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公開番号
2025122157
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-20
出願番号
2025087881,2022537336
出願日
2025-05-27,2020-12-11
発明の名称
血液検査評価用のクロマトグラム自動解析方法
出願人
バイオ-ラッド ラボラトリーズ インコーポレーティッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
30/86 20060101AFI20250813BHJP(測定;試験)
要約
【課題】異常ヘモグロビン症などの診断的検査データの解析に関し、コンピューター支援による血液検査評価
方法並びにプログラムを提供する。
【解決手段】クロマトグラム解析ツール240が、サンプルについての血液検査データを受け取り、そのデータを領域に分割し、各領域についてのベストフィットマッチテンプレートを決定する。クロマトグラム解析ツールは、血液検査データを、その領域の原型的形状(archetypical shape)と関連付けられたテンプレートのセットと比較することによって、各領域に対するベストフィットマッチを決定する。血液検査データに対するr平方値が最も高いテンプレートがベストフィットテンプレートである。クロマトグラム解析ツールは各領域に対するベストフィットマッチテンプレートに基づいてレポートを生成する;レポートは、医学的コンディション、または追加的検査についての推奨を示してもよい。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
血液検査データからレポートを生成するための方法であって、以下の段階を含む、方法:
患者の血液サンプルについての血液検査クロマトグラフィーデータを受け取る段階であって、該データが複数のピークを含み、各ピークが、1つまたは複数のタイプのヘモグロビンに対応しており、かつ該血液サンプル中に存在する該対応するタイプのヘモグロビンの量を示す値を有している、段階;
該クロマトグラフィーデータを複数の領域に分割する段階であって、各領域が、該クロマトグラフィーデータ内の異なる保持時間範囲からのクロマトグラフィーデータを含んでいる、段階;
各領域について、
該領域に対応する複数の領域テンプレートを検索する段階;および
各領域テンプレートが該領域内に含まれる該クロマトグラフィーデータとどの程度近くマッチしているかを示すマッチング尺度に基づいて、ベストフィットマッチ領域テンプレートを同定する段階;
ならびに
各領域についての該ベストフィットマッチ領域テンプレートに基づいて、1つまたは複数の医学的コンディションを示すレポートを生成する段階。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
レポートが、該レポートの解釈に関する助言を提供する少なくとも1つのコメントを含む、請求項1記載の方法。
【請求項3】
レポートの解釈に関する助言が、前記1つもしくは複数の医学的コンディションと関連付けられた一般的なピットフォール、追加的検査についての推奨、または該医学的コンディションについての追加的情報のうち、少なくとも1つを含む、請求項2記載の方法。
【請求項4】
端末での表示用にレポートを提供する段階
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項5】
前記複数の領域の各領域が、対応する既定の範囲を有し、各範囲が、クロマトグラム内の開始特徴および終了特徴によって定義される、請求項1記載の方法。
【請求項6】
前記対応する既定の範囲のうち少なくとも2つは長さが異なっている、請求項5記載の方法。
【請求項7】
クロマトグラフィーデータの品質の指標を決定する段階;および
該品質の指標が既定の閾値を下回るならば通知を生成する段階
をさらに含む、請求項1記載の方法。
【請求項8】
各領域についてベストフィットマッチ領域テンプレートを同定する段階が、
各領域テンプレートについて、
該領域のクロマトグラフィーデータと該領域テンプレートとの間の最大相関係数R値を決定すること;
および
該最大相関係数R値に基づいて該ベストフィットマッチ領域テンプレートを決定すること
を含む、請求項1記載の方法。
【請求項9】
所与の領域テンプレートについて最大相関係数R値を決定することが、
該所与の領域テンプレートを前記クロマトグラフィーデータの前記領域にわたってスライドさせること;
該クロマトグラフィーデータの該領域内における、該所与の領域テンプレートの異なるポジションについて、R値を計算すること;および
該R値のうち最大のものを、該所与の領域テンプレートについての最大R値として選択すること
を含む、請求項8記載の方法。
【請求項10】
各テンプレートが、1つまたは複数のピークを含む、前記領域内のクロマトグラムの原型的形状(archetypical shape)を表す、請求項1記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
1. 技術分野
本説明の内容は概して診断的検査データの解析に関し、具体的にはコンピューター支援による血液検査評価に関する。
続きを表示(約 5,400 文字)
【背景技術】
【0002】
2. 背景情報
異常ヘモグロビン症は、個人の血液中のヘモグロビン分子が異例的な構造となる遺伝的障害である。例えば、鎌状赤血球症は、特定の状況下で赤血球が硬直的な鎌形となることがある異常ヘモグロビン症によって引き起こされる。形状異常をきたしたこれらの赤血球は毛細血管をふさいで血流を制限することがあり、さまざまな健康上の問題につながる。対照的に、サラセミアは、ヘモグロビン産生の低下を生じさせる遺伝的コンディションである。一部の異常ヘモグロビン症はヘモグロビン産生にも影響を及ぼし、ゆえにそれらはサラセミアでもある。
【0003】
さまざまな医学的コンディションが、血液中における特定のヘモグロビン変異体の存在と、異なる変異体の比率とによって、特性付けられる。血液検査は血液サンプル中の異なるヘモグロビン変異体の比率について情報を提供する。しかし、この情報の解釈は困難となりうる。異なるコンディションが、特定の変異体の存在に対して同様の影響を有する可能性がある。他の環境要因および健康上の要因が、存在する変異体の比率に影響を及ぼす可能性もあるので、解析はさらに複雑になる。例えば、ヘモグロビンFが異例的に大量であることは、遺伝性障害を示す可能性があり、または、サンプル採取時に個人が妊娠中もしくは乳児であったことを示す可能性がある。さらに、ある変異体が比較的少量であること(または存在する変異体の量の変化)は、臨床的に重要である可能性があるが、それよりはるかに大量に存在する変異体によってマスクされる可能性がある。
【0004】
コンピューター技術は、血液検査データを解析するため、および、変異体を含有するサンプルによってもたらされる異なる反応パターン間の区別をより高い信頼性で行うための、新規の機会を提供する。このことは人間の解析者に対する依存を低減させうる:人間の解析者はエラーをする可能性があり、かつ、診断に至るには技術を用いて実現されうるよりも多くの時間とトレーニングとを必要とする可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0005】
1つの態様に基づく、診断データが生成および解析されるネットワーク型コンピューティング環境を図示した高水準ブロック図である。
1つの態様に基づく、図1のネットワーク型コンピューティング環境における使用に好適な検査室端末を図示した高水準ブロック図である。
1つの態様に基づく、検査室端末のクロマトグラム解析ツールを図示した高水準ブロック図である。
1つの態様に基づく、検査室端末としての使用に好適なコンピューターの例を図示した高水準ブロック図である。
1つの態様に基づく例示的なクロマトグラムを図示する。
1つの態様に基づく、クロマトグラムを領域に分割した例を示した表である。
ベストフィットマッチテンプレートとオーバーレイされた、クロマトグラムデータの領域の例示的な視覚的表象を示す。
1つの態様に基づく、本クロマトグラム解析ツールによって生成される可能性があるクロマトグラムデータおよびレポートの例を示す。
1つの態様に基づく、本クロマトグラム解析ツールによって生成された複数の結果のレポートの例を示す。
1つの態様に基づく、血液クロマトグラフィーデータについてのレポートを生成するための方法を示したフローチャートである。
【発明の概要】
【0006】
詳細な説明
図面(図)および以下の説明は特定の態様を実例として説明するにすぎない。当業者には、本説明の構造および方法の代替的態様が本説明の原理から逸脱することなく利用されうることが、以下の記述から容易に認識されるであろう。以下にいくつかの態様について言及するが、それらの例が添付の図面に図示されている。留意される点として、実際的である限り、同様または類似の機能性を示すために同様または類似の符番が図面内で用いられている。
【0007】
概要および恩典
クロマトグラム解析ツールは、検査室の血液検査システムの一部として、サンプル中のさまざまなタイプのヘモグロビンの相対比率に基づいて遺伝的コンディションを同定するために用いられる。血液検査システムはサンプルからクロマトグラフィーデータを生成する。クロマトグラム解析ツールはクロマトグラフィーデータの領域を同定し、そして各領域について、その領域内のクロマトグラフィーデータと、可能性のあるテンプレートのセットのうち1つとの間のマッチを決定する。領域は既定のサイズを有してもよい。テンプレートは、対応する領域内のヘモグロビンデータの原型的形状(archetypical shape)をしており、構築された例示的クロマトグラムであってもよく;個々のもしくは蓄積された現実の例示的クロマトグラムの一部分であってもよく;または、現実のおよび/もしくは構築された例示的クロマトグラムの組み合わせであってもよい。
【0008】
クロマトグラム解析ツールはベストフィットマッチに基づいてレポートを生成する。レポートは、可能性のある1つまたは複数の医学的コンディションを示してもよい。レポートはまた、行われるべき追加的検査の提案、一般的な診断ピットフォール、対応するコンディションについての追加的情報(例えば、診断と相関する人口統計学的要因)、および、可能性のある生殖リスクなど、追加的なコメントおよび注記も含んでもよい。
【0009】
テンプレートを用いたクロマトグラムの領域の解析にはいくつかの利点がある。第一に、結果の解釈を助ける可能性があり、追加的なトレーニングの必要性を伴わずにより標準化された結果を検査室が送達することを可能にする。むしろ、効率的に作業するために検査技師にとって必要なトレーニングの量を低減させる可能性もある。第二に、オンラインで利用できる参照症例の大規模データベースと実質的にリアルタイムで結果を比較できるようになる可能性があり、その結果として潜在的コンディションをより正確に予備的同定できる可能性がある。第三に、テンプレートを領域に適用することによって、スケーリングの変動が、各領域に対応するテンプレートに本来的に組み込まれる。ゆえに、領域のマッチングは、テンプレートをクロマトグラム全体にマッチさせるアプローチよりも高い正確性を提供できる。第四に、本方法は、統合されそして固有のウィンドウに割り当てられるべき正常サンプルに見いだされないピークには依存しない。第五に、レポートは診断に至るうえでの次の段階について提案を生じさせる可能性があり、それは、検査結果と、可能性のある原因との間を、人手によって接続することへの依存を低減させる可能性がある。一部のケースにおいて、(例えば、次の段階に必要なデータがすでにデータベース内で利用可能ならば)次の段階が自動的または半自動的にトリガーされてもよく、それは検査プロセスを完了させるまでの時間を短縮させる。
[本発明1001]
血液検査データからレポートを生成するための方法であって、以下の段階を含む、方法:
患者の血液サンプルについての血液検査クロマトグラフィーデータを受け取る段階であって、該データが複数のピークを含み、各ピークが、1つまたは複数のタイプのヘモグロビンに対応しており、かつ該血液サンプル中に存在する該対応するタイプのヘモグロビンの量を示す値を有している、段階;
該クロマトグラフィーデータの複数の領域を同定する段階であって、各領域が、異なる保持時間範囲からのクロマトグラフィーデータを含んでいる、段階;
各領域について、
該領域に対応する複数の領域テンプレートを検索する段階;および
各領域テンプレートを該領域内に含まれる該クロマトグラフィーデータと比較することによって、ベストフィットマッチ領域テンプレートを同定する段階;
ならびに
各領域についての該ベストフィットマッチ領域テンプレートに基づいて、1つまたは複数の医学的コンディションを示すレポートを生成する段階。
[本発明1002]
レポートが、該レポートの解釈に関する助言を提供する少なくとも1つのコメントを含む、本発明1001の方法。
[本発明1003]
レポートの解釈に関する助言が、前記1つもしくは複数の医学的コンディションと関連付けられた一般的なピットフォール、追加的検査についての推奨、または該医学的コンディションについての追加的情報のうち、少なくとも1つを含む、本発明1002の方法。
[本発明1004]
端末での表示用にレポートを提供する段階
をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1005]
前記複数の領域の各領域が、対応する既定の範囲を有し、各範囲が、クロマトグラム内の開始特徴および終了特徴によって定義される、本発明1001の方法。
[本発明1006]
前記既定の範囲のうち少なくとも2つは長さが異なっている、本発明1001の方法。
[本発明1007]
クロマトグラフィーデータの品質の指標を決定する段階;および
該品質の指標が既定の閾値を下回るならば通知を生成する段階
をさらに含む、本発明1001の方法。
[本発明1008]
各領域についてベストフィットマッチ領域テンプレートを同定する段階が、
各領域テンプレートについて、
該領域のクロマトグラフィーデータと該領域テンプレートとの間の最大相関係数R値を決定すること;
および
該最大相関係数R値に基づいて該ベストフィットマッチ領域テンプレートを決定すること
を含む、本発明1001の方法。
[本発明1009]
所与の領域テンプレートについて最大相関係数R値を決定することが、
該所与の領域テンプレートを前記クロマトグラフィーデータの前記領域にわたってスライドさせること;
該クロマトグラフィーデータの該領域内における、該所与の領域テンプレートの異なるポジションについて、R値を計算すること;および
該R値のうち最大のものを、該所与の領域テンプレートについての最大R値として選択すること
を含む、本発明1008の方法。
[本発明1010]
各テンプレートが、1つまたは複数のピークを含む、前記領域内のクロマトグラムの原型的形状(archetypical shape)を表す、本発明1001の方法。
[本発明1011]
以下:
患者の血液サンプルについての血液検査クロマトグラフィーデータを受け取ることであって、該データが、複数のピークを含み、各ピークが、1つまたは複数のタイプのヘモグロビンに対応しており、該血液サンプル中に存在する該対応する1つまたは複数のタイプのヘモグロビンの量を示している、受け取ること;
該クロマトグラフィーデータの複数の領域を同定することであって、各領域が、異なる保持時間範囲からのクロマトグラフィーデータを含んでいる、同定すること;
各領域について、
該領域に対応する複数の領域テンプレートを検索すること;および
各領域テンプレートを該領域内に含まれる該クロマトグラフィーデータと比較することによって、ベストフィットマッチ領域テンプレートを同定すること;
ならびに
各領域についての該ベストフィットマッチ領域テンプレートに基づいて、1つまたは複数の医学的コンディションを示すレポートを生成すること
を含むオペレーションを行うためにプロセッサーによって実行可能なコンピュータープログラム命令を保存している、非一時的コンピューター可読媒体。
【発明を実施するための形態】
【0010】
例示的システム
図1に、診断データが生成および解析されるネットワーク型コンピューティング環境100の1つの態様を示す。図1に示す態様において、ネットワーク型コンピューティング環境は、すべてネットワーク170を介して接続された、検査室情報システム(LIS)110と、検査室設備120と、検査室端末130とを含む。検査室設備120の2つのアイテムと2つの検査室端末130とが図示されているが、所与の配備が、任意の量の設備と(単一の端末のみを含めて)任意の数の端末とを含んでもよい。他の態様において、ネットワーク型コンピューティング環境100は、異なるまたは追加的な要素を含有する。加えて、諸機能が、本説明と異なる様式で要素間に分配されていてもよい。例えば、検査室設備120の各アイテムが、検査室端末130の機能性を提供するコンピューターシステムを含んでもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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