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公開番号2025136689
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035455
出願日2024-03-08
発明の名称伸縮ケーブル
出願人株式会社オートネットワーク技術研究所,住友電装株式会社,住友電気工業株式会社
代理人弁理士法人上野特許事務所
主分類H01B 7/06 20060101AFI20250911BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】高い耐久性を有するとともに、伸長に必要な張力を小さく抑えたカールコードを備えた伸縮ケーブルを提供する。
【解決手段】ケーブル21が螺旋形状に巻かれたカール部2aを有し、自然長において、前記螺旋形状の隣接するターンの間に空隙Sを有するカールコード2と、前記カール部2aの軸方向Aに沿って配置された規制部材3と、を有し、前記規制部材3は、前記軸方向Aに交差する方向に前記カールコード2よりも撓みにくく、かつ前記軸方向Aに沿って伸縮可能となっている、伸縮ケーブル1とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ケーブルが螺旋形状に巻かれたカール部を有し、自然長において、前記螺旋形状の隣接するターンの間に空隙を有するカールコードと、
前記カール部の軸方向に沿って配置された規制部材と、を有し、
前記規制部材は、前記軸方向に交差する方向に前記カールコードよりも撓みにくく、かつ前記軸方向に沿って伸縮可能となっている、伸縮ケーブル。
続きを表示(約 510 文字)【請求項2】
前記規制部材は、前記カール部の中空部内に挿通された芯材として構成されている、請求項1に記載の伸縮ケーブル。
【請求項3】
前記規制部材は、前記ケーブルよりも剛性が高い材料より構成された複数の連結片が、前記軸方向に相互に移動可能に連結された構造を有することにより、伸縮可能となっている、請求項2に記載の伸縮ケーブル。
【請求項4】
前記複数の連結片は、相互に径の異なる複数の管状部材として構成されており、径の小さい管状部材が、径の大きい管状部材の中空部に対して出入りすることにより、伸縮可能となっている、請求項3に記載の伸縮ケーブル。
【請求項5】
前記規制部材は、前記カール部の外周を囲む鞘材として構成されている、請求項1に記載の伸縮ケーブル。
【請求項6】
前記規制部材は、前記軸方向に沿って蛇腹構造を有する中空体より構成されている、請求項5に記載の伸縮ケーブル。
【請求項7】
前記ケーブルは、複数の電線と、前記複数の電線の集合体の外周を覆う被覆材と、を有する、請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の伸縮ケーブル。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、伸縮ケーブルに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
自動車等の各種装置においては、相互に位置や姿勢を変更可能な部材の間に、ケーブルを用いて電気接続を形成する場合があり、そのような場合に、ケーブルが部材の運動に追随できることが求められる。例えば、自動車内のシートとして、車室空間を自在に変更できるように、長距離にわたるスライドや回転、跳ね上げ等、多様な移動が可能なシートが実用化されつつある。一方、自動車シートにおいては、着座の有無、シートベルト着用の有無、運転者の健康状態等を検知するための各種センサや、ヒータ、居眠り防止装置、マッサージ装置等、種々の機能を有する装置が付加される場合もある。移動可能なシートにセンサや各種装置を搭載する場合に、それらセンサや装置への電力供給や制御に用いるケーブルを、シートの移動に追随可能なものとしておく必要がある。シート等の部材の運動にケーブルを追随させる機構として、ケーブルを途中でU字型に曲げたり、巻き取ったりして保持できる保持部を設けておく場合がある。ケーブルが接続された部材の移動に応じて、ケーブルの経路が短く済む場合には、保持部でケーブルの余長を保持する一方、ケーブルの経路が長くなる場合には、保持部からケーブルを繰り出すことになる。
【0003】
自動車のシートに多様な機能が搭載されるようになると、それらの機能の実現に必要なセンサや装置の数が増えるため、ケーブルを配置できるスペースが小さくなる。一方で、それらセンサや装置に対して給電や制御を行う電線の本数は多くなるため、ケーブルの多芯化や大径化、多本数化が進む。つまり、限られたスペースに高密度でケーブルを配置する必要が生じる。しかし、U字型や巻き取り型の保持部をケーブルに設けるとすれば、それら保持部の配置にスペースを要することから、高密度でのケーブルの配置に対応するのは難しくなる。ケーブルおよび保持部の重量およびコストの増大も問題となる。
【0004】
そこで、スペース、重量、コストの大きな増大を招かず、シート等の部材の運動に追随することができるケーブルとして、カールコードの使用が検討されている。カールコードは、ケーブルを螺旋形状に巻き、伸縮性を持たせたものである。例えば下の特許文献1,2に、カールコードが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-243399号公報
特開2017-182951号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
カールコードは、省スペース性に優れた伸縮性のケーブルとして、運動する部材の電気接続に好適に用いることができる。しかし、シート等、自動車内の部材の電気接続においては、カールコードが幅広く実用化されるには至っていない。その原因の1つは、カールコードの耐久性の低さにある。つまり、カールコードの伸縮を繰り返した際に、被覆材の応力緩和等によって、カールコードの伸縮性が低下し、伸長させた状態から当初の自然長に復帰できなくなる場合がある。伸縮を繰り返してもカールコードの伸縮性を高く保つ方法として、カールコードの構成材料の工夫により、カールコードのばね性を高めることが考えられる。例えば、特許文献1では、螺旋状に塑性変形された鋼線がコード本体のシースに一体化して設けられている。また、特許文献2では、カールコードを構成する絶縁被覆に、架橋ポリマーを用いている。
【0007】
カールコードのばね性を高めることは、カールコードの耐久性を高めるのに効果的である。しかし、カールコードのばね性が高くなると、カールコードを伸長させるのに要する力が大きくなってしまう。すると、カールコードを接続した部材の運動に、支障や不便が生じる場合がある。例えば、自動車のシートの移動に要する操作を、手動で駆動する場合には、操作荷重を小さく抑えておくことが望まれるが、シートに接続されたカールコードのばね性が高くなると、大きな操作荷重が必要となってしまう。カールコードにおいて、繰り返して伸縮させても高い伸縮性を保つことができる耐久性を有しながら、伸長に必要な張力を小さく抑えることが望まれる。
【0008】
以上に鑑み、高い耐久性を有するとともに、伸長に必要な張力を小さく抑えたカールコードを備えた伸縮ケーブルを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の伸縮ケーブルは、ケーブルが螺旋形状に巻かれたカール部を有し、自然長において、前記螺旋形状の隣接するターンの間に空隙を有するカールコードと、前記カール部の軸方向に沿って配置された規制部材と、を有し、前記規制部材は前記軸方向に交差する方向に前記カールコードよりも撓みにくく、かつ前記軸方向に沿って伸縮可能となっている。
【発明の効果】
【0010】
本開示の伸縮ケーブルは、高い耐久性を有するとともに、伸長に必要な張力を小さく抑えたカールコードを備えた伸縮ケーブルとなる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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