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公開番号2024036870
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-18
出願番号2022141398
出願日2022-09-06
発明の名称電子制御式機械時計
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人弁理士法人樹之下知的財産事務所
主分類G04G 3/02 20060101AFI20240311BHJP(時計)
要約【課題】水晶振動子に経年劣化が生じても時刻精度を維持できる電子制御式機械時計を提供すること。
【解決手段】電子制御式機械時計は、機械的エネルギー源と、機械的エネルギー源のトルクが伝達され、時刻表示を行う時刻表示用輪列を備える時刻表示装置と、水晶振動子と、水晶振動子の発振周波数に基づいて時刻表示用輪列の回転速度を調整する電子制御回路と、複数の論理緩急設定パターンとが配置される回路基板と、論理緩急設定パターンと導通可能な導通部を有し、回路基板に対して回動することで導通部と導通する論理緩急設定パターンを選択可能なロータリースイッチと、を備え、電子制御回路は、水晶振動子を発振させる発振回路と、発振回路から出力される発振信号を分周して基準信号を出力する分周回路と、導通部および論理緩急設定パターンの導通状態に基づいて分周回路を制御する論理緩急回路と、を備える。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
機械的エネルギー源と、
前記機械的エネルギー源のトルクが伝達され、時刻表示を行う時刻表示用輪列を備える時刻表示装置と、
水晶振動子と、前記水晶振動子の発振周波数に基づいて前記時刻表示用輪列の回転速度を調整する電子制御回路と、複数の論理緩急設定パターンとが配置される回路基板と、
前記論理緩急設定パターンと導通可能な導通部を有し、前記回路基板に対して回動することで前記導通部と導通する前記論理緩急設定パターンを選択可能なロータリースイッチと、
を備え、
前記電子制御回路は、
前記水晶振動子を発振させる発振回路と、
前記発振回路から出力される発振信号を分周して基準信号を出力する分周回路と、
前記導通部および前記論理緩急設定パターンの導通状態に基づいて前記分周回路を制御する論理緩急回路と、
を備える電子制御式機械時計。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記ロータリースイッチは、時計ケースに収納されるムーブメントの外周部に設けられる電子制御式機械時計。
【請求項3】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記機械的エネルギー源を巻き上げる巻上輪列と、
前記機械的エネルギー源によって駆動されるローターを備える発電機と、
リューズの引き出し操作によって前記リューズの回転力の伝達先を切り換える切換機構と、
を備え、
前記ロータリースイッチは、平面視で、前記時刻表示用輪列、前記発電機、前記巻上輪列、前記切換機構と重ならない位置に設けられる電子制御式機械時計。
【請求項4】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記時刻表示用輪列を保持する輪列受を備え、
前記ロータリースイッチは、軸部材と、前記軸部材に対して回転自在に設けられ、かつ、操作アームを有するスイッチレバーと、を備え、
前記操作アームの少なくとも一部は、平面視で前記輪列受の外周側に配置される電子制御式機械時計。
【請求項5】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記時刻表示用輪列を保持する輪列受と、
前記機械的エネルギー源を巻き上げる巻上輪列と、
前記巻上輪列を駆動する回転錘と、を備え、
前記回転錘は、錘体部と、前記錘体部の外周側に設けられて前記錘体部に比べて厚肉の重錘部と、を備え、
前記輪列受は、平面視で前記錘体部と重なり、且つ、前記重錘部と重ならないことを特徴とする電子制御式機械時計。
【請求項6】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記時刻表示用輪列を保持する輪列受と、
前記機械的エネルギー源を巻き上げる巻上輪列と、
前記巻上輪列を駆動する回転錘と、を備え、
前記ロータリースイッチは、平面視で前記回転錘と重なる位置に配置される電子制御式機械時計。
【請求項7】
請求項1に記載の電子制御式機械時計において、
前記時刻表示用輪列を保持する輪列受を備え、
前記輪列受には、前記ロータリースイッチの回転領域に重なる位置に開口が設けられ、前記開口に沿って前記ロータリースイッチの設定位置を示す目盛が表記される電子制御式機械時計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電子制御式機械時計に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
ぜんまいが開放する時の機械的エネルギーによって発電機を駆動して発生させた電気的エネルギーを電源回路に充電し、当該電気的エネルギーにより水晶振動子および制動制御回路を作動し、水晶振動子の発振周波数に基づいて発電機のローターの回転を制御することにより、輪列に固定される指針を正確に駆動して正確に時刻を表示する電子制御式機械時計が知られている(特許文献1参照)。
この電子制御式機械時計では、水晶振動子の特性の個体差を補正する補正データが記憶され、水晶振動子の発振信号を分周する分周回路の各分周段に所定のタイミングでセットもしくはリセット信号を入力することで、デジタル的にクロック信号の周期を長くしたり、短くしたりする論理緩急回路が用いられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-211465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水晶振動子には、製造による経年劣化により発振周波数が変動するため、製品出荷時に記憶した前記補正データを用いて論理緩急回路で時計の歩度を調整しても正しい時刻に補正することができず、時刻精度が低下する可能性がある。このため、ぜんまい等の機械的エネルギー源からのトルクによって時刻を表示する電子制御式機械時計において、水晶振動子に経年劣化が生じても時刻精度を維持できる電子制御式機械時計が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の電子制御式機械時計は、機械的エネルギー源と、前記機械的エネルギー源のトルクが伝達され、時刻表示を行う時刻表示用輪列を備える時刻表示装置と、水晶振動子と、前記水晶振動子の発振周波数に基づいて前記時刻表示用輪列の回転速度を調整する電子制御回路と、複数の論理緩急設定パターンとが配置される回路基板と、前記論理緩急設定パターンと導通可能な導通部を有し、前記回路基板に対して回動することで前記導通部と導通する前記論理緩急設定パターンを選択可能なロータリースイッチと、を備え、前記電子制御回路は、前記水晶振動子を発振させる発振回路と、前記発振回路から出力される発振信号を分周して基準信号を出力する分周回路と、前記導通部および前記論理緩急設定パターンの導通状態に基づいて前記分周回路を制御する論理緩急回路と、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
実施形態の電子制御式機械時計を示す正面図である。
前記電子制御式機械時計を示す裏面図である。
前記電子制御式機械時計の裏蓋を外した状態を示す裏面図である。
前記電子制御式機械時計のムーブメントの回転錘を外した状態を示す裏面図である。
前記ムーブメントの輪列受を外した状態を示す裏面図である。
前記ムーブメントの要部を示す断面図である。
前記ムーブメントの回路基板の要部を示す平面図である。
前記回路基板に設けられるロータリースイッチを示す斜視図である。
前記ロータリースイッチを示す平面図である。
前記電子制御式機械時計を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本開示の一実施形態の電子制御式機械時計1を図面に基づいて説明する。なお、本実施形態の説明において、平面視とは、文字板3に直交する方向つまり指針軸の軸方向から見た状態を意味し、側面視とは、指針軸に垂直な方向から見た状態を意味する。
図1は、電子制御式機械時計1を示す正面図であり、図2は、電子制御式機械時計1を示す裏面図であり、図3は裏蓋8を外した状態の裏面図である。図2および図3の上側が6時側、下側が12時側である。本実施形態の電子制御式機械時計1は、電子制御式機械時計1の裏面側からパワーリザーブ針5を視認可能なスケルトンタイプの時計である。
電子制御式機械時計1は、ユーザーの手首に装着される腕時計であり、円筒状の外装ケース2を備え、外装ケース2の内周側に、文字板3が配置されている。外装ケース2の二つの開口のうち、表面側の開口は、カバーガラスで塞がれており、裏面側の開口は裏蓋8で塞がれている。裏蓋8は、リング状の枠8Aと、枠8Aに取り付けられた裏蓋ガラス8Bとで構成されている。
【0008】
電子制御式機械時計1は、外装ケース2内に収容されたムーブメント10と、図1に示す時刻情報を指示する時針4A、分針4B、秒針4Cと、図2に示すぜんまいの巻上げ残量を指示するパワーリザーブ針5とを備えている。文字板3には、カレンダー小窓3Aが設けられており、カレンダー小窓3Aから、日車6が視認可能となっている。
【0009】
図2、3に示す回転錘31には、開口314が形成され、回転錘31の位置によってパワーリザーブ針5が視認できないことが少なくなるように構成されている。
後述する輪列受12の裏面には、扇形の目盛部12Aが設けられている。この目盛部12Aをパワーリザーブ針5が指示することで、ぜんまいの巻上げ残量を表示できる。
【0010】
外装ケース2の側面には、りゅうず7が設けられている。りゅうず7は、電子制御式機械時計1の中心に向かって押し込まれた0段位置から1段位置および2段位置に引き出されて移動することができる。
りゅうず7を0段位置で回転すると、後述するように、ムーブメント10に設けた機械的エネルギー源であるぜんまい210を巻き上げることができる。ぜんまい210の巻上げに連動して、パワーリザーブ針5が移動する。
りゅうず7を1段位置に引いて回転すると、後述する切換機構50によってりゅうず7の回転が伝達される歯車が切り替わり、日車6を移動して日付を合わせることができる。りゅうず7を2段位置に引くと秒針4Cが停止し、2段位置でりゅうず7を回転すると、切換機構50によってりゅうず7の回転が伝達される歯車が切り替わり、時針4A、分針4Bが移動して時刻を合わせることができる。切換機構50の構成や、りゅうず7による日車6や時針4A、分針4Bの修正方法は、従来の機械時計と同様であるため説明を省略する。
(【0011】以降は省略されています)

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