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公開番号2025180225
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-12-11
出願番号2024087402
出願日2024-05-29
発明の名称土留め壁構造部材用吊り具、吊り具付き土留め壁構造部材、土留め壁、及び地中切削方法
出願人積水化学工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類E21D 9/06 20060101AFI20251204BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】掘進機のカッタービットの損傷を容易に防止できる、土留め壁構造部材用吊り具を提供する。
【解決手段】受圧板200等の土留め壁構造部材に取り付ける吊り具100であって、受圧板200に埋め込まれる埋設部11と、受圧板200から突出する突出部21とを有し、突出部21に吊り下げ孔23が存在し、埋設部11は切削可能な材料からなる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
土留め壁構造部材に取り付ける吊り具であって、
前記土留め壁構造部材に取り付けた状態で、前記土留め壁構造部材の内部に位置する埋設部と、前記埋設部に接合し、かつ前記土留め壁構造部材から突出する突出部とを有し、
前記突出部に吊り下げ孔が存在し、
前記埋設部は切削可能な材料からなる、土留め壁構造部材用吊り具。
続きを表示（約 770 文字）【請求項２】
前記埋設部の外面にネジ山が存在する、請求項１に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
【請求項３】
前記突出部が金属材料からなり、前記埋設部と前記突出部とを着脱可能に接合した接合部が存在する、請求項１に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
【請求項４】
前記接合部は、前記突出部のナット部と、前記埋設部から延在するボルト部とが螺合した螺合部を含む、請求項３に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
【請求項５】
前記突出部が切削可能な材料からなり、前記埋設部と前記突出部とを接合した接合部が存在する、請求項１に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
【請求項６】
前記接合部は、前記突出部のナット部と、前記埋設部から延在するボルト部とが螺合した螺合部を含む、請求項５に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
【請求項７】
前記突出部が切削可能な材料からなり、前記埋設部と前記突出部とを一体的に成形してなる、請求項１に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
【請求項８】
前記切削可能な材料は、発泡樹脂中に無機繊維が混在する複合体である、請求項１～７のいずれか一項に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
【請求項９】
土留め壁構造部材と、請求項１に記載の土留め壁構造部材用吊り具とを有し、
前記土留め壁構造部材用吊り具の、前記埋設部を前記土留め壁構造部材の外面から内方へ挿入し固定してなる、吊り具付き土留め壁構造部材。
【請求項１０】
請求項９に記載の吊り具付き土留め壁構造部材を用いて施工した土留め壁であって、
前記土留め壁の内部に前記埋設部が存在する、土留め壁。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、土留め壁構造部材用吊り具、吊り具付き土留め壁構造部材、土留め壁、及び地中切削方法に関する。
続きを表示（約 2,700 文字）【背景技術】
【０００２】
従来、トンネル等をシールド工法により施工する際、シールド掘進機の発進地点又は到達地点に、土留め壁で補強された立坑を設けている。土留め壁を掘進機のカッタービットで切削し易くするため、例えば、樹脂発泡体に無機繊維を混在させた複合体で形成された鉛直に延びる芯材を、所定間隔で複数並べてソイルセメントで埋設して構築した地中連続壁方式の土留め壁が提案されている（例えば、特許文献１）。
【０００３】
また、土留め壁をアンカーで補強する方法として、隣接する芯材の間にあるソイルセメント部にアンカー用下孔を削孔し、そこにアンカーを挿入した後、アンカーの一端部を土留め壁の背後の地盤に定着させ、アンカーの他端部を、受圧板を介して芯材に支持させる方法がある。特許文献２には、芯材、アンカー、及び受圧板を切削し易い複合体で構成する方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０００－２７５９０号公報
特開２０２２－１８６１５７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
土留め壁を施工する工程では、芯材や受圧板等の土留め壁構造部材に吊り具を取り付け、クレーンで吊って所定の位置に設置する。
従来、金属製の吊り具を使用していたため、施工完了後の土留め壁の掘削領域に吊り具が存在すると掘進機のカッタービットが損傷するおそれがあった。しかし、土留め壁構造部材を設置した後に吊り具を取り外す作業は容易ではない。
本発明は、掘進機のカッタービットの損傷を容易に防止できる、土留め壁構造部材用吊り具を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
本発明は以下の態様を有する。
＜１＞土留め壁構造部材に取り付ける吊り具であって、前記土留め壁構造部材に取り付けた状態で、前記土留め壁構造部材の内部に位置する埋設部と、前記埋設部に接合し、かつ前記土留め壁構造部材から突出する突出部とを有し、前記突出部に吊り下げ孔が存在し、前記埋設部は切削可能な材料からなる、土留め壁構造部材用吊り具。
＜２＞前記埋設部の外面にネジ山が存在する、＜１＞に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
＜３＞前記突出部が金属材料からなり、前記埋設部と前記突出部とを着脱可能に接合した接合部が存在する、＜１＞又は＜２＞に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
＜４＞前記接合部は、前記突出部のナット部と、前記埋設部から延在するボルト部とが螺合した螺合部を含む、＜３＞に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
＜５＞前記突出部が切削可能な材料からなり、前記埋設部と前記突出部とを接合した接合部が存在する、＜１＞又は＜２＞に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
＜６＞前記接合部は、前記突出部のナット部と、前記埋設部から延在するボルト部とが螺合した螺合部を含む、＜５＞に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
＜７＞前記接合部は、さらに前記ナット部と前記ボルト部とを接着する接着剤層を含む、＜６＞に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
＜８＞前記突出部が切削可能な材料からなり、前記埋設部と前記突出部とを一体的に成形してなる、＜１＞又は＜２＞に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
＜９＞前記埋設部の長さが５０ｍｍ以上である、＜１＞～＜８＞のいずれか一項に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
＜１０＞前記切削可能な材料は、発泡樹脂中に無機繊維が混在する複合体である、＜１＞～＜９＞のいずれか一項に記載の土留め壁構造部材用吊り具。
＜１１＞土留め壁構造部材と、＜１＞～＜１０＞のいずれか一項に記載の土留め壁構造部材用吊り具とを有し、前記土留め壁構造部材用吊り具の、前記埋設部を前記土留め壁構造部材の外面から内方へ挿入し固定してなる、吊り具付き土留め壁構造部材。
＜１２＞前記埋設部の挿入方向が、吊り上げ方向に対して垂直である、＜１１＞に記載の吊り具付き土留め壁構造部材。
＜１３＞前記土留め壁構造部材に挿入した前記埋設部と前記土留め壁構造部材とを接着する接着剤層が存在する、＜１１＞又は＜１２＞に記載の吊り具付き土留め壁構造部材。
＜１４＞前記土留め壁構造部材が受圧板である、＜１１＞～＜１３＞のいずれか一項に記載の吊り具付き土留め壁構造部材。
＜１５＞前記土留め壁構造部材の外面が、前記受圧板のヘッド部の側面である、＜１４＞に記載の吊り具付き土留め壁構造部材。
＜１６＞前記＜１１＞～＜１５＞のいずれか一項に記載の吊り具付き土留め壁構造部材を用いて施工した土留め壁であって、前記土留め壁の内部に前記埋設部が存在する、土留め壁。
＜１７＞前記＜１６＞に記載の土留め壁を切削する工程を有する、地中切削方法。
【発明の効果】
【０００７】
本発明の土留め壁構造部材用吊り具は、掘進機のカッタービットの損傷を容易に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【０００８】
本発明の第１実施形態に係る吊り具の斜視図である。
本発明の第１実施形態に係る吊り具を土留め壁構造部材に取り付ける方法を説明するための正面図である。
本発明の第１実施形態に係る吊り具付き土留め壁構造部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
以下、図面を参照し、本発明の実施形態を説明する。
なお、以下の図は、その構成をわかりやすく説明するための模式図であり、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なる場合がある。
【００１０】
＜第１の実施形態＞
≪土留め壁構造部材用吊り具≫
図１は本実施形態の土留め壁構造部材用吊り具（以下、単に「吊り具」ともいう。）の平面図である。本実施形態の吊り具１００は、土留め壁構造部材に埋め込まれる埋設部１１と、前記土留め壁構造部材から突出する突出部２１とを有する。
本実施形態において、埋設部１１と突出部２１とは別々の部材からなる。埋設部１１は棒状部材１０の一部であり、突出部２１はリング状部材２０からなる。両部材は接合部３１で着脱可能に接合されている。
（【００１１】以降は省略されています）

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