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公開番号2024009598
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-01-23
出願番号2022111246
出願日2022-07-11
発明の名称液圧システム
出願人川崎重工業株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類F15B 11/08 20060101AFI20240116BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】第1両方向ポンプに対して第2両方向ポンプが付加された構成においてロッド側およびヘッド側のうちの圧力の低い方に圧力の閉じ込みが発生すること物理的に防止することができる液圧システムを提供する。
【解決手段】一実施形態に係る液圧システム1は、ヘッド側ライン21により片ロッドシリンダ4のヘッド側室4hと接続されるとともに、ロッド側ライン22により片ロッドシリンダ4のロッド側室4rと接続される可変容量型の第1両方向ポンプ2と、給排ライン31によりヘッド側ライン21と接続される可変容量型の第2両方向ポンプ3を含む。さらに、液圧システム1は、第1排出ライン61によりヘッド側ライン21と接続されるとともに第2排出ライン62によりロッド側ライン22と接続された低圧選択弁6と、低圧選択弁6の位置を検出する位置検出器9を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ヘッド側室およびロッド側室を含む片ロッドシリンダ用の液圧システムであって、
ヘッド側ラインにより前記ヘッド側室と接続されるとともに、ロッド側ラインにより前記ロッド側室と接続される可変容量型の第1両方向ポンプと、
給排ラインにより前記ヘッド側ラインと接続される可変容量型の第2両方向ポンプと、
前記第1両方向ポンプおよび前記第2両方向ポンプを同方向に駆動する電動モータと、
第1排出ラインにより前記ヘッド側ラインと接続されるとともに第2排出ラインにより前記ロッド側ラインと接続され、前記ヘッド側室の圧力と前記ロッド側室の圧力との差圧が閾値未満のときは前記第1排出ラインおよび前記第2排出ラインをブロックする中立位置に位置し、前記へッド側室の圧力が前記ロッド側室の圧力よりも前記閾値以上高いときは前記第2排出ラインをリリーフ弁が設けられたリリーフラインと連通させるロッド側排出位置に切り換えられ、前記ロッド側室の圧力が前記ヘッド側室の圧力よりも前記閾値以上高いときは前記第1排出ラインを前記リリーフラインと連通させるヘッド側排出位置に切り換えられる低圧選択弁と、
前記低圧選択弁の位置が前記中立位置、前記ロッド側排出位置および前記ヘッド側排出位置のいずれであるかを検出する位置検出器と、
を備える、液圧システム。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記第1両方向ポンプの容量を変更する第1レギュレータと、
前記第2両方向ポンプの容量を変更する第2レギュレータと、
前記電動モータ、前記第1レギュレータおよび前記第2レギュレータを制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記片ロッドシリンダを伸長させる際、
前記位置検出器で検出される前記低圧選択弁の位置が前記中立位置であるときは、前記第1両方向ポンプの容量が第1基準容量となるとともに、前記第2両方向ポンプの容量が第2基準容量となり、
前記位置検出器で検出される前記低圧選択弁の位置が前記ロッド側排出位置であるときは、前記第1両方向ポンプの容量が前記第1基準容量よりも第1所定量だけ少なくなるとともに、前記第2両方向ポンプの容量が前記第2基準容量よりも前記第1所定量だけ多くなり、
前記位置検出器で検出される前記低圧選択弁の位置が前記ヘッド側排出位置であるときは、前記第1両方向ポンプの容量が前記第1基準容量となるとともに、前記第2両方向ポンプの容量が前記第2基準容量よりも第2所定量だけ多くなるように、
前記第1レギュレータおよび前記第2レギュレータを制御する、請求項1に記載の液圧システム。
【請求項3】
前記第1両方向ポンプの容量を変更する第1レギュレータと、
前記第2両方向ポンプの容量を変更する第2レギュレータと、
前記電動モータ、前記第1レギュレータおよび前記第2レギュレータを制御する制御装置と、を備え、
前記制御装置は、前記片ロッドシリンダを短縮させる際、
前記位置検出器で検出される前記低圧選択弁の位置が前記中立位置であるときは、前記第1両方向ポンプの容量が第1基準容量となるとともに、前記第2両方向ポンプの容量が第2基準容量となり、
前記位置検出器で検出される前記低圧選択弁の位置が前記ヘッド側排出位置であるときは、前記第1両方向ポンプの容量が前記第1基準容量となるとともに、前記第2両方向ポンプの容量が前記第2基準容量よりも前記第3所定量だけ少なくなり、
前記位置検出器で検出される前記低圧選択弁の位置が前記ロッド側排出位置であるときは、前記第1両方向ポンプの容量が前記第1基準容量よりも第4所定量だけ多くなるとともに、前記第2両方向ポンプの容量が前記第2基準容量よりも第4所定量だけ少なくなるように、
前記第1レギュレータおよび前記第2レギュレータを制御する、請求項1または2に記載の液圧システム。
【請求項4】
前記第2基準容量は、前記第1基準容量に前記片ロッドシリンダのロッドの断面積に対する前記ロッド側室の受圧面積の比を乗算したものである、請求項2に記載の液圧システム。
【請求項5】
前記ヘッド側ラインに設けられた、開閉弁である第1ロック弁と、
前記ロッド側ラインに設けられた、開閉弁である第2ロック弁と、をさらに備える、請求項1に記載の液圧システム。
【請求項6】
前記低圧選択弁には、第1パイロットラインを通じて前記ヘッド側室の圧力が導かれるとともに、第2パイロットラインを通じて前記ロッド側室の圧力が導かれ、
前記第1パイロットラインに設けられた第1開閉弁と、
前記第2パイロットラインに設けられた第2開閉弁と、をさらに備える、請求項1に記載の液圧システム。
【請求項7】
前記ヘッド側ラインから分岐するヘッド側リリーフラインに設けられたヘッド側リリーフ弁と、
前記ヘッド側リリーフ弁をバイパスする第1バイパスラインに設けられた第1チェック弁と、
前記ロッド側ラインから分岐するロッド側リリーフラインに設けられたロッド側リリーフ弁と、
前記ロッド側リリーフ弁をバイパスする第2バイパスラインに設けられた第2チェック弁と、をさらに備える、請求項1に記載の液圧システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、片ロッドシリンダ用の液圧システムに関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、片ロッドシリンダと閉回路を形成するように接続される両方向ポンプを含む片ロッドシリンダ用の液圧システムが知られている。例えば、特許文献1には、図9に示すような液圧システム100が開示されている。
【0003】
この液圧システム100は、第1両方向ポンプ110および第2両方向ポンプ120を含む。第1両方向ポンプ110は、ヘッド側ライン111により片ロッドシリンダ200のヘッド側室210と接続されるとともに、ロッド側ライン112により片ロッドシリンダ200のロッド側室220と接続される。第2両方向ポンプ120は、片ロッドシリンダ200のヘッド側室210とロッド側室220の間の流量差(流入流量と流出流量との差)を解消するためのものであり、給排ライン121によりヘッド側ライン111と接続される。
【0004】
第1両方向ポンプ110および第2両方向ポンプ120は、電動モータ130により同方向に駆動される。より詳しくは、電動モータ130は、片ロッドシリンダ200を伸長させる際(すなわち、ロッドを前進させる際)に第1両方向ポンプ110および第2両方向ポンプ120を第1方向に駆動し、片ロッドシリンダ200を短縮させる際(すなわち、ロッドを後退させる際)に第1両方向ポンプ110および第2両方向ポンプ120を第1方向と反対の第2方向に駆動する。第1両方向ポンプ110および第2両方向ポンプ120が第1方向に駆動されるとそれらがヘッド側室210へ作動液を吐出し、第1両方向ポンプ110および第2両方向ポンプ120が第2方向に駆動されるとそれらがヘッド側室210から作動液を吸入する。また、液圧システム100では、第2両方向ポンプ120が可変容量型ポンプであり、第2両方向ポンプ120の容量がレギュレータ140によって変更される。
【0005】
液圧システム100では、片ロッドシリンダ200への流入流量または片ロッドシリンダ200からの流出流量に過不足がないときの第2両方向ポンプ120の容量を基準容量とすると、片ロッドシリンダ200の伸長時に第2両方向ポンプ120の容量が基準容量よりも多い場合はロッド側(ロッド側室220およびロッド側ライン112)およびヘッド側(ヘッド側室210およびヘッド側ライン111)のうちの圧力の低い方に圧力の閉じ込みが発生する。逆に、片ロッドシリンダ200の伸長時に第2両方向ポンプ120の容量が基準容量よりも少ない場合はロッド側およびヘッド側のうちの圧力の低い方にキャビテーションが発生する。また、片ロッドシリンダ200の短縮時には、第2両方向ポンプ120の容量が基準容量よりも多い場合はロッド側およびヘッド側のうちの圧力の低い方にキャビテーションが発生し、第2両方向ポンプ120の容量が基準容量よりも少ない場合はロッド側およびヘッド側のうちの圧力の低い方に圧力の閉じ込みが発生する。レギュレータ140は、これらの圧力の閉じ込みまたはキャビテーションが抑制されるように、片ロッドシリンダ200のヘッド側室210またはロッド側室220の圧力に基づいて制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-245740号公報
特開2002-54602号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、特許文献1の液圧システム100では、ロッド側およびヘッド側のうちの圧力の低い方に圧力の閉じ込みが発生することが制御的に抑制される。これに対し、ロッド側およびヘッド側のうちの圧力の低い方に圧力の閉じ込みが発生することを物理的に防止したいという要望がある。
【0008】
なお、特許文献2の図2には、従来技術として、片ロッドシリンダに対して両方向ポンプが1つだけ用いられるとともに、ヘッド側ラインとロッド側ラインのうちの圧力の低い方からタンクへの作動液の排出を可能とする低圧選択弁(特許文献2では「フラッシング弁」と称呼)が採用された液圧回路が開示されている。しかし、この液圧回路は、特許文献1の液圧システム100のように第1両方向ポンプに対して第2両方向ポンプが付加されたものではない。
【0009】
そこで、本開示は、第1両方向ポンプに対して第2両方向ポンプが付加された構成においてロッド側およびヘッド側のうちの圧力の低い方に圧力の閉じ込みが発生すること物理的に防止することができる液圧システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本開示は、ヘッド側室およびロッド側室を含む片ロッドシリンダ用の液圧システムであって、ヘッド側ラインにより前記ヘッド側室と接続されるとともに、ロッド側ラインにより前記ロッド側室と接続される可変容量型の第1両方向ポンプと、給排ラインにより前記ヘッド側ラインと接続される可変容量型の第2両方向ポンプと、前記第1両方向ポンプおよび前記第2両方向ポンプを同方向に駆動する電動モータと、第1排出ラインにより前記ヘッド側ラインと接続されるとともに第2排出ラインにより前記ロッド側ラインと接続され、前記ヘッド側室の圧力と前記ロッド側室の圧力との差圧が閾値未満のときは前記第1排出ラインおよび前記第2排出ラインをブロックする中立位置に位置し、前記へッド側室の圧力が前記ロッド側室の圧力よりも前記閾値以上高いときは前記第2排出ラインをリリーフ弁が設けられたリリーフラインと連通させるロッド側排出位置に切り換えられ、前記ロッド側室の圧力が前記ヘッド側室の圧力よりも前記閾値以上高いときは前記第1排出ラインを前記リリーフラインと連通させるヘッド側排出位置に切り換えられる低圧選択弁と、前記低圧選択弁の位置が前記中立位置、前記ロッド側排出位置および前記ヘッド側排出位置のいずれであるかを検出する位置検出器と、を備える、液圧システムを提供する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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