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公開番号2025115937
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2024186050
出願日2024-10-22
発明の名称スルホニウム塩、及び前記スルホニウム塩を含む酸発生剤
出願人サンアプロ株式会社
代理人弁理士法人G-chemical
主分類C07C 381/12 20060101AFI20250731BHJP(有機化学)
要約【課題】波長20nm以下の光線を照射すると、速やかに分解して酸を発生する光感応性を有する新規の化合物を提供する。
【解決手段】式(1)で表されるスルホニウム塩。式中、Rf1~Rf4、Rf11~Rf1 4は同一又は異なってF、フルオロアルキル基、H、水酸基又はアルキル基を示す。但し、Rf1~Rf4、Rf11~Rf1 4から選択される少なくとも2個はフッ素原子又はフルオロアルキル基を示す。nは0又は1を示す。X-は1価の対アニオンを示す。
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【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記式(1)で表されるスルホニウム塩。
TIFF
2025115937000006.tif
63
170
(式中、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

、Rf
11
、Rf
12
、Rf
13
、Rf
14
は同一又は異なってフッ素原子、フルオロアルキル基、水素原子、水酸基、又はアルキル基を示す。但し、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

、Rf
11
、Rf
12
、Rf
13
、及びRf
14
から選択される少なくとも2個はフッ素原子又はフルオロアルキル基を示す。nは0又は1を示す。X

は1価の対アニオンを示す)
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記1価の対アニオンが、スルホン酸アニオン又は窒素アニオンである、請求項1に記載のスルホニウム塩。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のスルホニウム塩を含む酸発生剤。
【請求項4】
請求項3に記載の酸発生剤と酸反応性化合物を含むフォトレジスト。
【請求項5】
更に、クエンチャーを含む、請求項4に記載のフォトレジスト。
【請求項6】
請求項4に記載のフォトレジストを使用したフォトリソグラフィーによりパターン形成を行う工程を含む、電子デバイスの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、新規のスルホニウム塩、前記スルホニウム塩を含む酸発生剤、前記スルホニウム塩を含むフォトレジスト、及び前記フォトレジストを使用した電子デバイス又は光デバイスの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
電子デバイスや光デバイスは、小型化しつつ、容量は大きくすることが求められている。そのため、半導体集積回路の高密度・高集積化が検討されている。
【0003】
半導体集積回路を高密度・高集積化する方法として、フォトリソグラフィー技術が知られている。フォトリソグラフィー技術とは、酸発生剤を含む化学増幅型フォトレジストの塗膜(これを、「レジスト膜」と称する場合がある)にパターン状に露光し、次に現像処理をしてパターンが形成されたレジスト膜を形成する方法である。このようにして得られた、パターンが形成されたレジスト膜をマスクとして利用して基板をエッチングすることで、基板に微細な配線等を形成することができる。
【0004】
前記フォトリソグラフィー技術について、近年、より微細なパターンを形成するために、露光光を短波長化することが求められている。そして、EB(電子線)や極端紫外線(EUV)等の超短波長の光線(例えば、波長20nm以下の光線)に感受性を有する酸発生剤の検討が進められている。
【0005】
超短波長の光線に感受性を有する酸発生剤として、特許文献1には、[ビス(p-フルオロフェニル)](p-ヨードフェニル)スルホニウムカチオン等の、ヨウ素原子を有し、且つ硫黄原子が結合する位置に対してパラ位となる位置にフッ素原子又はフルオロアルキル基を有するトリアリールスルホニウムカチオンと、対アニオンとの塩がEBに感受性を有すること、前記塩を含むレジスト膜にパターン状にEB露光を行うと、微細なパターンを有するレジスト膜が得られることが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-123579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1に記載の塩は、超短波長の光線に対する感受性が未だ不十分であった。
また、フォトレジスト中において、酸発生剤は、レジスト膜のパターン解像度を高めるために添加されるクエンチャーと共存するのが一般的であるが、特許文献1に記載の塩はクエンチャーが共存すると速やかに分解して光感応性が低下する、或いは光感応性を喪失する。そのため、前記塩とクエンチャーを含むフォトレジストは保存安定性が悪く、調製直後には良好にパターンを形成することができても、時間が経過するとパターン精度が著しく低下することが問題であった。
【0008】
従って、本発明の目的は、波長20nm以下の光線を照射すると、速やかに分解して酸を発生する、光感応性及び酸発生能を有する新規の化合物を提供することにある。
本発明の他の目的は、光感応性、酸発生能と共に、クエンチャー耐性を備える新規の化合物を提供することにある。
本発明の他の目的は、波長20nm以下の光線に対する感応性を有する新規の酸発生剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、波長20nm以下の光線に対する感応性とクエンチャー耐性を備える新規の酸発生剤を提供することにある。
本発明の他の目的は、波長20nm以下の光線を利用したフォトリソグラフィーに使用できるフォトレジストを提供することにある。
本発明の他の目的は、前記フォトレジストを使用した電子デバイス又は光デバイスの製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは上記課題を解決するため鋭意検討した結果、トリアリールスルホニウムカチオンに含まれるベンゼン環の、硫黄原子が結合する位置に対してパラ位となる位置にフッ素原子又はフルオロアルキル基が結合する場合、前記フッ素原子又はフルオロアルキル基は特異的に反応性が高く、クエンチャーの共存下では容易に分解されて、フッ素原子やフルオロアルキル基を有することによる効果(例えば、光感応性や酸発生能)が得られなくなることを見出した。
そして、トリアリールスルホニウムカチオンに含まれるベンゼン環の、硫黄原子が結合する位置に対してオルト位及び/又はメタ位となる位置にフッ素原子又はフルオロアルキル基が結合する、下記式(1)で表されるスルホニウム塩の場合は、クエンチャーの共存下でもフッ素原子又はフルオロアルキル基の分解が抑制され(つまり、クエンチャー耐性を有し)、波長20nm以下の光線に対して優れた感応性を有し、前記波長の光を照射すると速やかに分解して酸(H



)を発生することを見いだした。
本発明はこれらの知見に基づいて完成させたものである。
【0010】
すなわち、本発明は、下記式(1)で表されるスルホニウム塩を提供する。
TIFF
2025115937000001.tif
63
170
(式中、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

、Rf
11
、Rf
12
、Rf
13
、Rf
14
は同一又は異なってフッ素原子、フルオロアルキル基、水素原子、水酸基、又はアルキル基を示す。但し、Rf

、Rf

、Rf

、Rf

、Rf
11
、Rf
12
、Rf
13
、及びRf
14
から選択される少なくとも2個はフッ素原子又はフルオロアルキル基を示す。nは0又は1を示す。X

は1価の対アニオンを示す)
(【0011】以降は省略されています)

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