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公開番号
2025133268
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2024031107
出願日
2024-03-01
発明の名称
Mg3Sb2薄膜の製造方法、Mg3Sb2薄膜
出願人
国立大学法人茨城大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C30B
29/52 20060101AFI20250904BHJP(結晶成長)
要約
【課題】基板上に極めて配向性の高いMg
3
Sb
2
薄膜を成長させる。
【解決手段】ここで使用される基板における基板面はサファイアのc面{0001}面である。Mg
3
Sb
2
薄膜の配向は、サファイア基板の表面状態に依存すると考えられるため、前記のような結晶成長の前に、基板に対して熱処理(熱処理工程)を行い、これによる配向状態の変化を調べた。熱処理工程を行わなかった場合(下段)と比べて、900℃以上の熱処理工程を行った場合(上段)には、前記の(10-11)もしくは(01-11)面のピークは見られず、(基板面)と●(Mg
3
Sb
2
の(0001)面)のピークのみが見られる。すなわち、このMg
3
Sb
2
薄膜は、(0001)配向となったことが確認された。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
Mg
3
Sb
2
薄膜の製造方法であって、
c面のサファイア(α―Al
2
O
3
)である基板に対して、酸素雰囲気で900℃~1400 ℃の熱処理を行う熱処理工程と、
エピタキシャル成長によって前記熱処理工程後の前記基板上に前記Mg
3
Sb
2
薄膜を成長させる成長工程と、
を具備することを特徴とするMg
3
Sb
2
薄膜の製造方法。
続きを表示(約 380 文字)
【請求項2】
前記成長工程において、
真空中において、前記熱処理工程後の前記基板を500 ℃~550 ℃の範囲としてMg、Sbを分子線として前記基板の主面に供給することによって前記Mg
3
Sb
2
薄膜を成長させることを特徴とする請求項1に記載のMg
3
Sb
2
薄膜の製造方法。
【請求項3】
前記熱処理工程を大気中で行うことを特徴とする請求項1又は2に記載のMg
3
Sb
2
薄膜の製造方法。
【請求項4】
c面のサファイア(α―Al
2
O
3
)である基板上において、(0001)配向とされて形成されたことを特徴とするMg
3
Sb
2
薄膜。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、Mg
3
Sb
2
を主成分とする薄膜の製造方法、Mg
3
Sb
2
薄膜に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
ジントル相材料であるMg
3
Sb
2
は、例えば特許文献1に記載されるように、半導体、高性能の熱電変換材料として知られている。その製造方法としては、例えば、特許文献2に記載されるように、焼成法がある。焼成法においては、バルクのMg
3
Sb
2
が焼結体(多結晶)として得られる。
【0003】
Mg
3
Sb
2
はドーピングによってn型、p型のものを得ることができる。このうち、高い熱電変換効率を得るためには、半導体材料であるMg
3
Sb
2
において高い(電子)移動度が要求される。これに対して、焼成法によって得られたMg
3
Sb
2
は多結晶であり、移動度が低い。これに対して、例えばこれを単結晶である他材料の基板上にヘテロエピタキシャル成長させることによって、配向性が極めて高い、あるいは単結晶であるMg
3
Sb
2
を得ることが期待された。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2018-190953号公報
特開2022-114404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
Mg
3
Sb
2
成長における基板の材料としては、GaN等の場合と同様に、サファイア(α-Al
2
O
3
)が特に好ましく用いられ、面方位としてはc面{0001}が特に好ましく用いられる。
【0006】
サファイアのc面上に分子線エピタキシーによってMg
3
Sb
2
薄膜を成長させることができた。しかしながら、X線回折結果で、この薄膜には2種類の配向が混在しており、その移動度(電気伝導度)も充分ではなかった。このため、より配向性を高めることによって、より大きな移動度の大きなMg
3
Sb
2
薄膜を得ることが期待された。
【0007】
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、上記問題点を解決する発明を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
本発明のMg
3
Sb
2
薄膜の製造方法は、c面のサファイア(α―Al
2
O
3
)である基板に対して、酸素雰囲気で900℃~1400 ℃の熱処理を行う熱処理工程と、エピタキシャル成長によって前記熱処理工程後の前記基板上に前記Mg
3
Sb
2
薄膜を成長させる成長工程と、を具備することを特徴とする。
本発明のMg
3
Sb
2
薄膜の製造方法は、前記成長工程において、真空中において、前記熱処理工程後の前記基板を500 ℃~550 ℃の範囲としてMg、Sbを分子線として前記基板の主面に供給することによって前記Mg
3
Sb
2
薄膜を成長させることを特徴とする。
本発明のMg
3
Sb
2
薄膜の製造方法は、前記熱処理工程を大気中で行うことを特徴とする。
本発明のMg
3
Sb
2
薄膜は、c面のサファイア(α―Al
2
O
3
)である基板上において、(0001)配向とされて形成されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明は以上のように構成されているので、基板上に極めて配向性の高いMg
3
Sb
2
薄膜を成長させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の実施の形態に係る製造方法における成長工程での装置構成を模式的に示す図である。
Mg
3
Sb
2
においてc面サファイア基板上にエピタキシャル成長可能な2種類の面方位を示す図である。
熱処理工程の有無に際してのMg
3
Sb
2
薄膜のX線回折パターンである。
熱処理工程の有無に際しての電気伝導率の測定結果である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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