TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025124529
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-26
出願番号2024020646
出願日2024-02-14
発明の名称高炉出銑孔充填用マッド材
出願人黒崎播磨株式会社
代理人弁理士法人英和特許事務所
主分類C04B 35/66 20060101AFI20250819BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】マッド材におけるファイバーの機能を最大限に発揮させることにより、破壊エネルギーが大きく、孔切れの発生を抑制することのできる高炉出銑孔充填用マッド材を提供する。
【解決手段】耐火原料の合量100質量%に対して、直径が0.05~2mm、長さが5~35mmの鉄系ファイバーを1~10質量%の添加率で添加してなる高炉出銑孔充填用マッド材であって、前記耐火原料は、粒径75μm以下の窒化珪素鉄原料を5~45質量%含有すると共に、残部が主としてアルミナ質原料及びシリカ質原料から選択される1種以上からなる。
【選択図】なし

特許請求の範囲【請求項1】
耐火原料の合量100質量%に対して、直径が0.05~2mm、長さが5~35mmの鉄系ファイバーを1~10質量%の添加率で添加してなる高炉出銑孔充填用マッド材であって、
前記耐火原料は、粒径75μm以下の窒化珪素鉄原料を5~45質量%含有すると共に、残部が主としてアルミナ質原料及びシリカ質原料から選択される1種以上からなる、高炉出銑孔充填用マッド材。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記粒径75μm以下の窒化珪素鉄原料の含有率が10~40質量%である、含有してなる請求項1に記載の高炉出銑孔充填用マッド材。
【請求項3】
前記鉄系ファイバーの直径が0.1~1mm、長さが10~30mmであり、かつ当該鉄系ファイバーの添加率が1~10質量%である、請求項1又は2に記載の高炉出銑孔充填用マッド材。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、高炉出銑孔充填用マッド材に関する。なお、本明細書では「高炉出銑孔充填用マッド材」を単に「マッド材」ともいう。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
高炉の操業において、出銑終了後の出銑孔にマッド材を圧入充填してこれを閉塞する。そして所定時間(通常は2~5時間)経過後の出銑の際に、それまでの時間に炉熱で焼成されたマッド材をドリルで開孔して湯道を形成することが行われる。このようにマッド材をドリルで開孔して湯道を形成するときに、湯道が一定以上の長さ確保される必要がある。このような湯道の長さは孔深度と呼ばれている。
【0003】
また、ドリルによって湯道を形成する途中に、マッド材が脱落して湯道とは異なる部分から湯道へ溶銑やスラグが流入する場合がある。このような場合、ドリル先端が損耗して掘削できなくなる。この現象は孔切れと呼ばれている。
【0004】
また近年、出銑を行う際の出銑時間を延長することが求められているため、出銑中に溶銑やスラグによって湯道が削られて拡大しないようにする必要がある。出銑中に溶銑やスラグによって湯道が削られて拡大することは、孔拡大と呼ばれている。なお、出銑時間を延長するには、孔拡大を抑制することのほか孔切れを抑制し、更に孔深度を確保する必要がある。
【0005】
ところでマッド材の基本構成は、耐火原料にバインダーを添加して混練してなる練り土状の耐火物である。また従前より、耐火原料に繊維(ファイバー)を添加することも提案されている。例えば特許文献1には、孔深度を確保するために、スチール、ガラス、炭素、樹脂等の無機質又は有機質からなる素材で作られた繊維の1種又は2種以上を添加することが提案されている。また特許文献2には、同じく孔深度を確保するために、ガラス、炭素、樹脂等の無機質又は有機質からなる素材で作られた、太さ10~30μmφ、長さ7000~1500μmの繊維の1種又は2種以上を添加することが提案されている。更に特許文献3には、マッド材の引張り強度を増加させることによって組織の崩れや粗雑化を防止するために、炭素繊維を添加することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開昭61-77674号公報
特公平2-55395号公報
特開昭63-288972号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このように、特許文献1及び2では孔深度を確保するために、また特許文献3ではマッド材の引張り強度を増加させることによって組織の崩れや粗雑化を防止するために、耐火原料にファイバーを添加することが提案されているが、実際にファイバーがマッド材においてどのように機能し、主としてどのような特性の向上に寄与するのかについては、必ずしも明らかではなかった。
【0008】
この点、本発明者らが、マッド材におけるファイバーの機能について詳細に検討したところ、ファイバーは、主としてマッド材の破壊エネルギーを大きくすることに寄与し、その結果、主として上述の孔切れの発生を抑制することに寄与することがわかった。
【0009】
以上に鑑み、本発明が解決しようとする課題は、マッド材におけるファイバーの機能を最大限に発揮させることにより、破壊エネルギーが大きく、孔切れの発生を抑制することのできる高炉出銑孔充填用マッド材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、マッド材におけるファイバーの主たる機能である、破壊エネルギー増大の観点から、ファイバーの材質及び形状について詳細に検討した。その結果、材質を鉄系とし、形状としては直径及び長さをそれぞれ特定の範囲にすることが有効であるとの知見を得た。更に本発明者らは、マッド材の耐火原料に鉄系ファイバーを添加した場合、マッド材としての基本的な要求特性の一つである耐食性が低下することも知見し、その対策としては耐火原料に窒化珪素鉄の微粉を特定量含有することが有効であるとの知見を得た。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

黒崎播磨株式会社
断熱材
2か月前
黒崎播磨株式会社
溶射用ランス
3か月前
黒崎播磨株式会社
珪石れんがの製造方法
1か月前
黒崎播磨株式会社
耐火物及びその製造方法
2か月前
黒崎播磨株式会社
高炉出銑孔充填用マッド材
10日前
黒崎播磨株式会社
不焼成塩基性れんがの製造方法
1か月前
黒崎播磨株式会社
真空脱ガス炉用マグネシアカーボンれんがの製造方法
3日前
黒崎播磨株式会社
断熱材
2か月前
個人
構築素材又は原材
4か月前
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
2か月前
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
3か月前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板
21日前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板
3か月前
東ソー株式会社
焼結体の製造方法
3か月前
東ソー株式会社
焼結体の製造方法
3か月前
花王株式会社
吹付工法
3か月前
花王株式会社
空洞充填材
2か月前
有限会社林製作所
無機質成形体
1か月前
株式会社田中建設
製造プラント
4か月前
花王株式会社
水硬性組成物
4か月前
花王株式会社
水硬性組成物
4か月前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板の製造方法
2か月前
愛媛県
釉薬組成物
1か月前
花王株式会社
吹付用水硬性組成物
3か月前
花王株式会社
水硬性組成物用分散剤
3か月前
花王株式会社
水硬性組成物用添加剤
2か月前
花王株式会社
水硬性粉体の製造方法
3か月前
デンカ株式会社
グラウト材料
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用添加剤
2か月前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー
3か月前
花王株式会社
水硬性組成物用混和剤
3か月前
大光炉材株式会社
パッチング用耐火物
3か月前
デンカ株式会社
接地抵抗低減剤
3か月前
太平洋セメント株式会社
固化材
2か月前
黒崎播磨株式会社
断熱材
2か月前
花王株式会社
水硬性組成物用被膜養生剤
3か月前
続きを見る