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公開番号2025124005
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-25
出願番号2024019834
出願日2024-02-13
発明の名称中空部を有する炭酸化押出成形セメント板の製造方法とその原料配合物
出願人株式会社ノザワ,鹿島建設株式会社
代理人弁理士法人有古特許事務所
主分類C04B 28/08 20060101AFI20250818BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】押出成形セメント板の製造時における二酸化炭素排出量を削減し、安定して中空部を有する炭酸化押出成形セメント板を製造する方法を提供する。
【解決手段】高炉スラグセメントおよび骨材を主成分とし、有機質繊維と混和材を配合してなる炭酸化押出成形セメント板を製造する製造方法であって、高炉スラグセメントを18.0~82.0質量%、骨材を15.0~60.0質量%、前記有機質繊維としてパルプを1.0~10.0質量%、混和材を0.5~2.0質量%の割合で配合して原料配合物とし、原料配合物に所定量の水を加えて混練して混練物とし、混練物を押出成形機により押出成形して中空部を有する押出成形セメント板とし、押出成形セメント板を所定の二酸化炭素濃度の雰囲気中で予定時間の炭酸化養生をする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
高炉スラグセメントおよび骨材を主成分とし、有機質繊維と混和材を配合してなる原料配合物で中空部を有する炭酸化押出成形セメント板を製造する製造方法であって、
前記高炉スラグセメントを18.0~82.0質量%、前記骨材を15.0~60.0質量%、前記有機質繊維としてパルプを1.0~10.0質量%、前記混和材を0.5~2.0質量%の割合で配合して前記原料配合物とし、
前記原料配合物に所定量の水を加えて混練して混練物とし、
前記混練物を押出成形機により押出成形して中空部を有する押出成形セメント板とし、
前記押出成形セメント板を所定の二酸化炭素濃度の雰囲気中で所定時間の炭酸化養生をする、中空部を有する炭酸化押出成形セメント板の製造方法。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記水は、前記原料配合物の質量に対して15.0~25.0質量%の範囲で加える、請求項1に記載の中空部を有する炭酸化押出成形セメント板の製造方法。
【請求項3】
前記炭酸化養生は、前記二酸化炭素濃度が10~80%、温度が30~80℃、湿度が10~70%RH、の範囲の雰囲気中で6~168時間養生する、請求項1に記載の中空部を有する炭酸化押出成形セメント板の製造方法。
【請求項4】
高炉スラグセメントを18.0~82.0質量%、骨材を15.0~60.0質量%、有機質繊維としてパルプを1.0~10.0質量%、混和材を0.5~2.0質量%含む、押出成形セメント板の原料配合物。
【請求項5】
前記高炉スラグセメントを18.0~72.0質量%、ダイカルシウムシリケートγ相を1.0~36.0質量%含む、請求項4に記載の押出成形セメント板の原料配合物。
【請求項6】
前記パルプは、直径が5~500μmであって、長さが1~8mmに調整された繊維が配合されている、請求項4または5に記載の押出成形セメント板の原料配合物。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、内部に二酸化炭素を吸収させて固定する中空部を有する炭酸化押出成形セメント板の製造方法とその原料配合物に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来、押出成形セメント板は、普通ポルトランドセメント、珪石微粉末等の骨材、繊維、混和材などを所定割合で配合した原料配合物に水を加えて混練した混練物を押出し成形し、一次養生で常圧蒸気養生の後、二次養生としてオートクレーブで高温高圧養生を行い製造される。このため押出成形セメント板の製造時には、特にオートクレーブ養生において高温高圧で蒸気養生を行うための化石燃料を必要とすることから、多くの二酸化炭素を排出する。
【0003】
このため、押出成形セメント板の製造において、二酸化炭素の雰囲気中で養生して硬化させることにより二酸化炭素を吸収させて固定し、製造工程全体での二酸化炭素の発生量を削減するとともに、所定の物性を得るための取り組みも行われている。しかし、押出成形セメント板は緻密な基材であることから二次養生で炭酸化養生を行った場合には、二酸化炭素固定量が飽和状態になるまでに1~2週間を要し、現状のオートクレーブでの養生の時間と比較すると長期間の養生となる。
【0004】
この種の先行文献として、抄造や押出成形による繊維補強炭酸化水硬性無機質成形板の製造方法がある(例えば、特許文献1参照)。この製造方法は、セメント成分として高炉スラグを配合した各種混合セメントを用い、繊維補強炭酸化水硬性無機質成形板の配合物を脱水または押出などにより成形して炭酸化養生している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
WO2015/068704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1に記載された製造方法は、押出成形により得られた棒材を炭酸化するものであるが、特許文献1には、中空部を有する炭酸化押出成形セメント板を製造する方法について何ら記載されていない。
【0007】
本出願は、押出成形セメント板の製造時における二酸化炭素排出量を削減し、安定して中空部を有する炭酸化押出成形セメント板を製造する方法とその原料配合物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本出願の一態様に係る中空部を有する炭酸化押出成形セメント板の製造方法は、高炉スラグセメントおよび骨材を主成分とし、有機質繊維と混和材を配合してなる原料配合物で中空部を有する炭酸化押出成形セメント板を製造する製造方法であって、前記高炉スラグセメントを18.0~82.0質量%、前記骨材を15.0~60.0質量%、前記有機質繊維としてパルプを1.0~10.0質量%、前記混和材を0.5~2.0質量%の割合で配合して前記原料配合物とし、前記原料配合物に所定量の水を加えて混練して混練物とし、前記混練物を押出成形機により押出成形して中空部を有する押出成形セメント板とし、前記押出成形セメント板を所定の二酸化炭素濃度の雰囲気中で所定時間の炭酸化養生をする。
【0009】
この構成により、高炉スラグセメントおよび骨材を主成分とし、有機質繊維のパルプと混和材を所定の割合で配合した原料配合物に所定量の水を加えて混練して混練物を得る。この混練物は、成形性が良く安定して中空部を有する押出成形セメント板を押出成形することができ、その押出成形セメント板を所定の二酸化炭素濃度の雰囲気中で所定時間炭酸化養生することにより、炭酸化率の高い中空部を有する炭酸化押出成形セメント板を製造できる。よって、中空部を有する炭酸化押出成形セメント板の製造工程全体での二酸化炭素の発生量を削減できる。
【0010】
また、前記水は、前記原料配合物の質量に対して15.0~25.0質量%の範囲で加えてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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