TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025112094
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-31
出願番号2024006182
出願日2024-01-18
発明の名称電力変換装置
出願人トヨタ自動車株式会社,株式会社デンソー
代理人弁理士法人 快友国際特許事務所
主分類H02M 7/48 20070101AFI20250724BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】スイッチング素子の温度推定に際しての処理負担の大きさや、ロック状態における温度推定の遅れが問題となっていた。
【解決手段】電力変換装置であって、状態判定部は、モータの回転数が第1閾値以下である場合にモータがロック状態であると判定し、回転数が第1閾値より大きい第2閾値以下かつ第1閾値を超える場合にモータが回転状態のうちの低回転状態であると判定し、電源とモータとの間に設けられたスイッチング素子を流れる電流値に基づきスイッチング素子の素子温度を推定する素子温度推定部は、回転状態のうち低回転状態においてのみ推定を行い、モータが低回転状態からロック状態へ移行したとき、低回転状態において実行した推定による素子温度をロック状態における素子温度の初期値とする。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
電源からモータへの電力供給を調節する電力変換装置であって、
前記電源と前記モータとの間に設けられたスイッチング素子と、
前記モータの回転数に基づいて前記モータが回転状態であるかロック状態であるかを判定する状態判定部と、
前記スイッチング素子を流れる電流値に基づき前記スイッチング素子の素子温度を推定する素子温度推定部と、を備え、
前記状態判定部は、前記回転数が所定の第1閾値以下である場合に前記モータが前記ロック状態であると判定し、前記回転数が前記第1閾値より大きい所定の第2閾値以下かつ前記第1閾値を超える場合に前記モータが前記回転状態のうちの低回転状態であると判定し、
前記素子温度推定部は、前記回転状態のうち前記低回転状態においてのみ前記推定を行い、前記モータが前記低回転状態から前記ロック状態へ移行したとき、前記低回転状態において実行した前記推定による前記素子温度を前記ロック状態における前記素子温度の初期値とする、電力変換装置。
続きを表示(約 300 文字)【請求項2】
前記素子温度推定部は、前記低回転状態において電流の実効値に基づき前記推定を行う、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記素子温度推定部は、前記ロック状態において電流の瞬時値に基づき前記推定を行う、請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記素子温度推定部は、前記電流値に加え、前記スイッチング素子に印加される電圧、前記スイッチング素子のスイッチング周波数を決定するキャリア周波数、および、前記スイッチング素子を冷却するための冷却水の水温の少なくとも一つに基づき前記推定を行う、請求項1に記載の電力変換装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書に開示する技術は、電源からモータへの電力供給を調節する電力変換装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数のスイッチング素子を有するインバータ回路と、インバータ回路を制御する制御回路と、を備えるモータ駆動用インバータ装置が開示されている。当該文献1によれば、制御回路は、モータの回転速度が予め設定された回転速度閾値以下であり、かつモータのトルクが予め設定されたトルク閾値以上である場合に、スイッチング素子の温度推定ロジックを、正常推定ロジックからロック状態推定ロジックに変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-183064号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
モータの回転状態において所定のサンプリング頻度でスイッチング素子の素子温度推定を継続することによる、プロセッサの処理負担の大きさが問題となっていた。また、外力によりモータの回転が急減してロック状態に移行すると、スイッチング素子の実温度が急上昇するが、ロック状態へ移行してから素子温度推定を開始すると温度推定に遅れが生じ、実温度と推定温度との乖離が大きくなることも問題であった。本明細書は、このような問題の解決に資する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書は、電源からモータへの電力供給を調節する電力変換装置を開示する。前記電力変換装置は、前記電源と前記モータとの間に設けられたスイッチング素子と、前記モータの回転数に基づいて前記モータが回転状態であるかロック状態であるかを判定する状態判定部と、前記スイッチング素子を流れる電流値に基づき前記スイッチング素子の素子温度を推定する素子温度推定部と、を備える。前記状態判定部は、前記回転数が所定の第1閾値以下である場合に前記モータが前記ロック状態であると判定し、前記回転数が前記第1閾値より大きい所定の第2閾値以下かつ前記第1閾値を超える場合に前記モータが前記回転状態のうちの低回転状態であると判定する。前記素子温度推定部は、前記回転状態のうち前記低回転状態においてのみ前記推定を行い、前記モータが前記低回転状態から前記ロック状態へ移行したとき、前記低回転状態において実行した前記推定による前記素子温度を前記ロック状態における前記素子温度の初期値とする。
【0006】
前記構成によると、前記素子温度推定部は、前記回転状態のうち前記低回転状態においてのみ前記推定を行う。そのため、前記回転状態におけるプロセッサの処理負担を軽減することができる。また、前記素子温度推定部は、前記低回転状態から前記ロック状態へ移行したとき、前記低回転状態において実行した前記推定による前記素子温度を前記ロック状態における前記素子温度の初期値とする。そのため、ロック状態での急激な温度上昇に対して遅延することなく素子温度を得ることができ、実温度と推定温度との乖離を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
電力変換装置の構成を簡易的に示す図。
モータの低回転状態において素子温度推定を実行する制御回路を示す図。
モータのロック状態において素子温度推定を実行する制御回路を示す図。
素子温度の推定値の推移を例示するグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図面を参照して、本実施形態を説明する。各図は例示に過ぎず、本実施形態は図示した内容に限定されない。また、各図は例示であるため、図示する形状が正確でなかったり、一部が省略されていたりする。
【0009】
図1は、本実施形態の電力変換装置10の構成を簡易的に示している。電力変換装置10は、概略、インバータ回路20と、インバータ回路20を制御する制御回路30とを有する。電力変換装置10は、電源21からモータ40への供給電力を調節することができる。電源21は直流電源であり、インバータ回路20は、電源21から供給される直流を交流に変換してモータ40へ供給する。電力変換装置10は、例えば、モータ40で走行する電気自動車や、ハイブリッド自動車や、燃料電池車等に採用可能である。
【0010】
インバータ回路20の基本的な構成について簡単に説明する。図1の例によれば、インバータ回路20は、電源21とモータ40との間に設けられた複数のスイッチング素子22a,22b,22c,22d,22e,22fを含んでおり、いわゆる三相(U相、V相、W相)インバータ回路を構成している。以下では、スイッチング素子22a~22fを区別せず、一つ一つを単にスイッチング素子22とも記載する。電力変換装置10の回路構成は、特に限定されない。電力変換装置10は、モータ40への電力供給を制御するためのスイッチング素子22を少なくとも一つ有していればよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

トヨタ自動車株式会社
方法
22日前
トヨタ自動車株式会社
車両
22日前
トヨタ自動車株式会社
車両
23日前
トヨタ自動車株式会社
車両
8日前
トヨタ自動車株式会社
方法
8日前
トヨタ自動車株式会社
車両
今日
トヨタ自動車株式会社
車両
7日前
トヨタ自動車株式会社
膜体
10日前
トヨタ自動車株式会社
電池
3日前
トヨタ自動車株式会社
車両
今日
トヨタ自動車株式会社
車両
24日前
トヨタ自動車株式会社
方法
25日前
トヨタ自動車株式会社
車両
10日前
トヨタ自動車株式会社
電池
25日前
トヨタ自動車株式会社
充電器
25日前
トヨタ自動車株式会社
モータ
3日前
トヨタ自動車株式会社
モータ
22日前
トヨタ自動車株式会社
モータ
1日前
トヨタ自動車株式会社
モータ
24日前
トヨタ自動車株式会社
電動車
24日前
トヨタ自動車株式会社
充電器
22日前
トヨタ自動車株式会社
自動車
2日前
トヨタ自動車株式会社
移動体
24日前
トヨタ自動車株式会社
駆動装置
4日前
トヨタ自動車株式会社
制御装置
10日前
トヨタ自動車株式会社
制御装置
10日前
トヨタ自動車株式会社
評価方法
10日前
トヨタ自動車株式会社
監視装置
1日前
トヨタ自動車株式会社
電動車両
10日前
トヨタ自動車株式会社
充電設備
10日前
トヨタ自動車株式会社
コネクタ
10日前
トヨタ自動車株式会社
電源装置
24日前
トヨタ自動車株式会社
コネクタ
24日前
トヨタ自動車株式会社
ステータ
2日前
トヨタ自動車株式会社
判定装置
2日前
トヨタ自動車株式会社
充電方法
22日前
続きを見る