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公開番号2025165275
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-04
出願番号2024069293
出願日2024-04-22
発明の名称トナー用結着樹脂組成物
出願人花王株式会社
代理人個人,個人
主分類G03G 9/087 20060101AFI20251027BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】耐久性に優れたトナー用結着樹脂組成物、その製造方法、及び該結着樹脂組成物を含有した静電荷像現像用トナーに関すること。
【解決手段】結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂を含有するトナー用結着樹脂組成物であって、前記結晶性ポリエステル樹脂が、脂肪族ジオールを含むアルコール成分と脂肪族ジカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分の重縮合体である結晶性ポリエステルセグメント(c1)と、環状ラクトンが開環重合した結晶性ポリエステルセグメント(c2)とがエステル結合を介して結合した結晶性ブロックポリマー(C)を含有し、前記非晶性ポリエステル樹脂が、軟化点が80℃以上120℃以下の非晶性ポリエステル樹脂(A)を含有する、トナー用結着樹脂組成物、その製造方法、及び該結着樹脂組成物を含有した静電荷像現像用トナー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂を含有するトナー用結着樹脂組成物であって、前記結晶性ポリエステル樹脂が、脂肪族ジオールを含むアルコール成分と脂肪族ジカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分の重縮合体である結晶性ポリエステルセグメント（ｃ１）と、環状ラクトンが開環重合した結晶性ポリエステルセグメント（ｃ２）とがエステル結合を介して結合した結晶性ブロックポリマー（Ｃ）を含有し、前記非晶性ポリエステル樹脂が、軟化点が８０℃以上１２０℃以下の非晶性ポリエステル樹脂（Ａ）を含有する、トナー用結着樹脂組成物。
続きを表示（約 790 文字）【請求項２】
結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂の合計含有量が、８０質量％以上１００質量％以下である、請求項１記載のトナー用結着樹脂組成物。
【請求項３】
結晶性ポリエステルセグメント（ｃ１）のＳＰ値が、９．２（ｃａｌ／ｃｍ
３
）
１／２
以上１１．０（ｃａｌ／ｃｍ
３
）
１／２
以下である、請求項１又は２記載のトナー用結着樹脂組成物。
【請求項４】
環状ラクトンが、ε－カプロラクトンである、請求項１又は２記載のトナー用結着樹脂組成物。
【請求項５】
結晶性ブロックポリマー（Ｃ）における、結晶性ポリエステルセグメント（ｃ１）の結晶性ポリエステルセグメント（ｃ２）に対する質量比（結晶性ポリエステルセグメント（ｃ１）／結晶性ポリエステルセグメント（ｃ２））が、１０／９０以上９０／１０以下である、請求項１又は２記載のトナー用結着樹脂組成物。
【請求項６】
結晶性ブロックポリマー（Ｃ）の含有量が、２質量％以上３０質量％以下である、請求項１又は２記載のトナー用結着樹脂組成物。
【請求項７】
結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂を混合するトナー用結着樹脂組成物の製造方法であって、前記結晶性ポリエステル樹脂が、脂肪族ジオールを含むアルコール成分と脂肪族ジカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分の重縮合体である結晶性ポリエステルセグメント（ｃ１）に環状ラクトンを８０℃以上１２０℃以下で開環重合させて得られた結晶性ブロックポリマー（Ｃ）を含有する、請求項１又は２記載のトナー用結着樹脂組成物の製造方法。
【請求項８】
請求項１又は２記載のトナー用結着樹脂組成物を含有する、静電荷像現像用トナー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、例えば、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像に用いられるトナー用結着樹脂組成物、その製造方法、及び該結着樹脂組成物を含有した静電荷像現像用トナーに関する。
続きを表示（約 1,900 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１には、結晶性ポリエステルユニット（ＣＵ）と、エステル結合密度が６～１８ｍｍｏｌ／ｇの非結晶性ポリマーユニット（ＡＵ）が化学的に結合していることを特徴とするトナー用樹脂が開示されている。
【０００３】
特許文献２には、有機微粒子（Ａ）が分散された、液体状態又は超臨界状態の二酸化炭素（Ｘ）中に、樹脂（Ｂ）の溶剤（Ｓ）溶液（Ｌ）、着色剤分散液（Ｃ）、および必要によりワックス分散液（Ｄ）を分散させることにより、樹脂（Ｂ）、着色剤（ｋ）、溶剤（Ｓ）、および必要によりワックス（ｗ）を含有する樹脂粒子（Ｙ１）の表面に有機微粒子（Ａ）が固着された樹脂粒子（Ｚ１）を形成させ、（Ｚ１）を（Ｘ）で処理し、次いで得られた（Ｚ１）が（Ｘ）と（Ｓ）を含有する分散媒体中に分散された分散体（Ｑ）から（Ｘ）と（Ｓ）を除去する工程を含む樹脂粒子（Ｚ）の製造方法であって、樹脂（Ｂ）がラクトン開環重合物（ｐ）を必須構成成分とする結晶性部（ａ）と非結晶性部（ｂ）から構成される樹脂であり、着色剤分散液（Ｃ）が、着色剤（ｋ）、酸価とアミン価の合計（ｍｇＫＯＨ／ｇ）が２０以上２５０以下である分散剤（ｌ）、溶剤（Ｓ）、および圧力が２ＭＰａ以上である液体状態又は超臨界状態の二酸化炭素（Ｘ）を混合し、その後減圧膨張して（Ｘ）を気化させ除去することで得られた、メジアン径１μｍ以下の（ｋ）が（Ｓ）中に分散された分散液である樹脂粒子の製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１２－１８５４５１号公報
特開２０１１－９４１３７号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
トナーの結着樹脂として、低温定着性を高めるために、非晶性ポリエステル樹脂を結晶性ポリエステル樹脂と併用することが検討されている。
【０００６】
しかしながら、結晶性ポリエステル樹脂により低温定着性は向上するものの、一般的に脂肪族モノマーの重縮合体である結晶性ポリエステル樹脂は疎水性が高いため、非晶性ポリエステル樹脂中へ分散させ難くトナー表面に結晶性ポリエステル樹脂のドメインが露出してしまう。その結果、トナーの耐久性の悪化を引き起こす。
【０００７】
本発明は、耐久性に優れたトナー用結着樹脂組成物、その製造方法、及び該結着樹脂組成物を含有した静電荷像現像用トナーに関する。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明は、
〔１〕結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂を含有するトナー用結着樹脂組成物であって、前記結晶性ポリエステル樹脂が、脂肪族ジオールを含むアルコール成分と脂肪族ジカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分の重縮合体である結晶性ポリエステルセグメント（ｃ１）と、環状ラクトンが開環重合した結晶性ポリエステルセグメント（ｃ２）とがエステル結合を介して結合した結晶性ブロックポリマー（Ｃ）を含有し、前記非晶性ポリエステル樹脂が、軟化点が８０℃以上１２０℃以下の非晶性ポリエステル樹脂（Ａ）を含有する、トナー用結着樹脂組成物、
〔２〕結晶性ポリエステル樹脂と非晶性ポリエステル樹脂を混合するトナー用結着樹脂組成物の製造方法であって、前記結晶性ポリエステル樹脂が、脂肪族ジオールを含むアルコール成分と脂肪族ジカルボン酸系化合物を含むカルボン酸成分の重縮合体である結晶性ポリエステルセグメント（ｃ１）に環状ラクトンを８０℃以上１２０℃以下で開環重合させて得られた結晶性ブロックポリマー（Ｃ）を含有する、前記〔１〕記載のトナー用結着樹脂組成物の製造方法、並びに
〔３〕前記〔１〕記載のトナー用結着樹脂組成物を含有する、静電荷像現像用トナー
に関する。
【発明の効果】
【０００９】
本発明のトナー用結着樹脂組成物は、耐久性において優れた効果を奏するものである。
【発明を実施するための形態】
【００１０】
本発明のトナー用結着樹脂組成物は、脂肪族モノマーを用いた結晶性ポリエステルセグメント（ｃ１）と環状ラクトンが開環重合した結晶性ポリエステルセグメント（ｃ２）とがエステル結合を介して結合した結晶性ブロックポリマー（Ｃ）と、特定の軟化点を有する非晶性ポリエステル樹脂を含有するものであり、本発明の効果が奏される理由の詳細は定かではないが、以下のように推察される。
（【００１１】以降は省略されています）

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