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公開番号
2025131979
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-10
出願番号
2024029263
出願日
2024-02-29
発明の名称
ポリアミド樹脂の製造方法、ポリアミド樹脂、およびポリアミド樹脂組成物
出願人
東レ株式会社
代理人
主分類
C08G
69/20 20060101AFI20250903BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】分解や黄変の生じにくい、環状分子を有するポリアミド樹脂、およびその簡便な製造方法を提供すること。
【解決手段】アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される少なくともいずれかを含む化合物(A)、ならびに重合助触媒(B)の存在下、アミド結合を有する環状モノマー(C)を重合することによるポリアミド樹脂の製造方法であって、前記重合助触媒(B)が、少なくとも分子量300g/mol以上の環状分子の誘導体を含む、ポリアミド樹脂の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される少なくともいずれかを含む化合物(A)、ならびに重合助触媒(B)の存在下、アミド結合を有する環状モノマー(C)を重合することによるポリアミド樹脂の製造方法であって、前記重合助触媒(B)が、少なくとも分子量300g/mol以上の環状分子の誘導体を含む、ポリアミド樹脂の製造方法。
続きを表示(約 840 文字)
【請求項2】
前記重合助触媒(B)が、下記式(I)で表される構造を有する、請求項1に記載のポリアミド樹脂の製造方法。
TIFF
2025131979000004.tif
34
163
(nは3~18の整数である。)
【請求項3】
前記重合助触媒(B)が、少なくとも分子量300g/mol以上の環状分子、5~20員環ラクタム、およびイソシアネート基を少なくとも1つ有するカップリング剤を反応させてなる、請求項2に記載のポリアミド樹脂の製造方法。
【請求項4】
前記イソシアネート基を少なくとも1つ有するカップリング剤が、ジイソシアネート化合物、およびイソシアネート基を1つ有するシランカップリング剤から選択されるいずれかである、請求項3に記載のポリアミド樹脂の製造方法。
【請求項5】
前記重合助触媒(B)が、シクロデキストリンの誘導体である、請求項1~4のいずれかに記載のポリアミド樹脂の製造方法。
【請求項6】
前記アミド結合を有する環状モノマー(C)が、5~20員環ラクタムである、請求項1に記載のポリアミド樹脂の製造方法。
【請求項7】
前記アミド結合を有する環状モノマー(C)が、ε-カプロラクタムである、請求項6に記載のポリアミド樹脂の製造方法。
【請求項8】
分子量300g/mol以上の環状分子の誘導体に由来する環状構造を有するポリアミド樹脂であり、末端アミノ基濃度が5.0×10
-5
mol/g以下である、ポリアミド樹脂。
【請求項9】
前記環状構造が、シクロデキストリンの誘導体に由来する、請求項8に記載のポリアミド樹脂。
【請求項10】
前記ポリアミド樹脂が、5~20員環ラクタムに由来する構造を含む、請求項8に記載のポリアミド樹脂。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、環状構造を有するポリアミド樹脂の製造方法、ポリアミド樹脂、およびポリアミド樹脂組成物に関するものである。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
ポリアミドは、剛性、靭性などの機械的性質や熱的性質に優れるなど、エンジニアリングプラスチックとして好適な性質を有していることから、射出成形用を中心として、各種電気・電子部品、機械部品および自動車部品などの用途に広く使用されている。ポリアミド樹脂の靱性をさらに改良する方法として、オレフィン系エラストマーや、ゴム状のコア層をガラス状樹脂のシェル層で覆ったコアシェル型化合物を配合することが知られている。(特許文献1、2参照)
【0003】
一方、衝撃強度と靭性を改良する方法として、例えば、不飽和カルボン酸無水物により変性されたポリオレフィンと、官能基を有するポリロタキサンとを反応して得られる樹脂組成物(例えば、特許文献3参照)が提案されている。また、特許文献4には、ポリロタキサンの添加によりポリアミドの靱性を大きく向上させた樹脂組成物が提案されている。さらに、ポリアミドとの相溶性に優れた改質剤として、ポリアミド修飾ポリロタキサン(特許文献5参照)や、ポリアミド修飾シクロデキストリン(特許文献6参照)などが提案され、環状分子を有するポリアミド改質剤の添加量を抑えながらポリアミドの靭性を大きく向上させることに成功している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-31325号公報
特開平5-339462号公報
特開2013-209460号公報
国際公開第2016/167247号
特開2019-11462号公報
特開2019-194304号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献5、6に示されるように、環状構造をポリアミド分子鎖中に導入したポリアミド樹脂を改質剤として用いることで、ポリアミド改質剤の添加量を低減した場合でも高靭性化に成功している。しかし、これら特許文献に記載されたポリアミド樹脂の製造方法は工程が多いことが課題である。また、これらのポリアミド樹脂は、ポリアミド末端基がアミノ基であるため、バックバイティングによる分解や、酸化による黄変が生じることも問題である。
【0006】
本発明は、上記背景技術の課題に鑑み、分解や黄変の生じにくい、環状構造を有するポリアミド樹脂、およびその簡便な製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は以下の構成を有する。
(1)アルカリ金属およびアルカリ土類金属から選択される少なくともいずれかを含む化合物(A)、ならびに重合助触媒(B)の存在下、アミド結合を有する環状モノマー(C)を重合することによるポリアミド樹脂の製造方法であって、前記重合助触媒(B)が、少なくとも分子量300g/mol以上の環状分子の誘導体を含む、ポリアミド樹脂の製造方法。
(2)前記重合助触媒(B)が、下記式(I)で表される構造を有する、(1)に記載のポリアミド樹脂の製造方法。
【0008】
TIFF
2025131979000001.tif
34
164
(nは3~18の整数である。)
【0009】
(3)前記重合助触媒(B)が、少なくとも分子量300g/mol以上の環状分子、5~20員環ラクタム、およびイソシアネート基を少なくとも1つ有するカップリング剤を反応させてなる、(1)または(2)に記載のポリアミド樹脂の製造方法。
(4)前記イソシアネート基を少なくとも1つ有するカップリング剤が、ジイソシアネート化合物、およびイソシアネート基を1つ有するシランカップリング剤から選択されるいずれかである、(3)に記載のポリアミド樹脂の製造方法。
(5)前記重合助触媒(B)が、シクロデキストリンの誘導体である、(1)~(4)のいずれかに記載のポリアミド樹脂の製造方法。
(6)前記アミド結合を有する環状モノマー(C)が、5~20員環ラクタムである、(1)~(5)のいずれかに記載のポリアミド樹脂の製造方法。
(7)前記アミド結合を有する環状モノマー(C)が、ε-カプロラクタムである、(6)に記載のポリアミド樹脂の製造方法。
(8)分子量300g/mol以上の環状分子の誘導体に由来する環状構造を有するポリアミド樹脂であり、末端アミノ基濃度が5.0×10
-5
mol/g以下である、ポリアミド樹脂。
(9)前記環状構造が、シクロデキストリンの誘導体に由来する(8)に記載のポリアミド樹脂。
(10)前記ポリアミド樹脂が、5~20員環ラクタムに由来する構造を含む、(8)または(9)に記載のポリアミド樹脂。
(11)前記ポリアミド樹脂が、ε-カプロラクタムに由来する構造を含む、(10)に記載のポリアミド樹脂。
(12)少なくとも(8)~(11)のいずれかに記載のポリアミド樹脂およびポリアミド樹脂(D)を配合してなるポリアミド樹脂組成物。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、分解や黄変の生じにくい、環状構造を有するポリアミド樹脂を簡便に得ることができる。また、本発明のポリアミド樹脂は、他のポリアミド樹脂その他添加剤と混合し成形することで、剛性および靱性のバランスに優れた成形品を得ることができる。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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