TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025139089
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-26
出願番号2024037836
出願日2024-03-12
発明の名称燃料電池システム
出願人トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H01M 8/04 20160101AFI20250918BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】本明細書は、並列に接続された複数のFCスタックを有するFCシステムにおいて、夫々のFCスタックの最適な出力電流を決定する技術を提供する。
【解決手段】本明細書が開示するFCシステムのコントローラは、夫々のFCスタックの出力電流/電圧の履歴に基づいて夫々のFCスタックの最新の電流電圧特性を特定する。コントローラは、夫々のFCスタックに対して、次の演算を実行する。(1)パラメータとしての仮出力電流を定める。(2)最新の電流電圧特性を用いて仮出力電流に対する仮出力電圧を算出し、仮出力電流に仮出力電圧を乗じて仮出力電力を算出する。(3)理論起電圧から仮出力電圧を引いた仮損失電圧に仮出力電流を乗じて仮発熱量を算出する。コントローラは、複数のFCスタックの総出力電力が目標出力電力に一致し、かつ、複数のFCスタックの総発熱量が最小となるように夫々の前記燃料電池スタックの目標出力電流を定める。
【選択図】図4
特許請求の範囲【請求項1】
並列に接続されている複数の燃料電池スタックと、
夫々の前記燃料電池スタックの出力電流が夫々の前記燃料電池スタックの目標出力電流に一致するように前記出力電流を制御するコントローラと、
を備えており、
前記コントローラは、
夫々の前記燃料電池スタックの理論起電圧を記憶しており、
夫々の前記燃料電池スタックの出力電流と出力電圧の履歴に基づいて夫々の前記燃料電池スタックの最新の電流電圧特性を特定し、
夫々の前記燃料電池スタックに対して、
(1)パラメータとしての仮出力電流を定め、
(2)前記電流電圧特性を用いて前記仮出力電流に対する仮出力電圧を算出するとともに、前記仮出力電流に前記仮出力電圧を乗じて仮出力電力を算出し、
(3)前記理論起電圧から前記仮出力電圧を引いた仮損失電圧に前記仮出力電流を乗じて仮発熱量を算出し、
仮出力電流をスイープして、複数の前記燃料電池スタックの仮出力電力の総和が目標出力電力に一致し、かつ、複数の前記燃料電池スタックの仮発熱量の総和が最小となるときの前記仮出力電流を前記燃料電池スタックの目標出力電流に設定する、
燃料電池システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書が開示する技術は、複数の燃料電池スタックを備えている燃料電池システムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
複数の燃料電池スタックを並列に接続し、大きな出力電力を得ることができる燃料電池システムが知られている(特許文献1-5)。燃料電池システムでは、複数の燃料電池スタックの劣化の度合に応じて夫々の燃料電池スタックの出力を調整することが望ましい。なお、以下では、説明の便宜上、「燃料電池」を「FC」と略記する場合がある。「燃料電池システム」は「FCシステム」と略記し、「燃料電池スタック」は「FCスタック」と略記する。
【0003】
例えば特許文献1のFCシステムでは、劣化が大きいFCスタックの掃引電流を他のFCスタックの掃引電流よりも小さくする。劣化の度合いは、出力電圧を一定にした場合の出力電流の大きさで判断する。コントローラは、出力電圧を一定にした場合の出力電流が低いほど劣化が大きいと判断する。
【0004】
特許文献2のFCシステムでは、複数のFCスタックが同じ温度となるように冷却器を制御する。また、複数のFCスタックに同量の水素ガスと同量の酸素を供給する。コントローラは、複数のFCスタックの中で、出力電圧が低いほど劣化が大きいと判断する。コントローラは、劣化が大きいFCスタックは一定の出力を保持し、劣化が小さいFCスタックで、目標出力電力の変動に対応する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2014-026862号公報
特開2022-142978号公報
特開2016-174519号公報
特開2023-074244号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
いずれのFCシステムも、劣化の大きさに応じて夫々のFCスタックの出力を調整するものであるが、夫々のFCスタックの最適な出力電流を決定してはいない。本明細書は、複数のFCスタックを有するFCシステムにおいて、夫々のFCスタックの最適な出力電流を決定する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
FCスタックでは、劣化が進むと出力電圧が下がることが知られている。電圧低下分は損失であり、熱となって現れる。すなわち、劣化が大きいFCスタックほど、発熱量が大きくなる。本明細書が開示する技術は、夫々のFCスタックの発熱量に着目し、夫々のFCスタックの最適な出力電流を決定する。
【0008】
本明細書が開示するFCシステムは、並列に接続されている複数のFCスタックと、夫々のFCスタックの出力電力が目標出力電流に一致するように夫々のFCスタックの出力電流を制御するコントローラを備える。コントローラは、夫々のFCスタックの理論起電圧を記憶している。なお、理論起電圧は理論起電力と呼ばれる場合もある。理論起電圧(理論起電力)は、FCスタックの構造から定まる。コントローラは、夫々のFCスタックの出力電流と出力電圧の履歴に基づいて夫々のFCスタックの最新の電流電圧特性を特定する。例えば、直前の出力電流と出力電圧の履歴を最新の電流電圧特定としてよい。コントローラは、夫々のFCスタックに対して、次の演算を実行する。(1)コントローラは、パラメータとしての仮出力電流を定める。(2)コントローラは、最新の電流電圧特性を用いて仮出力電流に対する仮出力電圧を算出するとともに、仮出力電流に仮出力電圧を乗じて仮出力電力を算出する。(3)コントローラは、理論起電圧から仮出力電圧を引いた仮損失電圧に仮出力電流を乗じて仮発熱量を算出する。そして、コントローラは、仮出力電流をスイープして、複数のFCスタックの仮出力電力の総和が目標出力電力に一致し、かつ、複数のFCスタックの仮発熱量の総和が最小となるときの仮出力電流を前記燃料電池スタックの目標出力電流に設定する。
【0009】
本明細書が開示するFCシステムでは、総発熱量が最小となるように夫々のFCスタックの最適な目標出力電流が定まる。目標出力電流は、電流電圧特性の経時的変化に応じて定められる。すなわち、目標出力電流は、FCスタックの劣化を反映して定められる。
【0010】
また、FCシステムの総発熱量が最小ということは、FCシステムの温度上昇が最小であることを意味する。温度が高くなると、FCスタックの出力電力の上限を下げる必要があるが、本明細書が開示するFCシステムでは、出力電力の上限を下げる可能性を低くすることができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
8日前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
17日前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
車両
19日前
トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
装置
18日前
トヨタ自動車株式会社
方法
29日前
トヨタ自動車株式会社
車両
25日前
トヨタ自動車株式会社
車両
24日前
トヨタ自動車株式会社
車両
22日前
トヨタ自動車株式会社
電池
1か月前
トヨタ自動車株式会社
装置
18日前
トヨタ自動車株式会社
ロータ
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電動車
1か月前
トヨタ自動車株式会社
モータ
1か月前
トヨタ自動車株式会社
モータ
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電動車
8日前
トヨタ自動車株式会社
電動車
1か月前
トヨタ自動車株式会社
負極層
1か月前
トヨタ自動車株式会社
回転子
9日前
トヨタ自動車株式会社
モータ
9日前
トヨタ自動車株式会社
サーバ
2日前
トヨタ自動車株式会社
モータ
1か月前
トヨタ自動車株式会社
電動車
1か月前
続きを見る