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公開番号2025134669
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2025033291
出願日2025-03-03
発明の名称半導体材料およびその製造方法、成形体、光電変換材料、並びに光学フィルター
出願人artience株式会社
代理人個人
主分類H10F 30/10 20250101AFI20250909BHJP()
要約【課題】SWIRセンサーに利用し得る、近赤外領域に光吸収性を示す半導体材料およびその製造方法、成形物、光電変換材料および光学フィルターを提供する。
【解決手段】本開示の半導体材料は、エネルギーバンドギャップが0.7~0.95eVであり、組成式Bi2OS2およびBi2O2Sの少なくとも一方を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エネルギーバンドギャップが0.7~0.95eVであり、
組成式Bi

OS

および組成式Bi



Sの少なくとも一方を含む、半導体材料。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
粉末X線回折測定の2θ/θスキャン法で得られるX線回折パターンにおいて、25.3~26.5°もしくは23.8~24.9°の範囲にX線回折ピークのピークトップを有する、請求項1に記載の半導体材料。
【請求項3】
前記X線回折ピークの半値幅が0.05~1.2°である、請求項2に記載の半導体材料。
【請求項4】
前記組成式Bi

OS

および組成式Bi



Sの結晶子サイズが、それぞれ独立に、20~5000Åである、請求項1に記載の半導体材料。
【請求項5】
以下の(i)又は(ii)から選択される原料を含む混合物を用いて、メカノケミカル反応によって合成された、請求項1に記載の半導体材料。
(i)組成式Bi



および組成式Bi



(ii)Bi、Sおよび組成式Bi



【請求項6】
以下の(i)又は(ii)から選択される原料を含む混合物を得る工程と、
前記混合物をメカノケミカル反応によって、エネルギーバンドギャップが0.7-0.95eVである半導体材料を合成する工程とを有する、半導体材料の製造方法。
(i)組成式Bi



および組成式Bi



(ii)Bi、Sおよび組成式Bi



【請求項7】
請求項1~5のいずれかに記載の半導体材料を含む成形体。
【請求項8】
請求項1~5のいずれかに記載の半導体材料を含む、光電変換材料。
【請求項9】
請求項1~5のいずれかに記載の半導体材料を含む、光学フィルター。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、半導体材料およびその製造方法に関する。また、前記半導体材料を含む成形体、光電変換材料および光学フィルターに関する。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
短波長赤外(SWIR/Short-Wavelength InfraRed)領域の光を捉えるSWIRセンサーを用いることで、可視光では成し得ない新たなセンシング、例えば、半導体のシリコンウェーハを透過して内部欠陥を確認したり、不透明な樹脂素材を透過してパッケージの内容物を確認したりすることが可能となる。しかし、現状のSWIRセンサーは、InGaAsなどのように価格的課題があったり、PbSeなどのように環境問題において課題があり、普及の障壁となっている。
【0003】
一方、カルコゲナイド系層状化合物は、その多様な物性から注目を集めており、多くの応用が期待されている。カルコゲナイド系層状化合物の一種であるBi

OS

は、非特許文献1においてバンドギャップが0.99eVであることが報告されている。また、非特許文献2では、バンドギャップが1.12eVであることが報告されている。更に、非特許文献3、4、5では、バンドギャップが1.31eV、1.5eV、1.27eVであるBi



Sが報告されている。しかし、これらのバンドギャップは、波長1200nm前後以下の波長を利用には適しているが、SWIRセンサーとしての利用はできない。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
A. Miura et al., Solid State Communications, 2016, 277,19-22.
H. Yu et al., Applied Surface Science, 2020, 513(145874), 1-11.
Z. Wu et al., Journal of Materials Chemistry A., 2019, 7, 14776-14789.
A. L. Pacquette et al., Journal of Photochemistry and Photobiology A: Chemistry, 2014, 277, 27-36.
F. Wang et al., InfoMat, 2021, 3, 1251-1271.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
SWIRセンサーは、食品検査、半導体検査、識別分類、偽造防止等の分野で、今後益々需要が高まることが期待されている。これに伴って、InGaAsやPbSeなどの従来の半導体材料に代わる、1300nm~1750nm前後のSWIR光を吸収できる新たなSWIRセンサー用の光電変換材料の開発が求められている。
【0006】
本開示は、上記背景に鑑みてなされたものであり、SWIRセンサーに利用し得る、近赤外領域に光吸収性を示す半導体材料およびその製造方法、成形体、光電変換材料並びに光学フィルターを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、以下の態様において、本開示の課題を解決し得ることを見出し、本開示を完成するに至った。
[1]:エネルギーバンドギャップが0.7~0.95eVであり、
組成式Bi

OS

および組成式Bi



Sの少なくとも一方を含む、半導体材料。
[2]:粉末X線回折測定の2θ/θスキャン法で得られるX線回折パターンにおいて、25.3~26.5°もしくは23.8~24.9°の範囲にX線回折ピークのピークトップを有する、[1]に記載の半導体材料。
[3]:前記X線回折ピークの半値幅が0.05~1.2°である、[1]又は[2]に記載の半導体材料。
[4]:前記組成式Bi

OS

および組成式Bi



Sの結晶子サイズが、それぞれ独立に、20~5000Åである、[1]~[3]のいずれかに記載の半導体材料。
[5]:以下の(i)又は(ii)から選択される原料を含む混合物を用いて、メカノケミカル反応によって合成された、[1]~[4]のいずれかに記載の半導体材料。
(i)組成式Bi



および組成式Bi



(ii)Bi、Sおよび組成式Bi



[6]:以下の(i)又は(ii)から選択される原料を含む混合物を得る工程と、
前記混合物をメカノケミカル反応によって、エネルギーバンドギャップが0.7-0.95eVである半導体材料を合成する工程とを有する、半導体材料の製造方法。
(i)組成式Bi



および組成式Bi



(ii)Bi、Sおよび組成式Bi



[7]:[1]~[5]のいずれかに記載の半導体材料を含む成形体。
[8]:[1]~[5]のいずれかに記載の半導体材料を含む、光電変換材料。
[9]:[1]~[5]のいずれかに記載の半導体材料を含む、光学フィルター。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、SWIRセンサーに利用し得る、近赤外領域に吸収を有する半導体材料およびその製造方法、成形体、光電変換材料並びに光学フィルターを提供できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1(ポストアニール処理あり)と実施例2(ポストアニール処理無し)におけるTaucプロット図。
実施例1~9、比較例1のXRDパターン。
実施例1(ポストアニール処理あり)と実施例2(ポストアニール処理無し)におけるWilliamson-Hallプロット図。
実施例2の半導体材料のSEM像。
実施例10のフィルタリング前の半導体層のSEM像。
実施例10のスピンコート膜において、吸収率(100-(透過率T+反射率R))の波長依存性を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を適用した実施形態の一例について説明する。本開示は、本実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨に合致する限り他の実施形態も含まれる。本明細書において「~」を用いて特定される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を含む。本明細書で特定する数値は、実施形態または実施例に開示した方法により求められる値である。また、各種成分は特に注釈しない限り、それぞれ独立に一種単独でも二種以上を併用してもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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