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公開番号2024046602
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-03
出願番号2023129812
出願日2023-08-09
発明の名称オイルモジュール
出願人マーレ インターナショナル ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング,MAHLE International GmbH
代理人弁理士法人前田特許事務所
主分類F01M 1/02 20060101AFI20240327BHJP(機械または機関一般;機関設備一般;蒸気機関)
要約【課題】先行技術から知られている欠点を克服することができるオイルモジュールを提供する。
【解決手段】本発明に係るオイルモジュール(1)は、フィルタハウジング(3)にフィルタエレメント(4)を収容したフィルタ装置(2)を有し、ラビリンスシール(8)を介してオイルポンプハウジング(6)に対してシールされたオイルポンプハウジング(6)内に回転可能に取り付けられた羽根車(7)を有するオイルポンプ(5)を有し、フィルタハウジング(3)の少なくとも一部とオイルポンプハウジング(6)の少なくとも一部とは、一体の樹脂射出成形部品として形成されている。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
フィルタハウジング(3)の内部に配置されたフィルタエレメント(4)を備えたフィルタ装置(2)を有し、
ラビリンスシール(8)を介してオイルポンプハウジング(6)に対してシールされた、前記オイルポンプハウジング(6)に回転可能に取り付けられた羽根車(7)を備えたオイルポンプ(5)を有し、
前記フィルタハウジング(3)の少なくとも一部とオイルポンプハウジング(6)の少なくとも一部とが、一体の樹脂射出成形部品として形成されている、
オイルモジュール(1)。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記羽根車(7)が、少なくとも1つの環状で軸方向に突出するシール輪郭(10a,10b)を備え、
前記シール輪郭(10a,10b)が、前記ラビリンスシール(8)の方式で前記オイルポンプハウジング(6)に配置された、環状に形成された凹部(11)と相互作用する
ことを特徴とする、請求項1に記載のオイルモジュール。
【請求項3】
前記羽根車(7)が、互いに半径方向に離間して配置され、かつ一緒に少なくとも1つのU字状凹部(13,13a)を形成する、少なくとも2つの環状で軸方向に突出するシール輪郭(10a,10b,10c)を含み、
前記少なくとも2つの環状で軸方向に突出するシール輪郭(10a,10b,10c)が、前記ラビリンスシール(8)の方式で前記オイルポンプハウジング(6)に配置された、少なくとも1つの環状に形成された対向シール輪郭(14,14a)と相互作用する
ことを特徴とする、請求項1に記載のオイルモジュール。
【請求項4】
前記羽根車(7)が、互いに半径方向に離間して配置され、共にU字状凹部(13)を形成する、2つの環状で軸方向に突出するシール輪郭(10a,10b)を含み、
前記U字状凹部(13)は、前記オイルポンプハウジングに配置されて環状に形成され、前記U字状凹部(13)に係合して前記ラビリンスシール(8)の様式で相互作用する、対向シール輪郭(14)と相互作用し、
2つのシール輪郭(10,10b)のうちの1つに半径方向シールウェブ(16)が配置される
ことを特徴とする、請求項1に記載のオイルモジュール。
【請求項5】
前記樹脂射出成形部品が、ポリアミドPA66又はPA6から形成される
ことを特徴とする、請求項1から4のいずれか1項に記載のオイルモジュール。
【請求項6】
前記樹脂射出成形部品は、繊維強化され、特に、35%ガラス繊維で形成される
ことを特徴とする、請求項5に記載のオイルモジュール。
【請求項7】
前記オイルモジュール(1)が、積層型ディスク状熱交換器として形成されたオイルクーラ(18)を備え、
前記オイルクーラ(18)のハウジング部(19)が、前記フィルタハウジング(3)及び前記オイルポンプハウジング(6)と一体に形成されている
ことを特徴とする、請求項1から6のいずれか1項に記載のオイルモジュール。
【請求項8】
前記オイルクーラ(18)が、前記フィルタ装置(2)と前記オイルポンプ(5)との間に配置されている
ことを特徴とする、請求項7に記載のオイルモジュール。
【請求項9】
バッテリ(25)と、
前記バッテリ(25)を冷却する請求項1から8のいずれか1項に記載のオイルモジュール(1)とを有する、
電動式自動車(24)。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オイルモジュールに関する。さらに、本発明は、車両用バッテリと、そのような車両用バッテリを冷却するオイルモジュールとを有する電動式自動車に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
オイルモジュールは広く知られており、内燃機関によって駆動される自動車に使用されるだけでなく、電動車両にも使用されており、この場合、オイルモジュールは温度制御、特に走行モータ用の車両バッテリの冷却に役立つ。オイルモジュールの特定の設計は、これらが、例えば、フィルタ装置、オイルポンプ及び/又はオイルクーラのような非常に多様性の高い組立体を組み合わせることからなり、このため、部品の多様性を低減するだけでなく、これに関連し、保管コスト及び物流コストを低減することができず、また、設置スペースを必要とする。特に、オイルポンプでは、オイルポンプの羽根車と、それを取り囲むオイルポンプハウジングとの間の望ましくないバイパス流ができるだけ低く保たれることが、それらの効率にとって決め手となる。これを達成し、それにより、望ましくないバイパスをできるだけ小さく、さらに、オイルポンプの効率をできるだけ高くするために、オイルポンプハウジング及び/又は羽根車は、特にアルミニウム製であることが多い。その理由は、このことにより、著しくより正確な隙間寸法、特に、例えば樹脂部品を使用する場合よりも、羽根車とオイルポンプハウジングとの間のより小さな隙間とすることが可能であるからである。この種の金属オイルポンプハウジングでは、明らかに前記隙間の領域で金属オイルポンプハウジングの再加工が行われなければならない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、先行技術から知られている金属製のオイルポンプハウジングでは、羽根車とオイルポンプハウジングとの間の隙間を最適化し、バイパス流を減少させるか、又は効率を向上させるために、これらは再加工されなければならず、その結果、このようなオイルポンプハウジングの製造はより高価になる。さらに、金属材料は、例えば樹脂の射出成形によって作られる同じ部品よりも著しく高価である。
【0004】
したがって、本発明は、先行技術から知られている欠点を克服することができるオイルモジュールを提供する課題を取り扱う。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明によれば、この課題は独立請求項1の主題によって解決される。有利な実施形態は、従属請求項の主題である。
【0006】
本発明は、オイルモジュールのオイルポンプハウジングの少なくとも一部を、前記オイルモジュールのフィルタ装置のフィルタハウジングの少なくとも一部と共に、一体の樹脂射出成形部品として形成し、前記オイルポンプハウジングと羽根車、すなわち前記オイルポンプの羽根車との間に設ける、という一般的な考えに基づいている。ラビリンスシールは、一方では、少なくとも望ましくない、したがって効率を低下させるバイパス流を減少させ、他方では、同時に、より大きな許容可能な寸法偏差を有するオイルポンプハウジングのコスト効率の良い製造を可能にする。本発明によるオイルモジュールは、フィルタハウジング内に収容されたフィルタエレメント、例えば環状フィルタエレメントを備えたフィルタ装置を有する。同様に、オイルポンプハウジング内に回転可能に取り付けられた羽根車を有するオイルポンプが提供され、羽根車はラビリンスシールを介してオイルポンプハウジングに対してシールされている。さらに、フィルタハウジングの少なくとも一部とオイルポンプハウジングの少なくとも一部とが、一体の樹脂射出成形部品として形成される。このことは、羽根車とオイルポンプハウジングとの間のラビリンスシールもバイパス流なしで効率を大きく低下させることなく、より大きな寸法許容差を許容するので、コスト効率の良い製造を可能にする。また、オイルポンプハウジング内のフィルタハウジングの少なくとも一部、又はその逆もまた同様に、樹脂射出成形部品としての2つのハウジングの少なくとも一部の一体設計により、フィルタハウジングを比較的コスト効率よく製造することもできる。
【0007】
本発明によるオイルモジュールの有利なさらなる変形例では、羽根車は、環状に突出し軸方向に延びる少なくとも1つのシール輪郭を含み、これは、ラビリンスシールの方法で、オイルポンプハウジング上に配置された環状に形成された凹部と相互作用する。環状で軸方向に突出するシール輪郭は、羽根車と共に、すなわち、樹脂部品として形成されるか金属部品として形成されるかにかかわらず、比較的容易に製造することができる。オイルポンプハウジングを樹脂射出成形部品として具現化することにより、そこに配置された環状に形成された凹部に、羽根車の軸方向に突出するシール輪郭が設置状態で係合するものを、比較的容易に製造することもできる。凹部に係合するシール輪郭により、比較的容易な方法でラビリンスシールを製造することができ、これにより、本実施形態では、羽根車がバイパスするバイパス流を減少させ、したがって、オイルポンプの効率を高めることができる。軸方向に突出する環状のシール輪郭は、その自由端が羽根車から吸気ダクトの方向に突出する。
【0008】
本発明によるオイルモジュールのさらなる有利かつ別の実施形態では、羽根車は、互いに半径方向に離間した少なくとも2つの環状で軸方向に突出するシール輪郭を含み、これらが一緒になって少なくとも1つのU字状凹部を形成し、少なくとも1つの環状に形成された対向シール輪郭がオイルポンプハウジング上に配置され、羽根車上の少なくとも1つのU字状凹部に係合して、一種のラビリンスシールを形成する。ラビリンスシールの、このような実施形態では、バイパス流が生じる決め手となるラビリンスが著しく長くなり得るので、より一層増大される効率を達成することができる。
【0009】
本発明の別の実施形態では、2つの環状で軸方向に突出するシール輪郭を有する羽根車が実際上設けられ、これらの羽根車は、互いに半径方向に離間し、互いにU字状凹部を形成し、このU字状凹部は、オイルポンプハウジング上に配置された環状に形成された対向シール輪郭を有し、少なくとも1つのU字状凹部内で係合し、ラビリンスシールの様式で相互作用する。羽根車の2つのシール輪郭の一方には、半径方向シールウェブが配置されている。かくして、このような半径方向シールウェブは、例えば、半径方向にシール輪郭から外側に突出するシールウェブを形成し、これによりラビリンス経路の長さが増大し、したがってこのようなラビリンスシールの気密性が増大する。この場合、ラビリンスシールを通る経路を延ばし、それによってラビリンスシールのシール効果を増大させるために、個々のシール輪郭及び対向シール輪郭の、さらなる実施形態があることは明らかである。
【0010】
本発明によるオイルモジュールの特に好ましい実施形態では、樹脂射出成形部品は、ポリアミドPA66又はPA6から形成される。このような樹脂は、高い耐油性を有し、さらに、特にオイルポンプハウジング内で使用可能な硬さと耐摩耗性を有する。一般に、ポリアミドは強度と靭性に優れた合成樹脂である。
(【0011】以降は省略されています)

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