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公開番号2024022414
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-16
出願番号2022144689
出願日2022-09-12
発明の名称表面材とその製造方法
出願人日本バイリーン株式会社
代理人
主分類D04H 1/485 20120101AFI20240208BHJP(組みひも;レース編み;メリヤス編成;縁とり;不織布)
要約【課題】触感に優れると共に耐摩耗性に富む主面を有する表面材と、その製造方法の提供を課題とする。
【解決手段】構成繊維に繊度3.3dtex以下の骨格繊維を含んでおり、構成繊維同士が有機樹脂によって接着一体化している不織布を備えた、表面材において、
・不織布は、有機樹脂が線状をなし構成繊維同士を接着一体化している線状箇所を有しているという構成、そして、
・不織布における一方の主面側からもう一方の主面側に向かい、当該線状箇所の存在数が漸増しているという構成、
を共に満足することで、触感に優れると共に耐摩耗性に富む主面を有する表面材を提供できる。
また、当該骨格繊維と骨格繊維よりも平均繊維径の大きい熱接着繊維とを含む繊維ウェブに対し、ニードルパンチの処理条件を変えてニードルパンチ処理を複数回施した後の繊維ウェブを加熱し繊維接着させることで、上述の構成を有する不織布を備えた表面材を製造できる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
構成繊維に繊度3.3dtex以下の骨格繊維を含んでおり、前記構成繊維同士が有機樹脂によって接着一体化している不織布を備えた、表面材であって、
前記不織布は、前記有機樹脂によって前記構成繊維同士が接着一体化している線状箇所を有しており、
前記不織布における一方の主面側からもう一方の主面側に向かい、前記線状箇所の存在数が漸増している、
表面材。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記線状箇所は、全溶融した有機樹脂が前記構成繊維同士を接着一体化しているものである、請求項1記載の表面材。
【請求項3】
表面材の製造方法であって、
工程1:構成繊維に繊度3.3dtex以下の骨格繊維と前記骨格繊維よりも平均繊維径の大きい熱接着繊維とを含み、前記骨格繊維と前記熱接着繊維が混綿してなる繊維ウェブを用意する工程、
工程2:前記繊維ウェブの一方の主面からもう一方の主面に向かい、ニードルパンチの処理条件を変えてニードルパンチ処理を複数回施すことで、前記一方の主面側から前記もう一方の主面側に向かい前記構成繊維に占める前記熱接着繊維の存在割合を漸増させる工程、
工程3:ニードルパンチ処理を複数回施した後の繊維ウェブを加熱し、前記熱接着繊維の少なくとも一部を溶融させる工程、
工程4:加熱した後の繊維ウェブを放冷または冷却することで、前記構成繊維同士を接着一体化している前記溶融した前記熱接着繊維由来の線状箇所を形成する工程、
とを備える、
表面材の製造方法。
【請求項4】
前記工程3の代わりに、
工程3´:ニードルパンチ処理を複数回施した後の繊維ウェブを加熱し、前記熱接着繊維を全溶融させる工程、
を備える、請求項3記載の表面材の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本願発明は表面材とその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から自動車などの内装を構成可能な表面材として、不織布の主面を構成する繊維同士を、当該主面上で膜状に広がり存在する有機樹脂の層(例えばバインダ由来の有機樹脂の層)によって接着一体化して調製した表面材が使用されている。そして、当該表面材を意図した形状に加熱成型して、内装材を製造することが行われている。
【0003】
このような構成の表面材として、本願出願人は、特開昭62-257472号公報(特許文献1)に記載した「繊維ウェブの片面にニードルパンチ処理を施し、該ニードルパンチ処理を施した面にバインダーを含浸させたのち、カレンダー処理を施し、ついで該ニードルパンチ処理を施した面の反対面にタックの少ないバインダーを含浸させた内装用表皮材」を提案した。なお、特許文献1の実施例では、繊維ウェブの構成繊維に繊度3デニール(3.3dtex)のポリエステル繊維を採用したことが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭62-257472号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1などの従来技術にかかる表面材の主面では、不織布の主面に露出する構成繊維が、膜状に広がり存在している有機樹脂の層によって覆われている。そのため、表面材の主面は、当該構成繊維が露出していないため人へ柔軟な感触や起毛感を感じさせ難い、触感の悪いものであった。
【0006】
一方、人に柔軟な感触や起毛感を感じさせ触感に優れる主面を備えた表面材を提供するため、表面材を構成する不織布の主面へ有機樹脂(例えばバインダに含まれる有機樹脂)を付与しない場合では、不織布の主面を構成する繊維同士は接着一体化していないため、当該主面から繊維が脱落し易いなど、表面材の主面が耐摩耗性に劣るという問題が発生するものであった。
【0007】
本願発明は、触感に優れると共に耐摩耗性に富む主面を有する表面材と、その製造方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第一の発明は「構成繊維に繊度3.3dtex以下の骨格繊維を含んでおり、前記構成繊維同士が有機樹脂によって接着一体化している不織布を備えた、表面材であって、
前記不織布は、前記有機樹脂によって前記構成繊維同士が接着一体化している線状箇所を有しており、
前記不織布における一方の主面側からもう一方の主面側に向かい、前記線状箇所の存在数が漸増している、
表面材。」である。
【0009】
また、第二の発明は「前記線状箇所は、全溶融した有機樹脂が前記構成繊維同士を接着一体化しているものである、請求項1記載の表面材。」である。
【0010】
そして、第三の発明は「表面材の製造方法であって、
工程1:構成繊維に繊度3.3dtex以下の骨格繊維と前記骨格繊維よりも平均繊維径の大きい熱接着繊維とを含み、前記骨格繊維と前記熱接着繊維が混綿してなる繊維ウェブを用意する工程、
工程2:前記繊維ウェブの一方の主面からもう一方の主面に向かい、ニードルパンチの処理条件を変えてニードルパンチ処理を複数回施すことで、前記一方の主面側から前記もう一方の主面側に向かい前記構成繊維に占める前記熱接着繊維の存在割合を漸増させる工程、
工程3:ニードルパンチ処理を複数回施した後の繊維ウェブを加熱し、前記熱接着繊維の少なくとも一部を溶融させる工程、
工程4:加熱した後の繊維ウェブを放冷または冷却することで、前記構成繊維同士を接着一体化している前記溶融した前記熱接着繊維由来の線状箇所を形成する工程、
とを備える、
表面材の製造方法。」である。
(【0011】以降は省略されています)

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