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公開番号2025127365
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-01
出願番号2024024068
出願日2024-02-20
発明の名称地上システム及び車上装置
出願人株式会社京三製作所
代理人個人,個人,個人
主分類B61L 3/12 20060101AFI20250825BHJP(鉄道)
要約【課題】点制御式の情報伝送では実現できなかった列車の過走を防止するとともに、誤出発を防止することができる新たな技術を提供すること。
【解決手段】列車5の車上子52と通信を行うためのループコイル20が、所定の停止目標位置に列車5が位置した時の車上子の位置である相対停止位置を含み、当該相対停止位置より外方及び内方の両方向に亘って通信が可能なようにコイル面が延設されて軌道上に設置される。地上装置10は、停止目標位置を超える列車5の過走を防止するための列車5の速度制御を指示する過走防止信号をループコイル20から発信させる。列車5の車上装置51は、車上子52により過走防止信号が受信されている場合に、走行速度に応じたブレーキ制御を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
列車の車上子と通信を行うために軌道上に設置されたループコイルであって、所定の停止目標位置に前記列車が位置した時の前記車上子の位置である相対停止位置を含み、当該相対停止位置より外方と当該相対停止位置より内方との両方向に亘って前記通信が可能なようにコイル面が延設されたループコイルと、
前記停止目標位置を超える前記列車の過走を防止するための前記列車の速度制御を指示する過走防止信号を前記ループコイルから発信させる制御を行う地上装置と、
を備える地上システム。
続きを表示(約 440 文字)【請求項2】
前記軌道には、前記停止目標位置より内方への進入の許否を信号現示で示す信号機が設置されており、
前記地上装置は、前記信号機の停止現示に連動して前記過走防止信号を発信させる制御を行う、
請求項1に記載の地上システム。
【請求項3】
前記過走防止信号は、前記列車の停止時における運転士の加速操作を無効にさせる信号を含む、
請求項2に記載の地上システム。
【請求項4】
請求項1~3の何れか一項に記載の地上システムが設備された前記軌道を走行する前記列車の車上装置であって、
前記車上子により前記過走防止信号が受信されている場合に、走行速度に応じたブレーキ制御を行う、車上装置。
【請求項5】
前記車上装置は、停止しておらず、且つ、走行速度が所定の低速度条件を満たし、且つ、前記過走防止信号の受信経過時間が所定時間に達した場合に、ブレーキを作動させる制御を行う、請求項4に記載の車上装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、列車の過走を防止する地上システム等に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
鉄道においては、列車の停止時や出発時に、運転士による信号現示の誤認や操作の誤り等によって停止目標位置を越えてその内方へ誤って進入してしまう過走が生じる可能性がある。列車の過走は、例えば、無警報・無遮断の踏切道や渡線道への進入や、他の列車との衝突といった危険な事態を引き起こす可能性がある。このため、列車を確実に停止させるための様々な技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-271722号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の技術は、点制御式の情報伝送で特定の信号を地上子から車上側へ送信していた。つまり、特定の地点に設置された地上子と列車の車上子とが電磁気的に結合しているときにのみ信号の送受が可能になる点制御によって特定の信号を車上子に送信し、列車の速度を制御して停止させるものであった。このため、信号を一定の範囲で連続的に受信しながら走行速度を制御するといったことは不可能であった。また、例えば、車上子が地上子と結合していない状態で停止した列車の誤出発を防止することはできなかった。
【0005】
本発明が解決しようとする課題は、点制御式の情報伝送では実現できなかった列車の過走を防止するとともに、誤出発を防止することができる新たな技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための第1の発明は、
列車の車上子と通信を行うために軌道上に設置されたループコイルであって、所定の停止目標位置に前記列車が位置した時の前記車上子の位置である相対停止位置を含み、当該相対停止位置より外方と当該相対停止位置より内方との両方向に亘って前記通信が可能なようにコイル面が延設されたループコイルと、
前記停止目標位置を超える前記列車の過走を防止するための前記列車の速度制御を指示する過走防止信号を前記ループコイルから発信させる制御を行う地上装置と、
を備える地上システムである。
【0007】
第1の発明によれば、列車が停止目標位置を越えてその内方に誤って進入してしまうといった過走を、より確実に防止することができる。つまり、停止目標位置に列車が位置した時の車上子の位置である相対停止位置を含み、当該相対停止位置より外方及び内方の両方向に亘って、車上子との通信が可能なようにコイル面が延設されたループコイルから、停止目標位置を超える列車の過走を防止するための列車の速度制御を指示する過走防止信号が発信される。したがって、列車は、停止目標位置に位置している時のみならず、停止目標位置に到達する前から停止目標位置を越えた後までの間も、連続的にループコイルから発信される過走防止信号を受信することになる。これにより、点制御式の情報伝送では実現できなかった列車の過走を防止することができる。また、停止目標位置を越えて停止した場合であっても、車上子はループコイルから過走防止信号を受信可能である。したがって、誤出発の防止を実現することができる。
【0008】
第2の発明は、上述の発明において、
前記軌道には、前記停止目標位置より内方への進入の許否を信号現示で示す信号機が設置されており、
前記地上装置は、前記信号機の停止現示に連動して前記過走防止信号を発信させる制御を行う、
地上システムである。
【0009】
第2の発明によれば、停止目標位置より内方への進入の許否を信号現示で示す信号機の停止現示に連動して、ループコイルから過走防止信号を発信させることができる。これにより、信号機が停止現示のときに列車が信号機の内方へ進入してしまう過走を防止することが可能となる。また、停止目標位置を越えて停止した場合であっても、車上子はループコイルから過走防止信号を受信可能であるため、誤出発を防止することができる。
【0010】
第3の発明は、上述の発明において、
前記過走防止信号は、前記列車の停止時における運転士の加速操作を無効にさせる信号を含む、
地上システムである。
(【0011】以降は省略されています)

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