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公開番号2025116498
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-08
出願番号2024010957
出願日2024-01-29
発明の名称電子写真ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置並びに電子写真ローラの製造方法
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類G03G 15/08 20060101AFI20250801BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】トナーの過剰帯電を低減し、トナーからの電荷漏洩が少なく、シャープな帯電分布を実現することができる電子写真ローラ。
【解決手段】導電性の外表面を有する基体と、該基体の該外表面の側に存在する樹脂層と、を有する電子写真ローラであって、該電子写真ローラの外表面の体積抵抗率が、1.0×106Ω・cm以上であり、グリッド部を有するコロナ放電器を該電子写真ローラの軸方向に沿って速度400mm/秒で相対的に移動させて該電子写真ローラの外表面を帯電させ、該グリッドの通過から0.06秒後の該外表面の電位を測定したときの該電位の最大値が、20.0V未満であり、該電子写真ローラの該外表面のイオン化ポテンシャルが、5.0~5.6eVであり、該電子写真ローラの該外表面から深さ0.1μmまでの領域における弾性率E1が、200MPa以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
導電性の外表面を有する基体と、該基体の該外表面の側に存在する樹脂層と、を有する電子写真ローラであって、
該電子写真ローラの外表面に直接金属膜を設け、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、50Vの直流電圧を印加したときの体積抵抗率が、1.0×10

Ω・cm以上であり、
温度23℃、相対湿度50%の環境下で、幅が3.0mmのグリッド部を有するコロナ放電器を、該グリッド部と該電子写真ローラの該外表面との距離を1.0mm、かつ、該グリッドの該幅の方向と、該電子写真ローラの軸方向とが一致するように配置し、該グリッド部に8kVの電圧を印加し、かつ、該コロナ放電器を該電子写真ローラの軸方向に沿って速度400mm/秒で相対的に移動させて該電子写真ローラの外表面を帯電させ、該グリッドの通過から0.06秒後の該外表面の電位を測定したときの該電位の最大値が、20.0V未満であり、
物体に光量800nWで紫外線を照射し、イオン化ポテンシャル測定曲線が急速に立ち上がった光電子放出のしきい値エネルギーをイオン化ポテンシャルとしたとき、該電子写真ローラの該外表面のイオン化ポテンシャルが、5.0~5.6eVであり、
該電子写真ローラの該樹脂層の厚み方向の断面において測定される、該電子写真ローラの該外表面から深さ0.1μmまでの領域における弾性率E1が、200MPa以上である、
ことを特徴とする電子写真ローラ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記樹脂層が、架橋ウレタン樹脂及び架橋アクリル樹脂を含有する、請求項1に記載の電子写真ローラ。
【請求項3】
前記架橋アクリル樹脂が、分子内にシリコーン基及びフッ素基からなる群から選択される少なくとも一の基を含有する、請求項2に記載の電子写真ローラ。
【請求項4】
前記樹脂層において、前記架橋ウレタン樹脂と前記架橋アクリル樹脂とが、相互侵入高分子網目構造を形成している、請求項2に記載の電子写真ローラ。
【請求項5】
前記樹脂層の前記外表面をX線光電子分光法で測定したときの、F、C、O、Si及びNの検出値の合計を基準としたSiの検出値の割合及びFの検出値の割合の少なくとも一方が5.0~15.0Atomic%であり、
該Siの検出値の割合及び該Fの検出値の割合の両方が15.0Atomic%を超えない、請求項3に記載の電子写真ローラ。
【請求項6】
前記電子写真ローラの前記樹脂層の厚み方向の断面において測定される、前記電子写真ローラの前記外表面から深さ1.0~1.1μmの領域における弾性率E2が、1~100MPaである、請求項1に記載の電子写真ローラ。
【請求項7】
前記樹脂層が、前記電子写真ローラの外表面を形成している、請求項1に記載の電子写真ローラ。
【請求項8】
電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、
該プロセスカートリッジは、
電子写真ローラと、
該電子写真ローラに当接し、該電子写真ローラ上に担持されるトナーの層厚を規制する、少なくとも一部が導電性のトナー層厚規制部材と、
該トナー層厚規制部材と電気的に接続された接点と、を具備し、
該接点は、該プロセスカートリッジが、該電子写真画像形成装置の本体に装着されたときに、該電子写真画像形成装置の本体の本体接点と電気的に接続し、該トナー層厚規制部材に所定の電圧を印加可能とするものであり、
該電子写真ローラが、請求項1~7のいずれか1項に記載の電子写真ローラである、ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
【請求項9】
感光体と、該感光体上に形成される静電潜像に対してトナーを供給する電子写真ローラと、を有する電子写真画像形成装置であって、
該電子写真ローラが請求項1~7のいずれか1項に記載の電子写真ローラである、ことを特徴とする電子写真画像形成装置。
【請求項10】
請求項1~7のいずれか1項に記載の電子写真ローラの製造方法であって、
該製造方法は、
導電性の外表面を有する前記基体を用意する工程、及び
前記基体の前記外表面の側に前記樹脂層を形成する工程、
を有し、
前記樹脂層を形成する工程は、架橋ウレタン樹脂を形成するウレタン原料及び表面改質剤を含有するウレタン原料混合物を塗工・硬化させて、架橋ウレタン樹脂を得る工程を有し、
該表面改質剤の重量平均分子量Mwが、200~3000である、
ことを特徴とする電子写真ローラの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、電子写真ローラ、プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置並びに電子写真ローラの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真画像形成装置のプロセススピードのより一層の高速化によって、電子写真ローラに当接させたトナー層厚規制部材に高電圧を印加し、トナー層厚規制部材からの電荷の注入により、迅速にトナーへ電荷を担持させることが考えられている。ここで、トナー層厚規制部材により高い電圧を印加しトナーに電荷を担持させる場合の課題の一つが、必要以上にトナーに電荷が担持されてしまう、トナーの過剰帯電(チャージアップ)である。
【0003】
特許文献1には、トナーのニップ通過時間、径、平均円形度および円形度の標準偏差を規定し、トナーの極性と同極性で絶対値が100~500Vの電圧を電子写真ローラ上のトナーへ印加することにより電荷を担持させる。そうすることで帯電安定性が向上し、かぶりの発生、画像濃度の低下を防止した技術が開示されている。
また、特許文献2には、電子写真ローラの表面改質剤としてシリコーン基、フッ素基、(メタ)アクリレートを分子内に含む共重合体を表層中に添加することで低温低湿環境下でのトナーの過剰帯電を防ぐ技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-192891号公報
特開2017-049282号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明者らは、高電圧を印加可能なトナー層厚規制部材を備えた電子写真画像形成装置に、特許文献2に係る電子写真ローラを適用することを検討した。しかしながら、本発明者らは、高電圧を印加したトナー層厚規制部材で特許文献2に係る電子写真ローラ上のトナーに電荷を担持させた場合、低温低湿環境下では過剰帯電が生じる場合があることを認識した。
【0006】
電子写真におけるトナーの帯電には通常、トナーとトナー層厚規制部材、トナーと電子写真ローラとの摩擦帯電が利用される。しかしながら、摩擦帯電の度合いは周囲の環境による影響を受けやすい。特に低温低湿環境においては、トナーの過剰帯電が生じ、帯電分布はブロードになる。過剰帯電したトナーは、電子写真ローラ表面との間に、強い鏡像力を有するため、電子写真ローラ上に、過剰帯電したトナーが付着し続ける傾向にある。その結果、電子写真ローラの表面電位が変化してしまうことにより、ハーフトーン画像の濃度が濃くなる場合がある。
【0007】
本開示は、トナー層厚規制部材に高電圧を印加する電子写真画像形成装置を低温低湿環境下で使用する場合においてもトナーの過剰帯電を低減し、高温高湿環境においてもトナーからの電荷漏洩が少なく、シャープな帯電分布を実現することができる電子写真ローラに向けたものである。また、本開示は、上記電子写真ローラを備えるプロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置に向けたものである。また、本開示は、上記電子写真ローラの製造方法に向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示は、導電性の外表面を有する基体と、該基体の該外表面の側に存在する樹脂層と、を有する電子写真ローラであって、
該電子写真ローラの外表面に直接金属膜を設け、温度23℃、相対湿度50%の環境下で、50Vの直流電圧を印加したときの体積抵抗率が、1.0×10

Ω・cm以上であり、
温度23℃、相対湿度50%の環境下で、幅が3.0mmのグリッド部を有するコロナ放電器を、該グリッド部と該電子写真ローラの該外表面との距離を1.0mm、かつ、該グリッドの該幅の方向と、該電子写真ローラの軸方向とが一致するように配置し、該グリッド部に8kVの電圧を印加し、かつ、該コロナ放電器を該電子写真ローラの軸方向に沿って速度400mm/秒で相対的に移動させて該電子写真ローラの外表面を帯電させ、該グリッドの通過から0.06秒後の該外表面の電位を測定したときの該電位の最大値が、20.0V未満であり、
物体に光量800nWで紫外線を照射し、イオン化ポテンシャル測定曲線が急速に立ち上がった光電子放出のしきい値エネルギーをイオン化ポテンシャルとしたとき、該電子写真ローラの該外表面のイオン化ポテンシャルが、5.0~5.6eVであり、
該電子写真ローラの該樹脂層の厚み方向の断面において測定される、該電子写真ローラの該外表面から深さ0.1μmまでの領域における弾性率E1が、200MPa以上である、電子写真ローラに関する。
【0009】
また、本開示は、電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されているプロセスカートリッジであって、
該プロセスカートリッジは、
電子写真ローラと、
該電子写真ローラに当接し、該電子写真ローラ上に担持されるトナーの層厚を規制する、少なくとも一部が導電性のトナー層厚規制部材と、
該トナー層厚規制部材と電気的に接続された接点と、を具備し、
該接点は、該プロセスカートリッジが、該電子写真画像形成装置の本体に装着されたときに、該電子写真画像形成装置の本体の本体接点と電気的に接続し、該トナー層厚規制部材に所定の電圧を印加可能とするものであり、
該電子写真ローラが、上記電子写真ローラであるプロセスカートリッジに関する。
【0010】
さらに、本開示は、感光体と、該感光体上に形成される静電潜像に対してトナーを供給する電子写真ローラと、を有する電子写真画像形成装置であって、
該電子写真ローラが上記電子写真ローラである電子写真画像形成装置に関する。
(【0011】以降は省略されています)

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