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公開番号
2025115327
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-06
出願番号
2024009820
出願日
2024-01-25
発明の名称
ろう付接合体およびろう付接合体の製造方法
出願人
株式会社鷺宮製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B23K
35/14 20060101AFI20250730BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】 鉛に替えてビスマスを含む黄銅とステンレスとを、ろう材を用いてろう付により接合した場合であっても、接合強度の低下を抑制することができる、ろう付接合体およびろう付接合体の製造方法を提供する。
【解決手段】 ステンレスと黄銅とのろう付接合体であって、順に、ステンレス、第1ろう材層、遮断層、第2ろう材層、黄銅が層状に配された層構造を備え、遮断層は、ステンレスと黄銅とのろう付によって、黄銅中のビスマスが第1ろう材層へ移動することを遮断する層であって、当該遮断層は黄銅、またはりん青銅の少なくともいずれかであり、第1ろう材層および第2ろう材層を構成するろう材は、680~800℃において液状である。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ステンレスと黄銅とのろう付接合体であって、
順に、前記ステンレス、第1ろう材層、遮断層、第2ろう材層、前記黄銅が層状に配された層構造を備え、
前記黄銅の成分は、Cu含有量が57.4~64.0質量%、Pb含有量が0.1質量%以下、およびBi含有量が0.50~4.00質量%であり、
前記遮断層は、前記ステンレスと前記黄銅とのろう付によって、前記黄銅中のBiが前記第1ろう材層へ移動することを遮断する層であって、当該遮断層は、Cu含有量が59.0~71.5質量%、Pb含有量が0.10質量%以下の黄銅、またはSn含有量が5.5~7.0質量%、P含有量が0.03~0.35質量%、Pb含有量が0.02質量%以下、Fe含有量が0.10質量%以下、Zn含有量が0.20質量%以下、残部がCuであり、CuとSnとPの合計が99.5質量%以上であるりん青銅の少なくともいずれかであり、
前記第1ろう材層および前記第2ろう材層を構成するろう材は、680~800℃において液状である、ろう付接合体。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記ステンレスと前記黄銅との接合強度が100N/mm
2
以上である、請求項1に記載のろう付接合体。
【請求項3】
前記ステンレスが、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレス、マルテンサイト系ステンレス、およびこれらの二相系ステンレスのいずれかである、請求項1に記載のろう付接合体。
【請求項4】
前記ステンレスが、SUS304であり、
前記第1ろう材層および前記第2ろう材層がBAg-7を含むろう材の層であり、
前記遮断層が、C2801であり、
前記黄銅がC6803である、請求項1に記載のろう付接合体。
【請求項5】
請求項1に記載のろう付接合体の製造方法であって、
順に、前記ステンレス、第1ろう材、遮断層、第2ろう材、および前記黄銅を層状に配して第1層構造体を形成する第1層構造体形成工程と、
前記第1ろう材および前記第2ろう材の温度が680~800℃となるように前記第1層構造体を加熱して、前記ステンレスと前記黄銅をろう付する第1ろう付工程と、
前記第1ろう付工程後の前記第1層構造体を冷却して、前記ステンレス、第1ろう材層、遮断層、第2ろう材層、前記黄銅の層構造を備えるろう付接合体を形成する第1冷却工程と、
を含む、ろう付接合体の製造方法。
【請求項6】
前記第1ろう材および前記第2ろう材が同一組成のろう材である、請求項5に記載のろう付接合体の製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載のろう付接合体の製造方法であって、
順に、前記ステンレス、遮断層、および前記黄銅を層状に配すると共に、前記ステンレスと前記遮断層との間、前記遮断層と前記黄銅との間、または前記遮断層の側面に第3ろう材を配して第2層構造体を形成する第2層構造体形成工程と、
前記第3ろう材の温度が680~800℃となるように前記第2層構造体を加熱して、前記ステンレスと前記黄銅をろう付する第2ろう付工程と、
前記第2ろう付工程後の前記第2層構造体を冷却して、前記ステンレス、第1ろう材層、遮断層、第2ろう材層、前記黄銅の層構造を備えるろう付接合体を形成する第2冷却工程と、
を含む、ろう付接合体の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろう付接合体およびろう付接合体の製造方法に関し、特にステンレスと黄銅とのろう付接合体およびろう付接合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、例えばステンレスと黄銅のような異種金属同士を接合する場合には、ろう付が行われる(例えば、特許文献1)。昨今、環境規制の観点から鉛を含む材料を使用することが厳しくなってきており、鉛(以下「Pb」とする場合がある)の代替としてビスマス(以下「Bi」とする場合がある)が用いられる傾向にある。黄銅についても同様であり、鉛は黄銅の快削性を向上させる働きがあるが、鉛に替えてビスマスが用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-276072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、鉛に替えてビスマスを含む黄銅とステンレスとを、ろう材を用いてろう付により接合すると、従来の鉛を含む黄銅とステンレスとをろう付により接合する場合と比べて、ステンレスとろう材との接合強度が低下する場合がある。
【0005】
上記問題点に鑑み、本発明は、鉛に替えてビスマスを含む黄銅とステンレスとを、ろう材を用いてろう付により接合した場合であっても、接合強度の低下を抑制することができる、ろう付接合体およびろう付接合体の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のろう付接合体は、ステンレスと黄銅とのろう付接合体であって、順に、前記ステンレス、第1ろう材層、遮断層、第2ろう材層、前記黄銅が層状に配された層構造を備え、前記黄銅の成分は、Cu含有量が57.4~64.0質量%、Pb含有量が0.1質量%以下、およびBi含有量が0.50~4.00質量%であり、前記遮断層は、前記ステンレスと前記黄銅とのろう付によって、前記黄銅中のBiが前記第1ろう材層へ移動することを遮断する層であって、当該遮断層は、Cu含有量が59.0~71.5質量%、Pb含有量が0.10質量%以下の黄銅、またはSn含有量が5.5~7.0質量%、P含有量が0.03~0.35質量%、Pb含有量が0.02質量%以下、Fe含有量が0.10質量%以下、Zn含有量が0.20質量%以下、残部がCuであり、CuとSnとPの合計が99.5質量%以上であるりん青銅の少なくともいずれかであり、前記第1ろう材層および前記第2ろう材層を構成するろう材は、680~800℃において液状である。
【0007】
本発明のろう付接合体において、前記ステンレスと前記黄銅との接合強度が100N/mm
2
以上であってもよい。
【0008】
本発明のろう付接合体において、前記ステンレスが、オーステナイト系ステンレス、フェライト系ステンレス、マルテンサイト系ステンレス、およびこれらの二相系ステンレスのいずれかであってもよい。
【0009】
本発明のろう付接合体において、前記ステンレスが、SUS304であり、前記第1ろう材層および前記第2ろう材層がBAg-7を含むろう材の層であり、前記遮断層が、C2801であり、前記黄銅がC6803であってもよい。
【0010】
また、上記課題を解決するために、本発明のろう付接合体の製造方法は、順に、前記ステンレス、第1ろう材、遮断層、第2ろう材、および前記黄銅を層状に配して第1層構造体を形成する第1層構造体形成工程と、前記第1ろう材および前記第2ろう材の温度が680~800℃となるように前記第1層構造体を加熱して、前記ステンレスと前記黄銅をろう付する第1ろう付工程と、前記第1ろう付工程後の前記第1層構造体を冷却して、前記ステンレス、第1ろう材層、遮断層、第2ろう材層、前記黄銅の層構造を備えるろう付接合体を形成する第1冷却工程と、を含む。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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