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公開番号2024048436
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022154332
出願日2022-09-28
発明の名称時計用部品、時計、および、時計用部品の製造方法
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G04B 19/06 20060101AFI20240402BHJP(時計)
要約【課題】僅かな明度の違いによる黒色の模様を形成した時計用部品を提供すること。
【解決手段】時計用部品は、表面に複数の第1凹部が形成される第1領域と、表面に複数の第2凹部が形成される第2領域とを有する基材と、第1領域および第2領域の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備え、基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の第1凹部は、第1辺と、第1辺に対して傾けられ、端部で第1辺と当接する第2辺とにより規定され、断面視で、複数の第2凹部は、第3辺と、第3辺に対して傾けられ、端部で第3辺と当接する第4辺とにより規定され、断面視において、基材の厚さ方向と直交する方向に対する第2辺の傾きの角度と、基材の厚さ方向と直交する方向に対する第4辺の傾きの角度とが異なり、第1領域および第2領域は、基材の厚さ方向から見た平面視で、L*a*b*色空間における明度L*の値が5以上、かつ、20以下であることを特徴とする。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
表面に複数の第1凹部が形成される第1領域と、前記表面に複数の第2凹部が形成される第2領域とを有する基材と、
前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備え、
前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記第1凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定され、
前記断面視で、複数の前記第2凹部は、第3辺と、前記第3辺に対して傾けられ、端部で前記第3辺と当接する第4辺とにより規定され、
前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第2辺の傾きの角度と、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第4辺の傾きの角度とが異なり、
前記第1領域および前記第2領域は、前記基材の厚さ方向から見た平面視で、L*a*b*色空間における明度L*の値が5以上、かつ、20以下である
ことを特徴とする時計用部品。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
請求項1に記載の時計用部品において、
前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に沿った前記第2辺の長さに対する、前記基材の厚さ方向に沿った前記第2辺の長さの比は1/6よりも大きく、かつ、1よりも小さく、
前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に沿った前記第4辺の長さに対する、前記基材の厚さ方向に沿った前記第4辺の長さの比は1/6よりも大きく、かつ、1よりも小さい
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項3】
請求項1に記載の時計用部品において、
前記時計用部品は文字板として構成され、
前記第1領域はアワーマーク部として構成され、
前記第2領域は文字板本体部として構成される
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項4】
請求項1に記載の時計用部品において、
前記時計用部品は文字板として構成され、
前記第1領域は記号部として構成され、
前記第2領域は文字板本体部として構成される
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項5】
請求項1に記載の時計用部品において、
前記時計用部品は文字板および指針として構成され、
前記第1領域は指針として構成され、
前記第2領域は文字板本体部として構成される
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項6】
請求項1に記載の時計用部品において、
前記多層膜は、Ta



、SiO

、TiO

、Al



、ZrO

、Nb



、HfO

、Na

Al


14
、Na

AlF

、AlF

、MgF

、CaF

、BaF

、YF

、LaF

、CeF

、および、NdF

の少なくとも1種を含む材料から構成される色調整膜を備える
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項7】
請求項6に記載の時計用部品において、
前記多層膜は、Cr、Ag、Pt、Au、Cu、Al、Cr、Sn、Fe、Tiの少なくとも1種を含む材料から構成される色吸収膜を備える
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項8】
請求項7に記載の時計用部品において、
前記色吸収膜は、Crを含む材料から構成される膜を3層以上備える
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項9】
請求項8に記載の時計用部品において、
Crを含む材料から構成される前記色吸収膜と、Al



を含む材料から構成される前記色調整膜と、が積層される箇所を複数備える
ことを特徴とする時計用部品。
【請求項10】
表面に複数の第1凹部が形成される第1領域と、前記表面に複数の第2凹部が形成される第2領域とを有する基材と、
前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備え、
前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記第1凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定され、
前記断面視で、複数の前記第2凹部は、第3辺と、前記第3辺に対して傾けられ、端部で前記第3辺と当接する第4辺とにより規定され、
前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第2辺の傾きの角度と、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第4辺の傾きの角度とが異なり、
前記多層膜は、Crを含む材料から構成される色吸収膜を3層以上含んでいる
ことを特徴とする時計用部品。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、時計用部品、時計、および、時計用部品の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、基材にレーザー加工を施して突起部を形成し、当該突起部の周囲に被複層を形成した時計用文字板が開示されている。特許文献1の時計用文字板では、レーザー加工によって突起部を形成することにより、意図した凹凸模様を作ることができ、装飾性、デザイン性を高くできるようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-11410号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、基材の表面に意図した凹凸模様を形成させることはできるものの、僅かな明度の違いによる黒色の模様を形成するのが難しいといった問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の時計用部品は、表面に複数の第1凹部が形成される第1領域と、前記表面に複数の第2凹部が形成される第2領域とを有する基材と、前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備え、前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記第1凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定され、前記断面視で、複数の前記第2凹部は、第3辺と、前記第3辺に対して傾けられ、端部で前記第3辺と当接する第4辺とにより規定され、前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第2辺の傾きの角度と、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第4辺の傾きの角度とが異なり、前記第1領域および前記第2領域は、前記基材の厚さ方向から見た平面視で、L*a*b*色空間における明度L*の値が5以上、かつ、20以下であることを特徴とする。
【0006】
本開示の時計用部品は、表面に複数の第1凹部が形成される第1領域と、前記表面に複数の第2凹部が形成される第2領域とを有する基材と、前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備え、前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記第1凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定され、前記断面視で、複数の前記第2凹部は、第3辺と、前記第3辺に対して傾けられ、端部で前記第3辺と当接する第4辺とにより規定され、前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第2辺の傾きの角度と、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第4辺の傾きの角度とが異なり、前記多層膜は、Crを含む材料から構成される色吸収膜を3層以上含んでいることを特徴とする。
【0007】
本開示の時計は、前記時計用部品を備えることを特徴とする。
【0008】
本開示の時計用部品の製造方法は、表面に複数の第1凹部が形成される第1領域と、前記表面に複数の第2凹部が形成される第2領域とを有する基材と、前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備える時計用部品の製造方法において、前記基材の表面に複数の前記第1凹部および前記第2凹部を形成する工程と、複数の前記第1凹部および複数の前記第2凹部が形成された前記基材の前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一部に、前記多層膜を積層させる工程と、を備え、前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記第1凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定され、前記断面視で、複数の前記第2凹部は、第3辺と、前記第3辺に対して傾けられ、端部で前記第3辺と当接する第4辺とにより規定され、前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第2辺の傾きの角度と、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第4辺の傾きの角度とが異なり、前記第1領域および前記第2領域は、前記基材の厚さ方向から見た平面視で、L*a*b*色空間における明度L*の値が5以上、かつ、20以下であることを特徴とする。
【0009】
本開示の時計用部品の製造方法は、表面に複数の第1凹部が形成される第1領域と、前記表面に複数の第2凹部が形成される第2領域とを有する基材と、前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一部を覆う多層膜と、を備える時計用部品の製造方法において、前記基材の表面に複数の前記第1凹部および前記第2凹部を形成する工程と、複数の前記第1凹部および複数の前記第2凹部が形成された前記基材の前記第1領域および前記第2領域の少なくとも一部に、前記多層膜を積層させる工程と、を備え、前記基材を厚さ方向に切断した断面視で、複数の前記第1凹部は、第1辺と、前記第1辺に対して傾けられ、端部で前記第1辺と当接する第2辺とにより規定され、前記断面視で、複数の前記第2凹部は、第3辺と、前記第3辺に対して傾けられ、端部で前記第3辺と当接する第4辺とにより規定され、前記断面視において、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第2辺の傾きの角度と、前記基材の厚さ方向と直交する方向に対する前記第4辺の傾きの角度とが異なり、前記多層膜は、Crを含む材料から構成される色吸収膜を3層以上含んでいることを特徴とする。
【0010】
本開示の時計は、前記時計用部品の製造方法にて製造された時計用部品を用いて構成されることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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