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公開番号2025110119
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-28
出願番号2024003867
出願日2024-01-15
発明の名称インピーダンス測定装置およびインピーダンス測定方法
出願人日置電機株式会社
代理人個人
主分類G01R 27/02 20060101AFI20250718BHJP(測定;試験)
要約【課題】測定対象に対して接続ラインを介して非測定対象が並列接続されている状態において測定対象インピーダンス素子のインピーダンスを測定する。
【解決手段】電気化学セルCを直列接続して構成された測定対象DUTに対して接続ラインLcを介して電源装置PDが並列接続された状態において、電気化学セルに測定用交流電流Imを供給する測定電流出力部2と、電気化学セルの両端における電圧値Vを測定する電圧測定部3と、測定用交流電流の供給電流値を測定する電流センサ4-1と、電圧値Vおよび供給電流値に基づいて電気化学セルのインピーダンスを演算する処理部5とを備え、測定電流出力部2は、電流経路IR2内に1つ以上の電気化学セルが含まれるように規定された測定電流供給点Po1,Po2に測定用交流電流を供給して、1つ以上の電気化学セルを除く複数の電気化学セルのうちの一部を測定対象電気化学セルとして、測定用交流電流を供給する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
複数のインピーダンス素子を直列接続して構成された測定対象に対して接続ラインを介して非測定対象が並列接続されている状態において、当該複数のインピーダンス素子に測定用電流を供給する測定電流供給部と、
前記測定用電流が供給されているときの前記インピーダンス素子の両端における両端電圧値を測定する電圧測定部と、
前記インピーダンス素子に供給されている前記測定用電流の供給電流値を測定する第1の電流センサと、
前記測定された前記両端電圧値および前記供給電流値に基づいて前記インピーダンス素子のインピーダンスを演算する処理部とを備えているインピーダンス測定装置であって、
前記測定電流供給部は、前記接続ラインに前記測定用電流が流れる電流経路内に前記複数のインピーダンス素子のうちの1つ以上の前記インピーダンス素子が含まれるように規定された一対の測定電流供給点に当該測定用電流を供給することにより、前記1つ以上のインピーダンス素子を除く他の前記複数のインピーダンス素子のうちの一部を測定対象インピーダンス素子として、当該測定対象インピーダンス素子に前記測定用電流を供給し、
前記電圧測定部は、前記測定対象インピーダンス素子の前記両端電圧値を測定し、
前記処理部は、前記測定された前記両端電圧値および前記供給電流値に基づいて前記測定対象インピーダンス素子のインピーダンスを演算するインピーダンス測定装置。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記測定電流供給部は、前記測定対象インピーダンス素子の両端電圧を測定する一対の電圧測定点と電気的に同じ位置に規定された前記一対の測定電流供給点に前記測定用電流を供給する請求項1記載のインピーダンス測定装置。
【請求項3】
前記接続ラインを流れる前記測定用電流の電流値を測定する第2の電流センサを備え、
前記処理部は、前記第1の電流センサによって測定された前記供給電流値から前記第2の電流センサによって測定された前記電流値を差し引いて新たな供給電流値を演算し、前記測定された前記両端電圧値および前記演算した新たな供給電流値に基づいて前記測定対象インピーダンス素子のインピーダンスを演算する請求項1記載のインピーダンス測定装置。
【請求項4】
前記第1の電流センサは、開閉可能に構成されたクランプ式の非接触型電流センサで構成されている請求項1記載のインピーダンス測定装置。
【請求項5】
前記第2の電流センサは、開閉可能に構成されたクランプ式の非接触型電流センサで構成されている請求項3記載のインピーダンス測定装置。
【請求項6】
電気分解装置、燃料電池およびリチウムイオン電池のいずれかを前記測定対象とすると共に当該測定対象内の複数のインピーダンス素子のうちの一部を前記測定対象インピーダンス素子とする請求項1から5のいずれかに記載のインピーダンス測定装置。
【請求項7】
複数のインピーダンス素子を直列接続して構成された測定対象に対して接続ラインを介して非測定対象が並列接続されている状態において、当該複数のインピーダンス素子に測定用電流を供給しつつ、当該測定用電流が供給されているときの前記インピーダンス素子の両端における両端電圧値を測定すると共に当該インピーダンス素子に供給されている前記測定用電流の供給電流値を第1の電流センサによって測定し、測定した前記両端電圧値および前記供給電流値に基づいて前記インピーダンス素子のインピーダンスを測定するインピーダンス測定方法であって、
前記接続ラインに前記測定用電流が流れる電流経路内に前記複数のインピーダンス素子のうちの1つ以上の前記インピーダンス素子が含まれるように規定された一対の測定電流供給点に当該測定用電流を供給することにより、前記1つ以上のインピーダンス素子を除く他の前記複数のインピーダンス素子のうちの一部を測定対象インピーダンス素子として、当該測定対象インピーダンス素子に前記測定用電流を供給し、
前記測定対象インピーダンス素子の前記両端電圧値を測定し、
前記測定した前記両端電圧値および前記供給電流値に基づいて前記測定対象インピーダンス素子のインピーダンスを測定するインピーダンス測定方法。
【請求項8】
前記測定対象インピーダンス素子の両端電圧を測定する一対の電圧測定点と電気的に同じ位置に前記一対の測定電流供給点を規定して前記測定用電流を供給する請求項7記載のインピーダンス測定方法。
【請求項9】
前記接続ラインを流れる前記測定用電流の電流値を第2の電流センサによって測定し、前記第1の電流センサによって測定された前記供給電流値から前記第2の電流センサによって測定された前記電流値を差し引いて新たな供給電流値を算出し、前記測定した前記両端電圧値および前記算出した新たな供給電流値に基づいて前記測定対象インピーダンス素子のインピーダンスを測定する請求項7記載のインピーダンス測定方法。
【請求項10】
前記第1の電流センサとして開閉可能に構成されたクランプ式の非接触型電流センサを用いる請求項7記載のインピーダンス測定方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のインピーダンス素子を直列接続して構成された測定対象に対して接続ラインを介して非測定対象が並列接続されている状態において複数のインピーダンス素子のうちの一部の測定対象インピーダンス素子のインピーダンスを測定可能なインピーダンス測定装置およびインピーダンス測定方法に関するものである。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
測定対象に対して接続ラインを介して非測定対象が並列接続されている状態において測定対象のインピーダンスを測定可能なインピーダンス測定装置として、下記の特許文献に開示されたインピーダンス測定装置が知られている。このインピーダンス測定装置は、測定対象に対して非測定対象が接続ラインを介して並列接続されている状態において、測定対象の内部インピーダンスを測定可能に構成されている。具体的には、このインピーダンス測定装置は、交流電流供給部、交流電圧検出部、交流電流検出部、A/D変換部および演算制御部を備えて構成されている。この場合、交流電流検出部は、クランプ式の電流センサを備えて構成されている。
【0003】
このインピーダンス測定装置を用いて、例えば、接続ラインを介して非測定対象と並列接続されている測定対象の内部インピーダンスを測定する際には、最初に、交流電流検出部におけるクランプ式の電流センサの開口部に接続ラインを挿通させる。この状態において、交流電流供給部が、測定用交流電流を測定対象の両端に供給する。この結果、測定用交流電流の一部が測定対象に流れると共に、測定用交流電流の残りの一部が非測定対象に流れる。この場合、交流電流検出部の電流センサが、開口部を挿通している電源ラインを流れる交流電流を検出して、その交流電流の交流電流値に応じた負帰還電流を出力する。この際に、帰還電流が流れることにより、検出抵抗の両端に交流電圧が発生する。次いで、A/D変換部が、交流電流値を示す交流電流データにA/D変換して演算制御部に出力する。また、交流電圧検出部が、測定対象の両端に発生する両端電圧値を検出して、その両端電圧値を示す交流電圧データを演算制御部に出力する。次いで、演算制御部が、入力した交流電流データによって示される交流電流値と、入力した交流電圧データによって示される両端電圧値とに基づいて、測定対象の内部インピーダンスを算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2004-251625号公報(第3-8頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、上記のインピーダンス測定装置には、以下のような課題が存在する。具体的に、例えば、測定対象DUTとしての電気分解装置(以下、「電解装置」ともいう)に非測定対象としての電源装置PDが接続ラインLcを介して接続されているときの測定対象DUTの内部インピーダンスを測定する例について説明する。この場合、測定対象DUTは、複数のインピーダンス素子としての電気化学セルC1~C10(以下、区別しないときには、「電気化学セルC」ともいう)を積層して構成されている。また、その際の測定系は、図4に概念的に示される。同図に示すように、この測定系では、電源装置PDが、測定対象DUTの端子T1,T11に接続されている接続ラインLcを介して測定対象DUTに並列接続されている。また、交流電流供給部U1が、測定電流供給ラインLiを介して、測定対象DUTの端子T1,T11に接続され、交流電圧検出部U2が、端子T1,T11に接続されている。また、電流センサSが、測定対象DUTを流れる測定用交流電流Imの電流値を示す交流電流データを演算制御部U3に出力する。
【0006】
したがって、このインピーダンス測定装置1Xを用いて測定対象DUTの内部インピーダンスを測定する際には、最初に、交流電流供給部U1が、電流値I10の測定用交流電流Imを出力して測定対象DUTに供給する。この状態では、測定用交流電流Imは、交流電流供給部U1の一方の端子、測定電流供給ラインLi、端子T1、測定対象DUT、端子T11、測定電流供給ラインLi、および交流電流供給部U1の他方の端子からなる電流経路を流れる電流値I11の測定用交流電流Im(電流値I10の一部)と、交流電流供給部U1の一方の端子、測定電流供給ラインLi、端子T1、接続ラインLc、電源装置PD、接続ラインLc、端子T11、測定電流供給ラインLiおよび交流電流供給部U1の他方の端子からなる電流経路を流れる電流値I12の測定用交流電流Im(電流値I10の残りの一部)とに分流する。
【0007】
この際に、交流電圧検出部U2が、測定対象DUTの端子T1,T11の間の両端電圧値を検出して交流電圧データを演算制御部U3に出力する。また、電流センサSが、測定対象DUTを流れる測定用交流電流Imの電流値I11を示す交流電流データを演算制御部U3に出力する。次いで、演算制御部U3が、入力した交流電圧データによって示される測定対象DUTの両端電圧値と、入力した交流電流データによって示される測定対象DUTを流れる測定用交流電流Imの電流値I11とに基づいて測定対象DUTの内部インピーダンスを演算する。
【0008】
この場合、この例では、電源装置PDのインピーダンスが極めて小さいため、分流して電源装置PDを流れる測定用交流電流Imの電流値I12が極めて大きくなる一方、分流して測定対象DUTを流れる測定用交流電流Imの電流値I11が極めて小さくなる。したがって、電流センサSによって検出される測定用交流電流の電流値I11が極めて小さいため、演算制御部U3が、測定対象DUTの内部インピーダンスを測定するのが極めて困難となるという問題点がある。
【0009】
また、測定対象DUT内の複数の電気化学セルCの一部の電気化学セルC(測定対象インピーダンス素子)のインピーダンス測定を希望することもある。この際には、測定を希望する電気化学セルCの両端に交流電圧検出部U2を接続して、その電気化学セルCの両端電圧値を測定する。次いで、演算制御部U3が、入力した交流電圧データによって示される電気化学セルCの両端電圧値と、入力した交流電流データによって示される測定対象DUT(測定を希望する電気化学セルC)を流れる測定用交流電流Imの電流値I11とに基づいて電気化学セルCのインピーダンスを演算する。ところが、この際にも、電源装置PDのインピーダンスが極めて小さいため、分流して電源装置PDを流れる測定用交流電流Imの電流値I12が極めて大きくなる一方、分流して測定対象DUT(測定を希望する電気化学セルC)を流れる測定用交流電流Imの電流値I11が極めて小さくなる。したがって、電流センサSによって検出される測定用交流電流Imの電流値I11が極めて小さいため、演算制御部U3が、測定を希望する電気化学セルCのインピーダンスを測定するのが極めて困難となるという問題点がある。
【0010】
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、複数のインピーダンス素子を直列接続して構成された測定対象に対して接続ラインを介して非測定対象が並列接続されている状態において測定対象インピーダンス素子のインピーダンスを確実に測定可能なインピーダンス測定装置およびインピーダンス測定方法を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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