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公開番号2025139308
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-26
出願番号2024038164
出願日2024-03-12
発明の名称感光性組成物
出願人株式会社日本触媒
代理人弁理士法人WisePlus
主分類C08F 220/30 20060101AFI20250918BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】優れた破断強度と靭性を有する硬化物を与えることができる感光性組成物を提供する。
【解決手段】一般式(1)で表される多官能(メタ)アクリレート(A)と、脂環式構造を有する単官能(メタ)アクリレート(B)と、芳香族構造を有する単官能(メタ)アクリレート(C)と、光重合開始剤(D)とを含む感光性組成物。
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(R¹及びR³は、同一又は異なって、1～4価の芳香環を含まない有機基、R²は、2～4価の芳香環を含まない有機基、Xは、一般式(2)で表される構造を表す。)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
下記一般式（１）で表される多官能（メタ）アクリレート（Ａ）と、脂環式構造を有する単官能（メタ）アクリレート（Ｂ）と、下記一般式（３）で表される芳香族構造を有する単官能（メタ）アクリレート（Ｃ）と、光重合開始剤（Ｄ）とを含む感光性組成物。
TIFF
2025139308000005.tif
53
156
（式（１）中、Ｒ
１
及びＲ
３
は、同一又は異なって、１～４価の芳香環を含まない有機基を表す。Ｒ
２
は、２～４価の芳香環を含まない有機基を表す。Ｘは、一般式（２）で表される構造を表す。ａ及びｃは、同一又は異なって、０～３の整数を表し、ｂは０～２の整数を表し、ｍは、０～６の整数を表し、ａ＋ｂｍ＋ｃ≧５を満たす。
式（２）中、Ｒ
４
は、水素原子又はメチル基を表す。Ｒ
５
は、炭素数１～８のアルキレン基を表す。ｄは、同一又は異なって、０又は１の整数を表す。ｎは、１～３の整数を表す。）
TIFF
2025139308000006.tif
42
156
（式（３）中、Ｒ
６
は、水素原子又はメチル基を表す。Ｒ
７
は、炭素数１～３のアルキレン基を表す。Ｒ
８
、Ｒ
９
及びＲ
１０
は、同一又は異なって、水素原子、アルコキシ基、又は、置換基を有してもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基もしくはアリールオキシ基を表す。Ｒ
８
、Ｒ
９
及びＲ
１０
のうち少なくとも１つは、アルコキシ基、又は、置換基を有してもよい、アルキル基、アリール基、アラルキル基もしくはアリールオキシ基を表す。Ｒ
８
とＲ
９
、又は、Ｒ
９
とＲ
１０
は互いに結合して芳香環を形成していてもよい。ｅは、同一又は異なって、０又は１の整数を表し、ｆは１～３の整数を表す。）
続きを表示（約 520 文字）【請求項２】
前記光重合開始剤（Ｄ）は、アシルフォスフィンオキサイド系光重合開始剤である請求項１に記載の感光性組成物。
【請求項３】
前記多官能（メタ）アクリレート（Ａ）の含有割合は、感光性組成物１００質量％中、４０～９０質量％である請求項１に記載の感光性組成物。
【請求項４】
前記芳香族構造を有する単官能（メタ）アクリレート（Ｃ）の含有割合は、感光性組成物１００質量％中、４～３０質量％である請求項１に記載の感光性組成物。
【請求項５】
前記脂環式構造を有する単官能（メタ）アクリレート（Ｂ）の含有割合は、感光性組成物１００質量％中、５～３０質量％である請求項１に記載の感光性組成物。
【請求項６】
前記光重合開始剤（Ｄ）の含有割合は、感光性組成物１００質量％中、０．１～２質量％である請求項１に記載の感光性組成物。
【請求項７】
２５℃における粘度は、１００ｍＰａ・ｓ以上である請求項１に記載の感光性組成物。
【請求項８】
前記感光性組成物を硬化してなる硬化物のガラス転移温度が、１０～６０℃である請求項１に記載の感光性組成物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、感光性組成物に関する。より詳しくは、優れた破断強度、及び靭性を有する硬化物を与えることができる感光性組成物に関する。
続きを表示（約 1,800 文字）【背景技術】
【０００２】
光によって反応・硬化しうる感光性組成物は、例えば、液晶表示装置等に用いられるカラーフィルター、フォトレジスト、インク、ハードコート、光学フィルム等の、各種の光学部材や電機・電子機器等の様々な用途への適用が検討され、各用途で要求される特性に優れた樹脂組成物の開発がなされている。近年では、光学部材や電機・電子機器等の小型化・薄型化・省エネルギー化が進みつつあり、それに伴って、使用される各種部材等にはより高品位な性能が要望されている。そのような要望に応えるため、各種部材等の材料となる感光性組成物について研究が行われている。
【０００３】
これまでに、様々な感光性組成物が提案されている。
例えば、特許文献１には、活性エネルギー線に対する反応性に優れ、優れた耐候性及び耐摩耗性を有する硬化被膜を形成しうるものとして、ラジカル重合性化合物１００質量％中、特定の、カプロラクトンにより変性されたモノ又はポリペンタエリスリトールポリ（メタ）アクリレート化合物１０～８０質量％、イソシアヌレート骨格含有ウレタン（メタ）アクリレート化合物２０～４０質量％を含んでなる活性エネルギー線硬化型被覆組成物が開示されている。
【０００４】
また、例えば、特許文献２には、光重合性モノマーと光重合性オリゴマーとのうち少なくとも一方を含む光重合性化合物、酸化チタン、重合開始剤を含有し、上記重合開始剤として、アシルフォスフィンオキサイド系重合開始剤とフェニルグリオキシレート系重合開始剤を含有する感光性樹脂組成物が開示されている。また、特許文献３には、ε－カプロラクトンを開環した構造を有する（メタ）アクリレート化合物と、炭素数８以上の炭化水素基及びエチレンオキサイド基を有するリン酸エステル化合物とを含む活性エネルギー線硬化型コーティング樹脂組成物が記載されている。
【０００５】
また、例えば、特許文献４には、硬化後に金型からの離型性に優れ、かつ耐水性に優れる硬化性組成物として、特定の４～６官能の（メタ）アクリレートと、脂環式骨格を有する２官能（メタ）アクリレートと、特定の２価の有機基を分子内に有する３～６官能（メタ）アクリレートと、特定の光重合開始剤とを含む活性エネルギー線硬化性組成物が記載されている。また、特許文献５には、単官能ラジカル重合性不飽和化合物と、多官能ラジカル重合性不飽和化合物と、特定の重合開始剤と、着色剤を含むラジカル重合性インク組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００６】
特開２０１０－１１１８１０号公報
国際公開第２０１６／０９２７１８号
特開２０１７－０２５２１７号公報
特開２０１９－９４４８４号公報
特開２０１６－１７６０４３号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００７】
ところで、このような感光性組成物をハードコートやオーバーコート、光学フィルム等の形成に使用する場合、破断強度が高く、靭性にも優れることが望ましい。しかしながら、従来の感光性組成物では、破断強度と靭性のいずれにも優れた硬化物を得ることは容易ではなかった。
【０００８】
本発明は、上記現状に鑑みてなされたものであり、優れた破断強度と靭性を有する硬化物を与えることができる感光性組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
本発明者は、感光性組成物について種々検討したところ、特定の多官能（メタ）アクリレートと、脂環式構造を有する単官能（メタ）アクリレートと、特定の芳香族構造を有する単官能（メタ）アクリレートと、光重合開始剤を含むことにより、優れた破断強度と靭性を有する硬化物を与えることができることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【００１０】
すなわち、本発明は、下記の態様を含む。
＜１＞下記一般式（１）で表される多官能（メタ）アクリレート（Ａ）と、脂環式構造を有する単官能（メタ）アクリレート（Ｂ）と、下記一般式（３）で表される芳香族構造を有する単官能（メタ）アクリレート（Ｃ）と、光重合開始剤（Ｄ）とを含む感光性組成物。
（【００１１】以降は省略されています）

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