剤は、全て、ブリード可能であるため、液体添加剤が過剰にブリードしてしまうおそれがある。
更には、特許文献3に記載の構成では、湿潤ゲルであり、強度が必要な屋外等での使用を意図したものではなく、その強度が不十分であるといった問題がある。また、第一の液体と第二の液体は混和可能であり、また、第一の液体は第二液体を兼ねてもよいとされていることから、第一の液体及び第二液体が、同時期に、また、過剰に離漿してしまうおそれがある。
本発明は、これら従来技術における問題点を解決するためになされたものであり、改善された着氷及び/又は着雪防止機能を有する製品、特に、塗料およびフィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様による塗料は、第1オイル成分と、第2オイル成分と、樹脂成分の前駆体である第1の樹脂前駆体と、を含み、前記第1及び第2オイル成分を含有する前記第1の樹脂前駆体が硬化されることによって、前記第1及び第2オイル成分と前記樹脂成分を含有するオイル含有樹脂層を形成する塗料であって、前記第2オイル成分は、温度が所定値以下に低下したとき前記第1オイル成分から相分離して前記オイル含有樹脂層から滲出することができる低温相分離性オイル成分を構成することを特徴として有する。前記所定値は氷点であってもよい。
この一態様による塗料によれば、柔軟な態様での使用が可能となる。また、オイル含有樹脂層から滲出するオイル成分は、温度が所定値以下に低下したときに滲出することができる低温滲出オイル成分であるため、無駄にブリードされることがなく、必要なときにブリードさせて、例えば着氷雪の付着をより確実に防止することができる。更に、このオイル成分は、オイル含有樹脂層に含まれるオイル成分のうちの一部であるため、オイル成分が過剰にブリードされることもない。
【0009】
上記態様の塗料において、前記第1及び第2オイル成分は、前記第1の樹脂前駆体が硬化されることによって形成される前記オイル含有樹脂層の樹脂成分の溶解パラメータの値(SP値)と前記第1オイル成分の溶解パラメータの値との差が、前記オイル含有樹脂層の樹脂成分の溶解パラメータの値(SP値)と前記第2オイル成分の溶解パラメータの値との差よりも小さいことが好ましい。
【0010】
また、上記態様の塗料において、前記第1の樹脂前駆体は、湿分により硬化する湿分硬化型であってもよいし、紫外線照射により硬化する紫外線硬化型であってもよいし、加熱により硬化する熱硬化型であってもよいし、前記第1の樹脂前駆体と架橋反応する硬化剤を添加することによって硬化するものであってもよいし、前記塗料の前記第1の樹脂前駆体と架橋反応することによって該第1の樹脂前駆体を硬化させる、液状の硬化剤との組合せであってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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