特許ウォッチ

公開番号2025165592
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-05
出願番号2024069735
出願日2024-04-23
発明の名称口腔用組成物
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人アルガ特許事務所
主分類A61K 8/34 20060101AFI20251028BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】糖アルコールを用いつつ、起泡性や泡のコシを高め、かつブラッシング中に泡が過剰な量となるのを有効に制御することを可能にしながら、速やかな清涼感立ちとブラッシングを終了したときの清涼感の持続性をもたらす口腔用組成物に関する。
【解決手段】次の成分(A)～(D):
(A)エリスリトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、及び還元パラチノースから選ばれる1種又は2種以上の糖アルコール 5質量%以上25質量%以下
(B)無水ケイ酸
(C)両性界面活性剤
(D)メントール
を含有する口腔用組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
次の成分（Ａ）～（Ｄ）：
（Ａ）エリスリトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、及び還元パラチノースから選ばれる１種又は２種以上の糖アルコール５質量％以上２５質量％以下
（Ｂ）無水ケイ酸
（Ｃ）両性界面活性剤
（Ｄ）メントール
を含有する口腔用組成物。
続きを表示（約 480 文字）【請求項２】
成分（Ｄ）の含有量と成分（Ｃ）の含有量との質量比（（Ｄ）／（Ｃ））が、０．０５以上１０以下である請求項１に記載の口腔用組成物。
【請求項３】
成分（Ｃ）の含有量と成分（Ｂ）の含有量との質量比（（Ｃ）／（Ｂ））が、０．００１以上０．５以下である請求項１又は２に記載の口腔用組成物。
【請求項４】
さらに、アニオン界面活性剤（Ｅ）を含有する請求項１又は２に記載の口腔用組成物。
【請求項５】
成分（Ｅ）の含有量と成分（Ｂ）の含有量との質量比（（Ｅ）／（Ｂ））が、０．００１以上０．３以下である請求項４に記載の口腔用組成物。
【請求項６】
さらに、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラギーナン、ヒドロキシエチルセルロース、及びアルギン酸ナトリウムから選ばれる１種又は２種以上の粘結剤（Ｆ）を含有する請求項１又は２に記載の口腔用組成物。
【請求項７】
成分（Ｂ）の含有量が、５質量％以上４０質量％以下である請求項１又は２に記載の口腔用組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、口腔用組成物に関する。
続きを表示（約 1,500 文字）【背景技術】
【０００２】
従来より、エリスリトールやキシリトール等の糖アルコールは、清涼感や歯垢分散効果等、種々の作用をもたらし得る成分であることで知られており、口腔用組成物に多々用いられている。
【０００３】
例えば、特許文献１には、ミリストイルグルタミン酸又はその塩、ラウリルグルタミン酸又はその塩、アルキル硫酸塩、及び水を各々所定量で含有する口腔用組成物が開示されており、さらにエリスリトールを含有することによって、バイオフィルムの分散効果等を一層高めつつしつつ、泡立ちの安定性や持続性の向上を図っている。また、特許文献２には、Ｎ-アシルアミノ酸又はその塩、並びにピロリン酸又はその塩を特定量で含有する、タンパク質汚れの除去等を試みる口腔用組成物が開示されており、さらに糖アルコールを含有することによって、清掃実効感を高め得ることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０１８－３９７４２号公報
特開２０１４－１２６５５号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上記特許文献１に記載のような、使用時に泡をもたらす口腔用組成物は、良好な清掃感や快適な磨き心地等を実感しやすく、多くの使用者に好まれている。しかしながら、これに糖アルコールを用いると、使用時には次第に溶解が進行して泡垂れが生じやすくなる傾向にあるため、特に唾液が出やすい使用者にとっては快適感が損なわれるおそれがある。また、糖アルコール由来の清涼感も減退してしまうおそれもあるなか、上記いずれの特許文献においても、こうした点には一切着目しておらず、依然として改善の余地がある。
【０００６】
したがって、本発明は、糖アルコールを用いつつ、起泡性や泡のコシを高め、かつブラッシング中に泡が過剰な量となるのを有効に制御することを可能にしながら、速やかな清涼感立ちとブラッシングを終了したときの清涼感の持続性をもたらす口腔用組成物に関する。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
そこで本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、エリスリトール等の特定の糖アルコールを特定量で含有しつつ、無水ケイ酸、両性界面活性剤、及びメントールを含有することにより、起泡性や泡のコシ等の泡性能を効果的に高めつつ、優れた清涼感をもたらすことができる口腔用組成物を見出した。
【０００８】
すなわち、本発明は、次の成分（Ａ）～（Ｄ）：
（Ａ）エリスリトール、キシリトール、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、及び還元パラチノースから選ばれる１種又は２種以上の糖アルコール５質量％以上２５質量％以下
（Ｂ）無水ケイ酸
（Ｃ）両性界面活性剤
（Ｄ）メントール
を含有する口腔用組成物を提供するものである。
【発明の効果】
【０００９】
本発明の口腔用組成物によれば、糖アルコールを用いつつも、起泡性に優れるとともに、コシのある泡をもたらすだけでなく、ブラッシング中に泡が過剰な量となるのを有効に抑制して、適度な泡量を保持することができる。また、使用の際に速やかに清涼感立ちをもたらしつつ、ブラッシング中における冷涼感の持続性にも優れるため、長時間にわたり快適な使用を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
試験例３における泡のコシの評価結果を示す写真である。図１（ａ）が実施例１を示し、図１（ｂ）が比較例３を示す。
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

関連特許