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公開番号2024018180
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-02-08
出願番号2022121346
出願日2022-07-29
発明の名称時計
出願人セイコーエプソン株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G04B 43/00 20060101AFI20240201BHJP(時計)
要約【課題】耐磁性能を維持しつつ、外観品質が低下することを抑えることが可能な時計を提供する。
【解決手段】筒状のケースと、ケースの一方の開口を覆い、透過領域を有する裏蓋と、ケースに収納され、コイルブロック24と、コイルブロック24の裏蓋側の少なくとも一部を覆う第1耐磁部品31と、コイルブロック24の側面の少なくとも一部を覆う第2耐磁部品32と、を有するムーブメント10と、を備え、第1耐磁部品31は、裏蓋に垂直な方向から見た平面視で、第2耐磁部品32と重畳する重畳領域を有し、第1耐磁部品31と第2耐磁部品32とは、重畳領域で接触して配置される。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
筒状のケースと、
前記ケースの一方の開口を覆い、透過領域を有する裏蓋と、
前記ケースに収納され、
時計部品と、
前記時計部品の前記裏蓋側の少なくとも一部を覆う第1耐磁部品と、
前記時計部品の側面の少なくとも一部を覆う第2耐磁部品と、
を有するムーブメントと、を備え、
前記第1耐磁部品は、前記裏蓋に垂直な方向から見た平面視で、前記第2耐磁部品と重畳する重畳領域を有し、
前記第1耐磁部品と前記第2耐磁部品とは、前記重畳領域で接触して配置される、時計。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
請求項1に記載の時計であって、
前記重畳領域は、複数設けられている、時計。
【請求項3】
請求項1に記載の時計であって、
前記ムーブメントは、輪列と、前記輪列を保持する受部品と、を備え、
前記第1耐磁部品は、前記時計部品の前記裏蓋側の少なくとも一部を覆う本体部と、前記本体部から前記時計部品の側面に延びるように延在する側部と、前記側部に連設され前記重畳領域を構成する重畳部と、を備え、
前記本体部と前記側部との連設部分は、前記裏蓋側から見た平面視で、前記受部品で覆われ、
前記重畳部は、前記裏蓋側から見た平面視で、前記第2耐磁部品で覆われる、時計。
【請求項4】
請求項3に記載の時計であって、
前記ムーブメントは、重錘と、前記重錘を支持する錐体と、を有する回転錘を備え、
前記裏蓋の面に平行な方向から見た側面視で、前記本体部と前記重畳部との間に段差が設けられており、
前記重錘の一部は、前記段差に配置される、時計。
【請求項5】
請求項1に記載の時計であって、
前記時計部品は、コイル、ステーター、を備えるコイルブロックである、時計。
【請求項6】
請求項5に記載の時計であって、
前記ムーブメントは、機械的エネルギー源を有し、
前記コイルブロックは、前記機械的エネルギー源からのエネルギーを電力に変換する発電機を構成する、時計。
【請求項7】
請求項1に記載の時計であって、
前記第1耐磁部品と前記第2耐磁部品とは、前記重畳領域において、前記ケースの軸方向に、ねじで固定されることで接触する、時計。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、時計に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、外部からの磁界に対してシールドすることが可能な耐磁板が、複数のモーターの全部または一部を覆う構成の時計が開示されている。耐磁板は、材料となる板を所定の形状に打ち抜き加工した後、折り曲げ加工等を施すことにより、一枚の板状部材で一繋がりに形成されている。これにより、モーターの上側と側面とを、切れ目のない広い面積の耐磁板で覆うことが可能となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-141639号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の技術では、耐磁板を、一枚の板状部材を折り曲げて形成することから、加工部分にしわや亀裂が発生することがある。一方で、裏蓋をガラスなどの透明な部材で構成し内部のムーブメントを使用者に視認させることで外観を向上させるシースルー構造の時計が知られている。特許文献1に記載の技術をシースルー構造の時計に適用した場合、耐磁板が外側から視認される恐れがあり、しわや亀裂が目立つ、言い換えれば、外観品質が低下するという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
時計は、筒状のケースと、前記ケースの一方の開口を覆い、透過領域を有する裏蓋と、前記ケースに収納され、時計部品と、前記時計部品の前記裏蓋側の少なくとも一部を覆う第1耐磁部品と、前記時計部品の側面の少なくとも一部を覆う第2耐磁部品と、を有するムーブメントと、を備え、前記第1耐磁部品は、前記裏蓋に垂直な方向から見た平面視で、前記第2耐磁部品と重畳する重畳領域を有し、前記第1耐磁部品と前記第2耐磁部品とは、前記重畳領域で接触して配置される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
時計の文字板側の構成を示す平面図。
時計の裏蓋側の構成を示す平面図。
ムーブメントの文字板側を示す平面図。
ムーブメントの日車を外した状態を示す平面図。
図2及び図7に示すムーブメントのD-D線に沿う断面図。
ムーブメントの裏蓋側を示す平面図。
ムーブメントの輪列受を外した状態を示す平面図。
第1耐磁部品の構成を示す平面図。
図8Aに示す第1耐磁部品のA-A線に沿う断面図。
図8Aに示す第1耐磁部品のB-B線に沿う断面図。
第2耐磁部品の構成を示す平面図。
図9Aに示す第2耐磁部品のC-C線に沿う断面図。
図7に示すムーブメントのE部を拡大して示す斜視図。
図7に示すムーブメントのF部を拡大して示す斜視図。
外部磁界の強さとステーターに流れる磁束密度との関係を示すグラフ。
変形例の固定方法を示す断面図。
変形例の固定方法を示す断面図。
変形例の固定方法を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下の各図においては、互いに直交する3つの軸をX軸、Y軸、及びZ軸として説明する。X軸に沿う方向を「X方向」、Y軸に沿う方向を「Y方向」、Z軸に沿う方向を「Z方向」とし、矢印の方向が+方向であり、+方向と反対の方向を-方向とする。なお、+Z方向を「上」又は「上方」、-Z方向を「下」又は「下方」ということもあり、+Z方向及び-Z方向から見ることを平面視あるいは平面的ともいう。また、Z方向+側の面を上面、これと反対側となるZ方向-側の面を下面として説明する。
【0008】
まず、図1及び図2を参照しながら、時計1の構成を説明する。
【0009】
図1に示すように、時計1は、ユーザーの手首に装着される腕時計であり、円筒状のケース2を備え、ケース2の内周側に、文字板3が配置されている。ケース2の二つの開口のうち、表面側の開口は、カバーガラス8で塞がれており、裏面側の開口は裏蓋9で塞がれている。なお、ケース2と裏蓋9とは別体でなくてもよく、一体で形成されたワンピース型のケースであってもよい。
【0010】
図2に示すように、裏蓋9は、リング状の枠9Aと、枠9Aに取り付けられた裏蓋ガラス9Bと、によって構成されている。裏蓋ガラス9Bは透過領域として機能する。本実施形態の時計1は、時計1の裏蓋9側から、回転錘15やパワーリザーブ針を視認可能な透過領域を有するスケルトンタイプの時計である。
(【0011】以降は省略されています)

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