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公開番号2025143664
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-02
出願番号2024043009
出願日2024-03-19
発明の名称粘着シート、光学積層体及び画像表示装置
出願人日東電工株式会社
代理人弁理士法人青藍国際特許事務所
主分類C09J 7/38 20180101AFI20250925BHJP(染料;ペイント;つや出し剤;天然樹脂;接着剤;他に分類されない組成物;他に分類されない材料の応用)
要約【課題】光硬化型の粘着剤組成物から形成された、無機粒子を含む粘着シートであって、屈折率及び接着力のバランスの向上に適した粘着シートを提供する。
【解決手段】提供される粘着剤組成物は、モノマー成分Mを含む光硬化型の粘着剤組成物から形成された粘着シートであって、無機粒子を含み、前記粘着シートの厚み方向の中央における前記無機粒子の濃度CMに対して、前記無機粒子の濃度が等しいか又は小さな主面SAを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
モノマー成分Mを含む光硬化型の粘着剤組成物から形成された粘着シートであって、
無機粒子を含み、
前記粘着シートの厚み方向の中央における前記無機粒子の濃度C
M
に対して、前記無機粒子の濃度が等しいか又は小さな主面SAを有する、
粘着シート。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記粘着シートは、第1主面と、前記第1主面に対向する第2主面とを有し、
前記第1主面及び前記第2主面のうち前記第1主面のみが前記主面SAであって、
前記第1主面における前記無機粒子の濃度C
S1
と、前記濃度C
M
とは、式:(C
S1
/C
M
)≦1.00により示される関係を満たし、
前記第2主面における前記無機粒子の濃度C
S2
と、前記濃度C
M
とは、式:(C
S2
/C
M
)≧1.50により示される関係を満たす、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項3】
前記第1主面は、前記粘着シートの形成時における前記粘着剤組成物への活性エネルギー線の照射面であり、
前記第2主面は、前記粘着シートの形成時における前記粘着剤組成物への活性エネルギー線の非照射面である、請求項2に記載の粘着シート。
【請求項4】
前記第1主面を評価面としたときの前記粘着シートの屈折率n1に比べて、前記第2主面を評価面としたときの前記粘着シートの屈折率n2の方が大きい、請求項2に記載の粘着シート。
【請求項5】
前記屈折率n1と前記屈折率n2との差の絶対値が0.02以上である、請求項4に記載の粘着シート。
【請求項6】
前記屈折率n1は1.58以上であり、
前記屈折率n2は1.61以上である、請求項4に記載の粘着シート。
【請求項7】
以下の評価方法により評価した前記粘着シートの反射率が8.1%以下である、請求項2に記載の粘着シート。
<評価方法>
屈折率1.49のアクリルシート、厚さ50μmの前記粘着シート、及び屈折率1.77のサファイヤガラスシートが順に積層された積層体を準備する。前記アクリルシートには、前記粘着シートの前記第1主面が接するようにする。前記サファイヤガラスシートには、前記粘着シートの前記第2主面が接するようにする。次に、前記サファイヤガラスシートを入射面として前記積層体の正面反射率をSCI方式により測定し、得られた前記正面反射率を前記粘着シートの反射率として特定する。
【請求項8】
前記無機粒子は酸化ジルコニウムを含む、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項9】
前記粘着剤組成物中の前記無機粒子の含有量は、前記モノマー成分M及び前記無機粒子の合計100重量部に対して40重量部以上である、請求項1に記載の粘着シート。
【請求項10】
前記粘着剤組成物は紫外線吸収剤を含む、請求項1に記載の粘着シート。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着シート、光学積層体及び画像表示装置に関する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
近年、液晶表示装置及びエレクトロルミネセンス(EL)表示装置(例えば、有機EL表示装置、無機EL表示装置)に代表される画像表示装置が急速に普及している。画像表示装置は、一般に、偏光フィルムや位相差フィルム等の光学基材を含む光学積層体を備える。複数の光学基材を含む光学積層体において近接する光学基材の間には、通常、両者を接合する接合層が配置される。接合層の一例は、粘着剤組成物から形成された粘着シートである。
【0003】
特許文献1には、ベースポリマーとして特定の組成及び重量平均分子量を有するアクリル系重合体と、無機粒子、可塑剤及びシランカップリング剤とを含む熱硬化型の粘着剤組成物が開示されている。特許文献2には、粘着剤組成物に対して無機粒子を安定して分散させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2017-14376号公報
特開2021-134322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
画像表示装置における表面輝度の向上には、高い屈折率を有する粘着シートの使用が有利である。例えば、無機粒子を含む粘着剤組成物から粘着シートを形成することで、当該粘着シートの屈折率を高めることが可能である。しかし、本発明者らの検討によれば、粘着剤組成物が光硬化型である場合、無機粒子を含む粘着シートにはその接着力と屈折率とのバランスについて改善の余地がある。
【0006】
本発明は、光硬化型の粘着剤組成物から形成された、無機粒子を含む粘着シートであって、屈折率及び接着力のバランスの向上に適した粘着シートの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
[1]本発明の実施形態による粘着シートは、
モノマー成分Mを含む光硬化型の粘着剤組成物から形成された粘着シートであって、
無機粒子を含み、
前記粘着シートの厚み方向の中央における前記無機粒子の濃度C
M
に対して、前記無機粒子の濃度が等しいか又は小さな主面SAを有する。
[2]上記[1]に記載の粘着シートにおいて、前記粘着シートは、第1主面と、前記第1主面に対向する第2主面とを有し、前記第1主面及び前記第2主面のうち前記第1主面のみが前記主面SAであってもよく、このとき、前記第1主面における前記無機粒子の濃度C
S1
と、前記濃度C
M
とは、式:(C
S1
/C
M
)≦1.00により示される関係を満たしていてもよく、かつ、前記第2主面における前記無機粒子の濃度C
S2
と、前記濃度C
M
とは、式:(C
S2
/C
M
)≧1.50により示される関係を満たしていてもよい。
[3]上記[2]に記載の粘着シートにおいて、前記第1主面は、前記粘着シートの形成時における前記粘着剤組成物への活性エネルギー線の照射面であってもよく、かつ、前記第2主面は、前記粘着シートの形成時における前記粘着剤組成物への活性エネルギー線の非照射面であってもよい。
[4]上記[2]又は[3]に記載の粘着シートにおいて、前記第1主面を評価面としたときの前記粘着シートの屈折率n1に比べて、前記第2主面を評価面としたときの前記粘着シートの屈折率n2の方が大きくてもよい。
[5]上記[4]に記載の粘着シートにおいて、前記屈折率n1と前記屈折率n2との差の絶対値が0.02以上であってもよい。
[6]上記[4]又は[5]に記載の粘着シートにおいて、前記屈折率n1は1.58以上であってもよく、かつ、前記屈折率n2は1.61以上であってもよい。
[7]上記[1]から[6]までのいずれかに記載の粘着シートにおいて、以下の評価方法により評価した前記粘着シートの反射率が8.1%以下であってもよい。
<評価方法>
屈折率1.49のアクリルシート、厚さ50μmの前記粘着シート、及び屈折率1.77のサファイヤガラスシートが順に積層された積層体を準備する。前記アクリルシートには、前記粘着シートの前記第1主面が接するようにする。前記サファイヤガラスシートには、前記粘着シートの前記第2主面が接するようにする。次に、前記サファイヤガラスシートを入射面として前記積層体の正面反射率をSCI方式により測定し、得られた前記正面反射率を前記粘着シートの反射率として特定する。
[8]上記[1]から[7]までのいずれかに記載の粘着シートにおいて、前記無機粒子は酸化ジルコニウムを含んでもよい。
[9]上記[1]から[8]までのいずれかに記載の粘着シートにおいて、前記粘着剤組成物中の前記無機粒子の含有量は、前記モノマー成分M及び前記無機粒子の合計100重量部に対して40重量部以上であってもよい。
[10]上記[1]から[9]までのいずれかに記載の粘着シートにおいて、前記粘着剤組成物は紫外線吸収剤を含んでもよい。
[11]上記[10]に記載の粘着シートにおいて、前記粘着剤組成物中の前記紫外線吸収剤の含有量は、前記モノマー成分M及び前記無機粒子の合計100重量部に対して1~5重量部であってもよい。
[12]上記[1]から[11]までのいずれかに記載の粘着シートにおいて、前記モノマー成分Mは、二重結合含有環を有するモノマーaを含んでもよい。
[13]上記[12]に記載の粘着シートにおいて、前記二重結合含有環が芳香環であってもよい。
[14]上記[12]又は[13]に記載の粘着シートにおいて、前記モノマーaは、前記二重結合含有環を有する(メタ)アクリルモノマーを含んでもよい。
[15]上記[12]から[14]までのいずれかに記載の粘着シートにおいて、前記モノマーaは、フェノキシベンジルアクリレートを含んでもよい。
[16]上記[12]から[15]までのいずれかに記載の粘着シートにおいて、前記粘着剤組成物中の前記モノマーaの含有量は、前記モノマー成分M及び前記無機粒子の合計100重量部に対して40重量部以上であってもよい。
[17]上記[1]から[16]までのいずれかに記載の粘着シートにおいて、前記粘着剤組成物は、重量平均分子量が1500~30000である重合物Bを含んでもよい。
[18]本発明の実施形態による光学積層体は、上記[1]から[17]までのいずれかに記載の粘着シートと、光学フィルムとを備える。
[19]本発明の実施形態による画像表示装置は、上記[18]に記載の光学積層体を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明の実施形態によれば、光硬化型の粘着剤組成物から形成された、無機粒子を含む粘着シートであって、屈折率及び接着力のバランスの向上に適した粘着シートを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による粘着シートにおける無機粒子の分散の状態、及び粘着シートにおける無機粒子の濃度を評価する方法を説明するための断面模式図である。
本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による粘着シートの概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による粘着シートを形成する方法の一例を説明するための模式図である。
本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による光学積層体の概略断面図である。
本発明の1つの実施形態による画像表示装置の概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[用語について]
本明細書において、「重量」との表現がある場合は、重さを示すSI系単位として慣用されている「質量」と読み替えてもよい。逆も同様である。
(【0011】以降は省略されています)

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