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公開番号
2025116309
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-08
出願番号
2024010649
出願日
2024-01-29
発明の名称
構造ヘルスモニタリングシステム、モニタリング回路および構造ヘルスモニタリング方法
出願人
三菱重工業株式会社
,
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
27/24 20060101AFI20250801BHJP(測定;試験)
要約
【課題】より簡易な構成で、かつ、設置作業の負担が軽減される構造ヘルスモニタリングシステムを提供すること。
【解決手段】構造ヘルスモニタリングシステムは、モニタリング対象物の表面に固定されるモニタリング回路と、モニタリング回路において検出される物理量に基づいてモニタリング対象物の健全性を判定する判定器と、を備える。モニタリング対象物は、導電性の母材と、母材の表面に固定される絶縁膜と、を備える。モニタリング回路は、物理量として静電容量を検出可能な検出器と、検出器に直列に接続される導電経路と、を備え、少なくとも導電経路が絶縁膜の表面に固定される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
モニタリング対象物に固定されるモニタリング回路と、
前記モニタリング回路において検出される物理量に基づいて前記モニタリング対象物の健全性を判定する判定器と、を備え、
前記モニタリング対象物は、
導電性の母材と、前記母材の表面に固定される絶縁膜と、を備え、
前記モニタリング回路は、
前記物理量として静電容量を検出可能な検出器と、前記検出器に直列に接続される導電経路と、を備え、
少なくとも前記導電経路が前記絶縁膜の表面に固定される、
構造ヘルスモニタリングシステム。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
前記判定器は、
前記検出器から取得する静電容量に基づいて、
前記母材に損傷が生じていない健全状態または前記母材に損傷が生じている損傷状態を判定する、
請求項1に記載の構造ヘルスモニタリングシステム。
【請求項3】
前記損傷状態において、順に積層される前記母材、前記絶縁膜および前記導電経路により寄生コンデンサが生成され、
前記検出器は、前記寄生コンデンサの静電容量またはそれらの合成静電容量を検出する、請求項2に記載の構造ヘルスモニタリングシステム。
【請求項4】
前記母材の損傷に伴って、前記導電経路が破断して互いに電気的に独立する第1経路と第2経路の少なくとも二つに区分されると、
前記検出器は、
前記第1経路に生成される前記寄生コンデンサの第1静電容量、および、前記第2経路に生成される前記寄生コンデンサの第2静電容量の一方または双方またはそれらの合成静電容量を検出し、
前記判定器は、
前記第1静電容量および前記第2静電容量の一方または双方またはそれらの合成静電容量に基づいて、前記導電経路における破断の位置を推定する、
請求項3に記載の構造ヘルスモニタリングシステム。
【請求項5】
前記モニタリング回路は、
導電材料から構成され、前記導電経路に電気的に接続される単数または複数のバッファ膜を備え、
前記バッファ膜は前記モニタリング対象物の前記絶縁膜の表面に固定される、
請求項1に記載の構造ヘルスモニタリングシステム。
【請求項6】
前記モニタリング回路は、
前記導電経路に電気的に接続される単数または複数の既成コンデンサを備え、
前記既成コンデンサは前記モニタリング対象物の前記絶縁膜の表面に固定される、
請求項1に記載の構造ヘルスモニタリングシステム。
【請求項7】
前記モニタリング回路は、
前記検出器と無線により通信する手段を備えている、
請求項1に記載の構造ヘルスモニタリングシステム。
【請求項8】
前記無線により通信する手段は、
前記検出器を含むRFID タグを備え、
前記判定器は、
前記RFID タグから前記静電容量を読み取るRFID リーダと、
前記RFID リーダから取得する前記静電容量に基づいて、前記母材の健全状態または損傷状態を判定するモバイル端末と、を備え、
前記モバイル端末は、判定の結果を表示する、
請求項7に記載の構造ヘルスモニタリングシステム。
【請求項9】
前記モニタリング対象物の異なる位置に設けられる複数の前記モニタリング回路を備え、
複数の前記モニタリング回路のそれぞれに備えられる前記RFID タグは識別記号が付与され、
前記モバイル端末は、前記識別記号に対応する前記静電容量を前記RFID リーダを介して取得し、かつ、前記識別記号に対応する前記静電容量に基づいて、当該識別記号に対応する前記モニタリング回路における前記健全状態または前記損傷状態を判定する、
請求項8に記載の構造ヘルスモニタリングシステム。
【請求項10】
モニタリング対象物の表面に固定されるモニタリング回路であって、
前記モニタリング対象物は、
導電性の母材と、前記母材の表面に固定される絶縁膜と、を備え、
前記モニタリング回路は、
静電容量を検出可能な検出器と、前記検出器に直列に接続される導電経路と、を備え、
少なくとも前記導電経路が前記絶縁膜の表面に固定される、
モニタリング回路。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、構造物の健全性をモニタリングするシステムに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
構造ヘルスモニタリング(SHM:Structural Health Monitoring)とは、構造物にセンサを取り付けて物理量を検出し、検出した物理量に基づいて構造物の損傷・劣化箇所の診断や予測を行うことをいう。特許文献1に例えば航空機に好適に用いられる構造損傷検出装置が開示されている。
【0003】
特許文献1の構造材損傷検出装置は、構造材の表面に沿って固着されシート状の絶縁誘電体をシート状の導電体で挟み込み形成したコンデンサと、コンデンサの静電容量を検出するコンデンサ静電容量測定回路とからなる。このコンデンサは、オイル含浸紙、ポリエステル・フィルム、チタン酸バリウムなどをシート状にした絶縁誘電体を、銅箔、アルミニウム箔等のシート状の導体の間にはさみ込んで形成されている。特許文献1において、検査対象に損傷が生じると損傷に比例してコンデンサも損傷し、コンデンサの静電容量が変化する。特許文献1は、この静電容量の変化を検知することにより、損傷が生じたところを飛行中においても直ちに検出できる、としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平6-298192号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構造材損傷検出装置は、既成のコンデンサと、このコンデンサの容量を検出するコンデンサ静電容量測定回路という簡素な構成により、損傷が生じたとこを飛行中においても直ちに検出できる。しかし、当該装置を検査対象物における数多くの位置に設ける場合には、用意するコンデンサの数も多くなり、かつ、コンデンサを設置する作業の負担も大きい。また、検査対象の形状に適合したコンデンサを製作するには多くの費用と手間が要るという実用面での課題もある。
以上より、本開示は、より簡易な構成で、かつ、設置作業の負担が軽減される構造ヘルスモニタリングシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る構造ヘルスモニタリングシステムは、
モニタリング対象物の表面に固定されるモニタリング回路と、
モニタリング回路において検出される物理量に基づいてモニタリング対象物の健全性を判定する判定器と、を備える。
モニタリング対象物は、
導電性の母材と、母材の表面に固定される絶縁膜と、を備える。
モニタリング回路は、
物理量として静電容量を検出可能な検出器と、検出器に直列に接続される導電経路と、を備え、
少なくとも導電経路が絶縁膜の表面に固定される。
【0007】
本開示に係るモニタリング回路は、モニタリング対象物の表面に固定される。
モニタリング対象物は、
導電性の母材と、母材の表面に固定される絶縁膜と、を備える。
モニタリング回路は、
静電容量を検出可能な検出器と、検出器に直列に接続される導電経路と、を備え、
少なくとも導電経路が絶縁膜の表面に固定される。
【0008】
本開示に係る構造ヘルスモニタリング方法は、モニタリング対象物に固定されるモニタリング回路おいて検出される静電容量に基づいてモニタリング対象物の健全性を判定する。
モニタリング対象物は、
導電性の母材と、母材の表面に固定される絶縁膜と、を備える。
モニタリング回路は、
物理量として静電容量を検出可能な検出器と、検出器に直列に接続される導電経路と、を備え、
少なくとも導電経路が絶縁膜の表面に固定される。
母材に損傷が生じている損傷状態において、順に積層される母材、絶縁膜および導電経路により生成される寄生コンデンサの静電容量が検出される。
【発明の効果】
【0009】
本開示において、母材の損傷に伴って導電経路のいずれかの箇所で破断すると、母材、絶縁膜および導電経路により寄生コンデンサが生成される。この寄生コンデンサについて静電容量を検出することにより、母材の損傷を判定できる。本開示は、寄生コンデンサの構成要素として、モニタリング対象物の母材と絶縁膜を利用するので、既存の航空機の構成部品から追加するのは導電経路と検出器であり、より簡易な構成で、かつ、設置作業の負担が少なくてすむ。
【図面の簡単な説明】
【0010】
実施形態に係る構造ヘルスモニタリングシステムの構成を示す図である。
構造ヘルスモニタリングシステムにおけるモニタリング状態を説明する図である。
構造ヘルスモニタリングシステムにおける損傷後の検知回路に生じる電位差、静電誘導および容量結合状態を説明する図である。
構造ヘルスモニタリングシステムにおいて、損傷位置を検知する手法を説明する図である。
第1変形例に係る構造ヘルスモニタリングシステムを示す図である。
第2変形例に係る構造ヘルスモニタリングシステムを示す図である。
構造ヘルスモニタリングシステムが適用される対象を説明する図である。
電気抵抗で母材の損傷の有無を判定する手法を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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