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公開番号2025116229
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2025093640,2022533776
出願日2025-06-04,2021-06-07
発明の名称ポリグリセリン
出願人阪本薬品工業株式会社
代理人弁理士法人タス・マイスター
主分類C08G 65/28 20060101AFI20250731BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】生産性に優れる分岐構造を制御したポリグリセリンの製造法を提供する。
【解決手段】(ポリ)グリセリンと(ポリ)グリセリン(ポリ)グリシジルエーテルとを反応させることを特徴とするポリグリセリンの製造方法。重量平均分子量が300~25,000であり、分岐度が0.1~0.6であることを特徴とするポリグリセリン。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
重量平均分子量が300~25,000であり、分岐度が0.1~0.6であることを特徴とするポリグリセリン。
続きを表示(約 110 文字)【請求項2】
分散度が3以上であることを特徴とする請求項1記載のポリグリセリン。
【請求項3】
1級水酸基/2級水酸基の存在比が30/70~50/50である請求項1又は2記載のポリグリセリン。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリグリセリンに関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ポリグリセリンは保湿剤、増粘剤、可塑剤、モノマー等の各種化学品を製造する際の原料として利用されている。これら用途におけるポリグリセリンの性質は、重合度と分岐構造によって変化する。このため、使用目的に応じて重合度や分岐構造を任意に調整することが求められる。
【0003】
従来のポリグリセリンの製造方法は、グリセリンのアルカリ触媒による高温脱水重合、グリシドールの開環重合反応が工業的にも一般的である。高温脱水縮合法で製造されるポリグリセリンは、重合度は2~10程度であり、分岐の少ない直鎖構造となる。一方、グリシドールの開環重合反応によって製造されるポリグリセリンは、重合度は4~40程度であり、分岐の多い構造となる。つまり、高温脱水縮合反応では低分子量かつ低分岐、グリシドールの開環重合反応では、分子量によらず高分岐となり、従来の製造方法では、分子量と分岐度とを同時に制御することは困難である。
【0004】
特に、高分子量ポリグリセリンを得るには、直鎖状の構造のポリグリセリンとするか、あるいは、グリシドールの重合によって得られた分岐度が大きいポリグリセリンとするかのいずれかとなる。高分子量でありつつ、分岐度が制御されたポリグリセリンを得ることは困難である。ポリグリセリンは、その分子量と分岐度によって性質が大きく変化するものであることから、これを制御して、多くの用途に適用できるような各種のポリグリセリンを多品種生産することが望まれる。
【0005】
特許文献1には、水酸基をベンジル基で保護したグリシドールを使用してポリグリセリンを製造する方法が記載されている。しかし、この方法で製造されるポリグリセリンは、グリセリンの一末端の水酸基と中央の2級水酸基とに由来するエーテル結合を有する、実質的には直鎖状のポリグリセリンであり、分岐の多い構造のポリグリセリンを得ることはできないことから、根本的な解決にはならない。加えて、このような保護基を用いたポリグリセリンの構造制御は、保護と脱保護といった製造工程数の増加による生産性の低下やコストの増加などの問題がある。
【0006】
特許文献2には、ポリグリセリンとグリセロールジグリシジルエーテルとの反応による架橋ポリグリセリンの製造方法が記載されている。しかし、当該方法においては、原料として分岐型ポリグリセリンを使用するものである。このため、得られたポリグリセリンは、原料として使用するポリグリセリンの構造に依存することとなり、得られるポリグリセリンの構造が制限され、任意の分岐度や分子量を有するポリグリセリンを得ることができない。
【0007】
特許文献3には、高度に分岐した高分子量のポリグリセリンやポリグリシドールが記載されている。しかし、これはグリシドールの重合によって製造したものであることから、高分岐となりやすく、分岐度と分子量を任意に調整することはできない。また、溶媒として、ジクロロメタンを用いるものであり、環境負荷と作業環境の安全性を確保するためのコストが上昇する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平09-235246号公報
特開2018-74048号公報
特開2010-215734号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、分子量と分岐度を調整可能にして、より多種多様なポリグリセリンを、生産性良く製造することができるポリグリセリンの製造方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、(ポリ)グリセリンと(ポリ)グリセリン(ポリ)グリシジルエーテルとを反応させることにより、分子量と分岐度を制御しつつポリグリセリンを合成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
なお、本明細書において「(ポリ)グリセリン」とは「グリセリン」及び/又は「ポリグリセリン」を意味するものである。
また、本明細書において「(ポリ)グリシジルエーテル」とは「グリシジルエーテル」及び/又は「ポリグリシジルエーテル」を意味するものである。
(【0011】以降は省略されています)

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