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公開番号
2025121225
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-19
出願番号
2024016543
出願日
2024-02-06
発明の名称
高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法及び高分子材料のシミュレーション方法
出願人
住友ゴム工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G16C
20/50 20190101AFI20250812BHJP(特定の用途分野に特に適合した情報通信技術)
要約
【課題】 切断された高分子鎖の数値解析用モデルを作成することが可能な方法を提供する。
【解決手段】 高分子鎖の数値解析用モデルを作成するための方法である。この方法は、高分子鎖モデルを入力する工程と、セルに高分子鎖モデルを配置した高分子材料モデルを設定する工程と、高分子材料モデルの変形を計算する工程と、変形に伴って伸長した高分子鎖モデルを切断する切断工程とを含む。切断工程は、高分子鎖モデルにおいて部分鎖モデルを抽出する第1工程と、抽出された部分鎖モデルについて末端間距離を計算し、かつ、計算された部分鎖モデルの末端間距離に基づいて、部分鎖モデルが伸長したか否かを判断する第2工程と、伸長したと判断された部分鎖モデルに含まれる少なくとも1つの結合モデルで、高分子鎖モデルを切断する第3工程とを含む。
【選択図】図14
特許請求の範囲
【請求項1】
高分子鎖の数値解析用モデルを作成するための方法であって、
前記高分子鎖に基づいて、複数の粒子モデルと、隣接する前記粒子モデル間をそれぞれ結合する結合モデルとを含んだ高分子鎖モデルを、コンピュータに入力する工程と、
予め定められた仮想空間であるセルに、前記高分子鎖モデルを配置して、高分子材料モデルを設定する工程と、
前記コンピュータが、前記高分子材料モデルの変形を計算する工程と、
前記コンピュータが、前記変形に伴って伸長した前記高分子鎖モデルを切断する切断工程とを含み、
前記切断工程は、
前記高分子鎖モデルにおいて、隣接する3つ以上の前記粒子モデルと、それらを結合する前記結合モデルとを含む部分鎖モデルを抽出する第1工程と、
抽出された前記部分鎖モデルについて末端間距離を計算し、かつ、計算された前記部分鎖モデルの末端間距離に基づいて、前記部分鎖モデルが伸長したか否かを判断する第2工程と、
伸長したと判断された前記部分鎖モデルに含まれる少なくとも1つの前記結合モデルで、前記高分子鎖モデルを切断する第3工程とを含む、
高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記第2工程は、前記部分鎖モデルの末端間距離が、予め定められた第1閾値以上となる場合に、前記部分鎖モデルが伸長したと判断する、請求項1に記載の高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法。
【請求項3】
前記第3工程は、伸長したと判断された前記部分鎖モデルに含まれる複数の前記結合モデルから、1つの結合モデルを選択する工程と、
選択された前記結合モデルを切断したと仮定したときに、選択された前記結合モデルを除く他の結合モデルで連結された複数の前記粒子モデルの集まりである断片モデルについて、それら(前記切断によって1つ又は2つ生じる前記断片モデル)の大きさがいずれも、予め定められた第2閾値よりも大きいか否かを予測する工程と、
予測された前記断片モデルの大きさが、いずれも前記第2閾値よりも大きい場合に、選択された前記結合モデルで、前記部分鎖モデルを切断する条件的切断工程とを含む、請求項1に記載の高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法。
【請求項4】
前記第2工程は、下記式(1)に基づいて、前記部分鎖モデルの末端間距離の関数として、前記部分鎖モデルのエントロピー弾性を計算する工程を含む、請求項1に記載の高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法。
TIFF
2025121225000004.tif
17
170
ここで、
F:エントロピー弾性
k
B
:ボルツマン定数
T:絶対温度
N
K
:部分鎖モデルのKuhnセグメント数
L
-1
(x):逆ランジュバン関数
R:部分鎖モデルの末端間距離
L:部分鎖モデルの全長
d:第1補正項
C:第2補正項
【請求項5】
前記エントロピー弾性を計算する工程は、前記部分鎖モデルの末端間距離Rと前記部分鎖モデルの全長Lとの比R/Lの関数に基づいて、前記第2補正項を特定する工程を含む、請求項4に記載の高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法。
【請求項6】
高分子材料のシミュレーション方法であって、
コンピュータが、請求項1ないし5のいずれか1項に記載の高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法に基づいて、前記高分子鎖モデルを作成する工程と、
前記コンピュータが、前記高分子鎖モデルを含む高分子材料モデルを作成する工程と、
前記コンピュータが、前記高分子材料モデルの変形を計算する工程と、
前記コンピュータが、前記変形の計算結果を出力する工程とを含む、
高分子材料のシミュレーション方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法及び高分子材料のシミュレーション方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、高分子材料を解析するための方法が記載されている。この方法では、先ず、複数の粒子モデルと、隣接する粒子モデル間を結合するボンドモデルとを含む分子鎖モデルが入力される。次に、ボンドモデルを介して隣り合う粒子モデル間で切断するための第1距離が定義される。そして、分子鎖モデルを含む高分子材料モデルを変形させて、ボンドモデルを介して隣り合う粒子モデル間の距離が、第1距離以上の場合に、粒子モデル間のボンドモデルが削除される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6776876号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の粒子モデル間の距離は、分子動力学計算による熱揺らぎのノイズの影響を受けて変動する。このため、第1距離に基づいて、切断すべきボンドモデルを定量的に判断することは困難である。すなわち、熱揺らぎのノイズの影響によって、よりランダムに近い切断となる傾向がある。したがって、切断された高分子鎖の数値解析用モデルの作成について、さらなる改善の余地があった。
【0005】
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、切断された高分子鎖の数値解析用モデルを作成することが可能な方法を提供することを主たる目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、高分子鎖の数値解析用モデルを作成するための方法であって、前記高分子鎖に基づいて、複数の粒子モデルと、隣接する前記粒子モデル間をそれぞれ結合する結合モデルとを含んだ高分子鎖モデルを、コンピュータに入力する工程と、予め定められた仮想空間であるセルに、前記高分子鎖モデルを配置して、高分子材料モデルを設定する工程と、前記コンピュータが、前記高分子材料モデルの変形を計算する工程と、前記コンピュータが、前記変形に伴って伸長した前記高分子鎖モデルを切断する切断工程とを含み、前記切断工程は、前記高分子鎖モデルにおいて、隣接する3つ以上の前記粒子モデルと、それらを結合する前記結合モデルとを含む部分鎖モデルを抽出する第1工程と、抽出された前記部分鎖モデルについて末端間距離を計算し、かつ、計算された前記部分鎖モデルの末端間距離に基づいて、前記部分鎖モデルが伸長したか否かを判断する第2工程と、伸長したと判断された前記部分鎖モデルに含まれる少なくとも1つの前記結合モデルで、前記高分子鎖モデルを切断する第3工程とを含む、高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法は、上記の工程を採用することにより、切断された高分子鎖の数値解析用モデルを作成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法、及び、高分子材料のシミュレーション方法を実行するためのコンピュータを示す斜視図である。
高分子鎖の構造式の一例を示す図である。
高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法の処理手順を示すフローチャートである。
高分子鎖モデル(Kremer-Grestモデル)の概念図である。
高分子鎖モデルが配置されたセルを示す概念図である。
変形計算前の高分子材料モデルを示す側面図である。
変形計算中の高分子材料モデルを示す側面図である。
他の実施形態の変形計算中の高分子材料モデルを示す側面図である。
切断工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。
高分子鎖モデルに含まれる部分鎖モデルの一例を示す概念図であり、(a)は、第1部分鎖モデル及び第2部分鎖モデルを示す概念図、(b)は、第3部分鎖モデル及び第4部分鎖モデルを示す概念図である。
第1工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。
第2工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。
第3工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図10(a)の第1部分鎖モデル及び第2部分鎖モデルがそれぞれ切断された状態を示す概念図である。
相互作用が定義された高分子鎖モデルを示す概念図である。
高分子材料の分子量分布(微分分子量分布)を示すグラフである。
本発明の他の実施形態の第3工程の処理手順の一例を示すフローチャートである。
高分子材料のシミュレーション方法の処理手順の一例を示すフローチャートである。
実施例及び比較例の分子量分布(積分分子量分布)を示すグラフである。
実施例及び比較例の貯蔵弾性率の大きさを示すグラフである。
実施例及び比較例の損失正接を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態が図面に基づき説明される。図面は、発明の内容の理解を助けるために、誇張表現や、実際の構造の寸法比とは異なる表現が含まれることが理解されなければならない。また、各実施形態を通して、同一又は共通する要素については同一の符号が付されており、重複する説明が省略される。さらに、実施形態及び図面に表された具体的な構成は、本発明の内容理解のためのものであって、本発明は、図示されている具体的な構成に限定されるものではない。
【0010】
本実施形態の高分子鎖の数値解析用モデルの作成方法(以下、「作成方法」ということがある。)は、高分子材料の変形等によって切断された高分子鎖の数値解析用モデル(以下、「高分子鎖モデル」ということがある。)の作成に用いられる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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