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公開番号2024024217
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-22
出願番号2022126887
出願日2022-08-09
発明の名称時計
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G04G 3/00 20060101AFI20240215BHJP(時計)
要約【課題】緩急値を設定するロータリースイッチによって回路基板に加わる圧力が変化することを防止できて、時計精度の低下を抑制できる時計の提供。
【解決手段】時計は、回路基板上に形成される複数の論理緩急設定パターンと、論理緩急設定パターンと接触して導通可能な導通部を有し、回路基板に対して回転することで、導通部を回路基板上で摺動させて前記導通部と導通する論理緩急設定パターンを選択可能なロータリースイッチと、回路基板上の導通部の摺動領域において、論理緩急設定パターンが形成されていない箇所に形成されて導通部と接触可能なダミーパターンと、論理緩急設定パターンと接続され、導通部および論理緩急設定パターンの導通状態に基づいて論理緩急値を設定する論理緩急回路と、を備え、導通部は、論理緩急設定パターンに接触しない場合には、ダミーパターンに接触することを特徴とする。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
回路基板上に形成される複数の論理緩急設定パターンと、
前記論理緩急設定パターンと接触して導通可能な導通部を有し、前記回路基板に対して回転することで、前記導通部を前記回路基板上で摺動させて前記導通部と導通する前記論理緩急設定パターンを選択可能なロータリースイッチと、
前記回路基板上の前記導通部の摺動領域において、前記論理緩急設定パターンが形成されていない箇所に形成されて前記導通部と接触可能なダミーパターンと、
前記論理緩急設定パターンと接続され、前記導通部および前記論理緩急設定パターンの導通状態に基づいて論理緩急値を設定する論理緩急回路と、
を備え、
前記導通部は、前記論理緩急設定パターンに接触しない場合には、前記ダミーパターンに接触することを特徴とする時計。
続きを表示(約 890 文字)【請求項2】
請求項1に記載の時計において、
前記導通部の摺動方向に沿った断面形状は曲線であることを特徴とする時計。
【請求項3】
請求項2に記載の時計において、
前記導通部が、前記論理緩急設定パターンおよび前記ダミーパターンの各パターンに跨がって配置される場合に、前記導通部の前記各パターン接触箇所から前記回路基板側に突出する先端までの突出量は、前記各パターンの厚さ寸法よりも小さい
ことを特徴とする時計。
【請求項4】
請求項1に記載の時計において、
前記ロータリースイッチは、前記回路基板に対して回転自在に設けられた回転軸部と、前記回転軸部から互いに反対方向に延出された一対のスイッチアームとを備え、
前記導通部は前記一対のスイッチアームにそれぞれ形成され、
前記ロータリースイッチの設定位置は、前記一対のスイッチアームに形成された各前記導通部が、前記論理緩急設定パターンおよび前記ダミーパターンのいずれかにそれぞれ接触する位置に設定されている
ことを特徴とする時計。
【請求項5】
請求項1に記載の時計において、
前記論理緩急設定パターンおよび前記ダミーパターンは、前記導通部の摺動領域において、同一円周上にそれぞれ形成され、
前記導通部は、前記ロータリースイッチの回転によって、前記論理緩急設定パターンおよび前記ダミーパターンに選択的に接触する
ことを特徴とする時計。
【請求項6】
請求項1に記載の時計において、
前記論理緩急設定パターンおよび前記ダミーパターンは、前記導通部の摺動領域において、円弧状に形成された第1接点部と、前記第1接点部の内周側に円弧状に形成された第2接点部とを備えており、
前記導通部は、前記ロータリースイッチの回転によって、前記第1接点部および前記第2接点部に跨がって配置されて前記論理緩急設定パターンおよび前記ダミーパターンに選択的に接触する
ことを特徴とする時計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水晶等の振動子を有する時計に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、水晶時計の歩度を調整する緩急スイッチ機構が開示されている。この緩急スイッチ機構は、ICに接続される複数のパターンを回路基板上に形成し、1つ以上のパターンにスイッチ部材を接触させてスイッチ部材に接触するパターンの組合せを選択することで、可変分周方式で歩度緩急を行っている。
この歩度緩急は、水晶時計の製造工程における調整工程で行われ、パターンの組合せが選択されると、その状態を維持するために、スイッチ部材をパターンにハンダやカシメ、固定リングを用いて固定していた。また、スイッチ部材をパターンに接触させない場合には、スイッチ部材を不要としていた。
【0003】
水晶等の振動子を基準信号源とする時計では、振動子のエージングにより歩度が年々変化するため、時計の精度を維持するためには、販売後のアフターサービスで歩度のエージング変化量を補正することが必要となる。しかしながら、前記特許文献1では、スイッチ部材をハンダ、カシメなどで固定しているため、アフターサービスでの歩度調整は考慮されていなかった。
このため、前記スイッチ部材を回転可能なロータリースイッチに変更することで、アフターサービスで歩度調整を行えるように構成することが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭55-140187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ロータリースイッチは、回路基板に対して回転可能に設けられたスイッチ部品を、ばねによって回路基板側に付勢し、スイッチ部品の導通部を、回路基板上のパターンに接触させて導通させるものである。このため、スイッチ部品を回転させた場合、導通部は回路基板上のパターン部分と、パターンが形成されていない部分とを摺動しながら移動する。
導通部が摺動する回路基板の表面と、パターンの表面とは高さが異なるため、歩度調整のために、導通部をパターン表面に接触させる場合と、導通部をパターンに接触させずに回路基板表面に接触させる場合とで、導通部から回路基板に加わる圧力が変化する。
振動子の振動は、微小ではあるが回路基板にも共振して伝わる。このため、回路基板に加わる圧力が変化すると振動子の振動にも影響を及ぼし、その結果、時計精度が低下する恐れがあった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の時計は、回路基板上に形成される複数の論理緩急設定パターンと、前記論理緩急設定パターンと接触して導通可能な導通部を有し、前記回路基板に対して回転することで、前記導通部を前記回路基板上で摺動させて前記導通部と導通する前記論理緩急設定パターンを選択可能なロータリースイッチと、前記回路基板上の前記導通部の摺動領域において、前記論理緩急設定パターンが形成されていない箇所に形成されて前記導通部と接触可能なダミーパターンと、前記論理緩急設定パターンと接続され、前記導通部および前記論理緩急設定パターンの導通状態に基づいて論理緩急値を設定する論理緩急回路と、を備え、前記導通部は、前記論理緩急設定パターンに接触しない場合には、前記ダミーパターンに接触することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
第1実施形態の時計を示す正面図である。
第1実施形態の時計を示すブロック図である。
第1実施形態の時計のロータリースイッチを示す断面図である。
第1実施形態の回路基板の要部を示す平面図である。
第1実施形態のロータリースイッチを示す斜視図である。
第1実施形態のロータリースイッチを示す平面図である。
第1実施形態のロータリースイッチの導通部を示す拡大図である。
第2実施形態の回路基板の要部を示す平面図である。
変形例の回路基板の要部を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、本発明の第1実施形態の時計1を示す正面図であり、図2は時計1のブロック図である。
時計1は、図2に示すように、機械的エネルギー源としてのぜんまい2と、ぜんまい2のトルクを伝達するエネルギー伝達装置としての増速輪列3と、増速輪列3に連結されて時刻表示を行う時刻表示装置4と、前記増速輪列3を介して伝達されるトルクで駆動される発電機5と、整流回路6と、電源回路7と、水晶振動子8と、回転制御装置10とを備えた電子制御式機械時計である。
回転制御装置10は、SOI(Silicon on Insulator)プロセスによって製造されたICによって構成され、発振回路11、分周回路12、回転検出回路13、制動制御回路14、定電圧回路15および温度補償機能部20を備えて構成されている。
【0009】
時刻表示装置4は、図1に示すように、時針41、分針42、秒針43の各指針と、日車44と、各指針の目盛および日窓を備える文字板45とを備えて構成されている。また、文字板45には、ぜんまい2の巻き上げ残量を示すパワーリザーブ針46と、パワーリザーブ針46が指示する目盛47とが設けられている。
【0010】
発電機5は、図示を略すが、ローターと、ローターの回転に伴い誘起電力を発生するコイルとを備え、電気的エネルギーを供給する。ローターは、増速輪列3を介してぜんまい2によって駆動される。発電機5は、ローターが回転することで磁束が変化し、コイルに誘起電力を発生させて発電する。また、発電機5には、制動制御回路14で制御されるブレーキ回路が設けられている。ブレーキ回路は、発電機5の出力端子を短絡させてショートブレーキを掛けることで、発電機5を調速機としても機能させるものである。
発電機5には整流回路6が接続され、発電機5から供給された電気エネルギーは、整流回路6を介して、電源回路7の電源コンデンサーに充電され、電源コンデンサーの両端に発生する電圧(発電電圧)で回転制御装置10を駆動する。
整流回路6は、昇圧整流、全波整流、半波整流、トランジスター整流等からなり、発電機5からの交流出力を昇圧、整流して、電源回路7に充電供給するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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