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公開番号2025120972
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-19
出願番号2024016050
出願日2024-02-06
発明の名称発光装置及びその製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人個人,個人
主分類H10K 71/16 20230101AFI20250812BHJP()
要約【課題】製造工程数の増加と発光寿命の低下が抑制された高精細な発光装置、及び発光装置の製造方法を提供する。
【解決手段】基板1上に複数の下部電極2と、該下部電極2の橋を覆う絶縁層3と、該絶縁層3で囲まれた画素4a乃至4cに互いに異なる発光色の複数発光層を蒸着するに際し、画素4a乃至4c上に開口部を有するリフトオフ層8を絶縁層3上に配置し、所望の画素に対応する開口部を有するマスクを用いて異なる発光色の発光層を順次蒸着する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
基板と、前記基板上に配置された複数の下部電極と、前記下部電極の端を覆う絶縁層と、前記下部電極上であって、前記絶縁層で区画された画素に配置された発光層と、前記発光層を挟んで前記下部電極に対向する上部電極と、を有する発光装置の製造方法であって、
前記複数の下部電極と、前記下部電極の端を覆う前記絶縁層と、前記絶縁層で区画された画素上を開口部として有するリフトオフ層と、が設けられた基板を用意する工程と、
前記画素の下部電極上に発光層を蒸着する工程と、
前記リフトオフ層を基板から剥離する工程と、を有し、
前記発光層の蒸着が、前記リフトオフ層の開口部上に開口部を有する蒸着マスクを配置して蒸着することを特徴とする発光装置の製造方法。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記絶縁層が遮光層であることを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項3】
前記発光層の発光色が複数であり、
前記発光層の蒸着は、発光色毎に行われ、蒸着される発光層とは発光色が異なる発光層の画素の前記リフトオフ層の開口部は、前記蒸着マスクで覆われていることを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項4】
前記蒸着マスクの開口部のうち、前記リフトオフ層の側の面の開口幅をaとし、前記リフトオフ層の上面の開口部の開口幅をcとした時、a>cの関係となることを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項5】
前記蒸着マスクの開口部のうち、前記リフトオフ層の側の面の開口幅をaとし、前記リフトオフ層の上面の幅をbとし、前記リフトオフ層の上面の開口部の開口幅をcとした時、a<2b+cの関係となることを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項6】
前記リフトオフ層の側面が前記絶縁層に接する部位における前記リフトオフ層の幅をA、リフトオフ層の最大幅をBとした時、A<Bであることを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項7】
同一の画素に発光層を二層以上形成することを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項8】
前記発光層が有機エレクトロルミネッセンス化合物、化合物半導体、ペロブスカイト化合物のいずれかを含むことを特徴とする請求項1に記載の発光装置の製造方法。
【請求項9】
基板と、前記基板上に配置された複数の下部電極と、前記下部電極の端を覆う絶縁層と、前記下部電極上であって、前記絶縁層で区画された画素に配置された発光層と、前記発光層を挟んで前記下部電極に対向する上部電極と、を有し、前記発光層の発光色が複数である発光装置であって、
前記絶縁層の上面が、ケイ素化合物を含まない部分とケイ素化合物を含む部分とを有することを特徴とする発光装置。
【請求項10】
前記絶縁層が遮光層であることを特徴とする請求項9に記載の発光装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光装置とその製造方法に関する。
続きを表示(約 3,300 文字)【背景技術】
【0002】
発光装置としての有機EL(エレクトロルミネッセンス)発光装置は、有機EL素子を単数或いは複数有する自発光装置である。一般に、有機EL素子は、陽極と該陽極に対向する陰極との間に設けられた、正孔注入層、正孔輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層等からなる有機化合物層を有する発光素子である。陽極側から注入された正孔と、陰極側から注入された電子とが、それぞれ正孔輸送層、電子輸送層を介して発光層で再結合することにより有機EL素子は発光する。この有機EL発光装置を製造する方法の一つとして、真空蒸着法が知られている。具体的には、有機材料を真空装置内で蒸着材料の気化温度以上に加熱することで蒸着材料の蒸気を発生させ、この蒸気を有機EL表示装置の基体となる基板に堆積させることで有機化合物層等の薄膜層を形成する。真空蒸着法を利用して有機EL表示装置を製造する場合、一般的には所定の領域に開口を有するメタルマスクを用いて所定のパターン形状を有する発光層を成膜する。これにより、フルカラー(赤、緑、青)の発光をする有機EL発光装置が得られる。しかしながら、メタルマスクを用いたパターニング方法では、表示装置の高精細化や高開口率化に伴い、発光層を所定の画素内に収まるように正確に成膜することが困難となってきている。この課題の一つがメタルマスクの加工精度によって生じている。
特許文献1には、連続成膜した有機EL層上にフォトリソグラフィにてマスクパターンを形成し、該有機EL層をエッチングすることで、一色ずつパターニングする方法が開示されている。
また、特許文献2には、フォトリソグラフィプロセスとリフトオフを利用した有機EL表示装置の製造方法が開示されている。この製造方法では基板上にリフトオフ層を設けて発光層を蒸着した後にリフトオフ層上の発光層をリフトオフする工程を各色で繰り返して発光層のパターニングを行うものである。これらはフォトリソグラフィを利用することからメタルマスクを使用した蒸着法に対して表示装置の高精細化や高開口率化には有効な方法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-77494号公報
特開2022-177722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記したように、フォトリソグラフィは高精細化、高効率化には有効であるものの、フルカラーの有機EL発光装置を製造する場合、複数のフォトリソグラフィ工程を繰り返す必要が生じてしまう。即ち、赤、緑、青の3色の発光層を形成するために、レジストの塗布、フォトリソグラフィ、レジスト剥離を3回繰り返すことになるため工程数が増加する。また発光層がレジスト剥離液に触れる回数が多くなることによる発光寿命の低下が懸念され更なる改善が望まれる。
本発明は、この様な背景技術に鑑みてなされたものであり、製造工程数の増加と発光寿命の低下が抑制された高精細な発光装置、及び発光装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第一は、基板と、前記基板上に配置された複数の下部電極と、前記下部電極の端を覆う絶縁層と、前記下部電極上であって、前記絶縁層で区画された画素に配置された発光層と、前記発光層を挟んで前記下部電極に対向する上部電極と、を有する発光装置の製造方法であって、
前記複数の下部電極と、前記下部電極の端を覆う前記絶縁層と、前記絶縁層で区画された画素上を開口部として有するリフトオフ層と、が設けられた基板を用意する工程と、
前記画素の下部電極上に発光層を蒸着する工程と、
前記リフトオフ層を基板から剥離する工程と、を有し、
前記発光層の蒸着が、前記リフトオフ層の開口部上に開口部を有する蒸着マスクを配置して蒸着することを特徴とする発光装置の製造方法である。
本発明の第二は、基板と、前記基板上に配置された複数の下部電極と、前記下部電極の端を覆う絶縁層と、前記下部電極上であって、前記絶縁層で区画された画素に配置された発光層と、前記発光層を挟んで前記下部電極に対向する上部電極と、を有し、前記発光層の発光色が複数である発光装置であって、
前記絶縁層の上面が、ケイ素化合物を含まない部分とケイ素化合物を含む部分とを有することを特徴とする発光装置である。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、従来のフォトリソグラフィの工程数が低減され、その結果、発光寿命の低下が抑制された高精細な発光装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法の工程図であり、基板の厚さ方向の切断端面図である。
本発明の一実施形態に係る発光装置の製造方法の工程図であり、基板の厚さ方向の切断端面図である。
本発明の一実施形態に係るリフトオフ層の形態を模式的に示す基板の厚さ方向の切断端面図である。
本発明の実施例に係る発光装置の製造方法の工程図であり、基板の厚さ方向の切断端面図である。
本発明の一実施形態に係る表示装置の一例の概略断面図である。
本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る撮像装置の一例を表す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る電子機器の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る表示装置の一例を表す模式図である。(b)折り曲げ可能な表示装置の一例を表す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係る照明装置の一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係る車両用灯具を有する自動車の一例を示す模式図である。
(a)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの一例を示す模式図である。(b)本発明の一実施形態に係るウェアラブルデバイスの一例で、撮像装置を有する形態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下に、本発明の好ましい実施形態を添付の図面に基づいて詳細に説明する。尚、各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
以下、各実施形態についてより詳細に説明をする。
【0009】
〔製造工程〕
本発明の実施形態に係る発光装置の製造方法は、下記の工程を有する。
(1)複数の下部電極と、前記下部電極の端を覆う絶縁層と、前記絶縁層で区画された画素上を開口部として有するリフトオフ層と、が設けられた基板を用意する工程
(2)前記リフトオフ層の開口部上に開口部を有する蒸着マスクを配置して、前記画素の下部電極上に発光層を蒸着する工程
(3)前記リフトオフ層を基板から剥離する工程
以下、各工程及び部材について、図1乃至図3を参照して説明する。図1、図2は、本実施形態の製造工程を模式的に示す基板の厚さ方向の切断端面図であり、図3は、本実施形態のリフトオフ層の形態を模式的に示す基板の厚さ方向の切断端面図である。
【0010】
(第1工程)
図1(a)に示すように、複数の下部電極2と、該下部電極2上を区画する絶縁層3と、該絶縁層3で区画された画素4a乃至4c上が開口部となるリフトオフ層8が設けられた基板1を用意する。尚、本発明では下部電極2上の絶縁層3で区画された領域を画素と呼ぶ。リフトオフ層8は画素4a乃至4c上が開口部となるように設けられる。尚、本実施形態の発光装置は、発光層の発光色が3色であるフルカラー表示の発光装置を対象としており、画素4a乃至4cには、互いに異なる発光色の発光層が配置される。
(【0011】以降は省略されています)

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