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公開番号
2025144859
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-03
出願番号
2024044750
出願日
2024-03-21
発明の名称
ビニルアルコール系ブロック共重合体およびその製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08F
293/00 20060101AFI20250926BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】高い水溶性を有していながら、被膜とした際にその表面は疎水性を示し、疎水性の素材との優れた親和性を有し、疎水性の材料とアロイ化した場合に高い親和性を有するビニルアルコール系ブロック共重合体を提供する。
【解決手段】ビニルアルコール系重合体ブロック(A)と、ビニルアルコール系単量体単位および炭素数5~20の長鎖アルキル基を有するオレフィン系単量体単位を含むビニルアルコール系共重合体ブロック(B)とを有する、ビニルアルコール系ブロック共重合体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ビニルアルコール系重合体ブロック(A)と、ビニルアルコール系単量体単位および炭素数5~20の長鎖アルキル基を有するオレフィン系単量体単位を含むビニルアルコール系共重合体ブロック(B)とを有する、ビニルアルコール系ブロック共重合体。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
前記炭素数5~20の長鎖アルキル基を有するオレフィン系単量体単位の含有量が前記ビニルアルコール系ブロック共重合体の全単量体単位に対して0.1~20モル%である、請求項1記載のビニルアルコール系ブロック共重合体。
【請求項3】
前記ビニルアルコール系ブロック共重合体の数平均分子量が1000~250000である、請求項1または2に記載のビニルアルコール系ブロック共重合体。
【請求項4】
前記ビニルアルコール系ブロック共重合体のケン化度が60~100モル%である、請求項1または2に記載のビニルアルコール系ブロック共重合体。
【請求項5】
少なくともポリオレフィン系樹脂と、請求項1または2に記載のビニルアルコール系ブロック共重合体とを含む樹脂組成物。
【請求項6】
請求項5記載の樹脂組成物を含む浸透膜。
【請求項7】
ラジカル開始剤および有機コバルト錯体存在下でビニルエステル系単量体を重合して、ビニルエステル系重合体ブロック(A-1)を得る工程、
ラジカル開始剤および有機コバルト錯体存在下で炭素数5~20の長鎖アルキル基を有するオレフィン系単量体およびビニルエステル系単量体を重合して、ビニルエステル系共重合体ブロック(B-1)を得る工程、
得られたビニルエステル系重合体ブロック(A-1)およびビニルエステル系共重合体ブロック(B-1)をケン化してビニルアルコール系ブロック共重合体を得る工程を含む、ビニルアルコール系ブロック共重合体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビニルアルコール系ブロック共重合体およびその製造方法に関し、さらに詳しくは、水溶性に優れ、かつ被膜とした際にその表面が疎水性を示し、また疎水性の素材との優れた親和性を有するビニルアルコール系ブロック共重合体およびその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
フィルムや繊維の一般的な素材としては疎水性の樹脂素材が用いられる。しかし、医療用や工業用の濾過、分離等の種々の水性液体の処理に用いる多孔質膜を形成するための素材としては高い親水性が求められ、疎水性の樹脂素材に親水性の材料をコーティングしたり、高い親水性の樹脂とアロイ化する検討が行われてきた(特許文献1,2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-29926号公報
特開平5-202240号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、疎水性の素材に親水性の材料をコーティングした場合、親和性が低く密着力が不足し、使用中に親水性の材料が脱落することがあり、疎水性の材料との接着性を上げようと親水性の材料に疎水基を導入すると、水溶性が著しく低下し、水溶液でのコーティングができなくなる傾向があった。
また、疎水性と親水性の材料をアロイ化した場合、親和性の低さから互いに排斥が起こり、その結果、混合相が不安定になったり、材料が局所的に分離したりして、材料の機械的な性質が大きく低下し、十分な親水性が得られないことがあった。
【0005】
そこで、本発明ではこのような背景の下において、高い水溶性を有していながら、被膜とした際に、その表面は疎水性を示し、疎水性の素材との優れた親和性を有し、疎水性の材料とアロイ化した場合に高い親和性を有するビニルアルコール系ブロック共重合体を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
しかるに本発明者らは、かかる事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、ビニルアルコール系重合体ブロック(A)と、ビニルアルコール系単量体単位および炭素数5~20の長鎖アルキル基を有するオレフィン系単量体単位を含むビニルアルコール系共重合体ブロック(B)からなるビニルアルコール系ブロック共重合体が上記の課題を解決することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の態様を有する。
[1] ビニルアルコール系重合体ブロック(A)と、ビニルアルコール系単量体単位および炭素数5~20の長鎖アルキル基を有するオレフィン系単量体単位を含むビニルアルコール系共重合体ブロック(B)とを有する、ビニルアルコール系ブロック共重合体。
[2] 前記炭素数5~20の長鎖アルキル基を有するオレフィン系単量体単位の含有量が前記ビニルアルコール系ブロック共重合体の全単量体単位に対して0.1~20モル%である、[1]記載のビニルアルコール系ブロック共重合体。
[3] 前記ビニルアルコール系ブロック共重合体の数平均分子量が1000~250000である、[1]または[2]に記載のビニルアルコール系ブロック共重合体。
[4] 前記ビニルアルコール系ブロック共重合体のケン化度が60~100モル%である、[1]~[3]のいずれかに記載のビニルアルコール系ブロック共重合体。
[5] 少なくともポリオレフィン系樹脂と、[1]~[4]のいずれかに記載のビニルアルコール系ブロック共重合体とを含む樹脂組成物。
[6] [5]記載の樹脂組成物を含む浸透膜。
[7] ラジカル開始剤および有機コバルト錯体存在下でビニルエステル系単量体を重合して、ビニルエステル系重合体ブロック(A-1)を得る工程、
ラジカル開始剤および有機コバルト錯体存在下で炭素数5~20の長鎖アルキル基を有するオレフィン系単量体およびビニルエステル系単量体を重合して、ビニルエステル系共重合体ブロック(B-1)を得る工程、
得られたビニルエステル系重合体ブロック(A-1)およびビニルエステル系共重合体ブロック(B-1)をケン化してビニルアルコール系ブロック共重合体を得る工程を含む、ビニルアルコール系ブロック共重合体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高い水溶性を有していながら、被膜とした際にその表面は疎水性を示し、疎水性の素材との優れた親和性を有し、疎水性の材料とアロイ化した場合に高い親和性を有するビニルアルコール系ブロック共重合体およびその製造方法を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明を実施するための形態の例に基づいて本発明を説明する。但し、本発明が、次に説明する実施形態に限定されるものではない。
【0010】
本明細書において「xおよび/またはy(x,yは任意の構成)」とは、xおよびyの少なくとも一方を意味するものであって、xのみ、yのみ、xおよびy、の3通りを意味するものである。
本明細書において「X~Y」(X,Yは任意の数字)と表現する場合、特にことわらない限り「X以上Y以下」の意とともに、「好ましくはXより大きい」または「好ましくはYより小さい」の意も包含する。
本明細書において「X以上」(Xは任意の数字)または「Y以下」(Yは任意の数字)と表現した場合、「Xより大きいことが好ましい」または「Y未満であることが好ましい」旨の意も包含する。
本明細書において段階的に記載されている数値範囲については、ある段階の数値範囲の上限値または下限値を、他の段階の数値範囲の上限値または下限値と任意に組み合わせることができる。また、本明細書に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値または下限値は、実施例に示されている値に置き換えることもできる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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