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公開番号2025107984
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-22
出願番号2025002244
出願日2025-01-07
発明の名称小容量計量のための技術
出願人ナショナル リサーチ カウンシル オブ カナダ
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 35/10 20060101AFI20250714BHJP(測定;試験)
要約【課題】表面張力によってもたらされる動的再分配を活用する、小容量の液体を計量するための方法の提供。
【解決手段】計量カップの上方の自由表面およびカップを取り囲むリムを提供すると同時に、試料を計量カップに過剰に充填し、周囲のオーバーフローチャンバの一部を占有させる。次いで、オーバーフロー容量を臨界点まで引き込むと、試料が再分配され、試料が分裂してカップ内の計量された容量となり、オーバーフロー容量が抽出される。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
少なくとも1つの計量デバイスを画定する固体基板であって、
長さl

の閉じた内周曲線部によって境界付けられ、l

の0.05~2倍である深さd
cup
を有するカップ状表面を備える計量チャンバと、
前記計量チャンバの前記内周曲線部を取り囲み、滑らかな表面S

を局所的に画定するリムであって、前記滑らかな表面S

が、前記内周曲線部を含み、前記計量チャンバを覆って、0.05~500μLである前記計量チャンバの容量Vを密閉する、リムと、
それぞれのS

の上方に自由表面を有する液体オーバーフロー容量を保持するための保持構造であって、前記オーバーフロー容量が1/5・Vよりも大きい、保持構造と、
前記オーバーフロー容量を前記保持構造から回収するための作動可能なドレンであって、前記リムの下方に位置する前記保持構造への開口部によって設けられる、作動可能なドレンと
を備え、
前記チャンバが、前記カップ状表面に開口部を有さないか、または前記カップ状表面を通って第2のチャンバに至る1つの開口部のみを有し、前記開口部が、S

の遠位に設けられ、前記内周曲線部の水力半径の1/5未満の水力半径を有し、かつ
i)前記保持構造が、S

上のすべての点において、d

で表される前記自由表面までの距離とd
avg
との差が1/2・(d
avg
+d
cup
)を超えることはないオーバーフローの容量を保持することであって、d
avg
がS

上のすべての点から前記自由表面までの平均距離である、こと、
ii)前記保持構造が、前記カップが満杯になり、液体が前記リムの周りにプールして前記ドレンを覆うような前記カップの過剰充填により、前記ドレンが、前記リムのレベルより下方の前記プールしている液体を回収し、前記カップ内の前記液体を計量するために表面張力下で前記液体の自発的再分配を生じさせるように構成されること
のうちの少なくとも一方である、基板。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】


が、前記カップ状表面の最大曲率の80%を超える曲率を有さない最小表面であり、前記カップ状表面の前記最大曲率が、前記内周曲線部から離れて、かつ存在する場合には前記開口部から離れて測定され、前記内周曲線部から離れた前記カップ状表面の最大曲率が4/d
cup
である、請求項1に記載の基板。
【請求項3】
前記リム内および前記カップ状表面上のS

が、1/4・d
cup
未満の距離だけ離れた2つの平面間で境界付けられる、請求項2に記載の基板。
【請求項4】
前記2つの平面間のS

の最大曲率が、前記内周曲線部およびS

の遠位に設けられた任意の開口部から離れた、前記カップ状表面の最大曲率の半分未満である、請求項3に記載の基板。
【請求項5】
前記カップ状表面が、


からの距離に応じて連続的に減少した断面積を有するか、
前記内周曲線部および任意の開口部から離れて、滑らかで、単に凹状の表面であり、底部から前記内周曲線部までの任意の円弧に沿って50%未満の曲率の変化率を有するか、または


に対して局所的に垂直な回転軸線を有する回転面である、
請求項1~4のいずれか一項に記載の基板。
【請求項6】
前記保持構造が、S

よりも少なくとも1/3・d
cup
高い保持レベルを提供する1つ以上の壁を備える、請求項1~5のいずれか一項に記載の基板。
【請求項7】
前記カップ状表面が、前記計量された試料を受け入れるためのポートまたはマイクロ流体チャンバに結合された前記1つの開口部のみを含み、Vが6μLより大きい、請求項1~6のいずれか一項に記載の基板。
【請求項8】
前記計量チャンバが、前記基板の複数の計量チャンバのうちの1つであり、各計量チャンバが、同じもしくは異なる容積容量、または同じ容積容量の異なるグループを有し、指定または共有されたオーバーフロー容量を有し、かつ指定または共有された作動可能なドレンを有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の基板。
【請求項9】
前記オーバーフロー容量を充填する前に前記計量チャンバを充填することによって、または前記計量チャンバを充填する前に前記オーバーフロー容量の一部を充填することによって、前記計量チャンバ内に試料液体を送達するための流体供給部をさらに備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の基板。
【請求項10】
キットとして提供される、請求項1~9のいずれか一項に記載の基板であって、前記キットが、
前記オーバーフロー容量および前記カップ状表面を密閉するように前記保持構造の一部に密封接合されるように適合されたカバー、
前記計量チャンバに試料を供給するための、前記オーバーフロー容量からオーバーフローを引き込むための、または計量された容量を前記計量チャンバから送達するためのマイクロ流体チャネルを密閉するために前記基板に密封接合されるように適合されたカバー、
前記基板のポートのための操作可能なバルブ、
前記基板のポート、またはカバーに0.7KPa~7KPaの圧力を加えるためのポンプ、
前記オーバーフロー容量からのオーバーフローの回収中に前記リムの周りの液体の検出された自発的再分配に応答して、ポンプまたはバルブを制御するためのセンサおよびコントローラ
のうちの少なくとも1つをさらに備える、基板。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
[0001]本発明は、一般に、小容量を計量するための技術(方法、装置、キット、パターン化された表面、チップ、およびデバイス)に関し、特に、計量カップおよび流体システムの一部を画定するパターン化された表面を使用して、カップをオーバーフローしている液体を保持し、オーバーフローを回収して、表面張力に基づく自発的再分配を可能にすることによる小容量計量に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
[0002]たとえ高価かつ/または時間がかかる場合としても、公知の機器およびプロセスを使用して、研究室内のごく小さな容量の液体を高精度で正確に計量することは公知である。業界では、測定の規模および頻度、利用可能な物資、機器、時間、人的資源、および規格に応じて、様々なニーズに適した慣行、技術、および機器が開発されている。特に、小容量を計量することができ、熟練した作業者の時間および労力をより少なくすることができるか、または作業者の側での訓練および技能をより少なくすることができるようなシステムなど、より低いフットプリントの器具類およびインフラストラクチャを有する、より低コストで、広く展開可能で、堅牢で、信頼性があり、より正確性が高い計量システムが一般に必要とされている。
【0003】
[0003]本明細書では、「小容量」は、1/2mL未満、例えば0.02~200μLの容量を意味する。
【0004】
[0004]特に、十分に特性評価されたレオロジーの液体を高い正確性で小容量計量することが必要とされており、また、正確性の低さを犠牲にして、十分に特性評価されていないレオロジーの試料などの広範囲の液体を小容量計量することが必要とされている。水性または油性の懸濁液および溶液(または同様のレオロジーの液体)の計量は、生物医学的および疫学的試験のために、家庭、病院または診療所で、ならびに食品媒介性、水媒介性、もしくは空気媒介性、または他の工業的試料試験で必要とされる。マイクロ流体システムは、例えば、多くの場合はデジタルマイクロ流体の遠心分離機または複雑な電子回路を使用して、好適には、ごく小さな容量をサンプリングおよび試験することができるが、効果的に動作するために試料導入システムおよび計量デバイスを必要とすることが多い。このような機器は、熟練した技術者による操作に非常に迅速に向いており、意欲的には、典型的な器用さの人が小容量を迅速に、正確に、かつ容易に計量することができる点で、試験を容易にするという課題が残っている。このような機器はまた、再使用される部品を洗浄するために多大な注意を必要とし、相互汚染の問題を回避するために、どの材料をどのような順序で取り扱い得るかを制限する。
【0005】
[0005]小容量の生体流体および試薬の操作は、マイクロ流体の分野を定義する主要な課題である。様々なマイクロ流体アッセイおよびプロトコルは、(小容量の反応時間が短いため)より速く回答を提供することができ、および/または(試薬が高価である場合)小容量のためより低いコストで提供することができる。マイクロ流体アッセイはまた、多段階プロトコル中の試料取り扱いおよび汚染の問題を低減することができ、手動作業負荷を低減することができる。本発明は、マイクロ流体システムによるかどうかにかかわらず、またはマイクロ流体システムのためであるかどうかにかかわらず、より少ない機器、訓練、および時間で、そのような容量の液体の正確かつ一貫した計量に関する。
【0006】
[0006]Seldenらの米国特許第10,821,445号は、器具に挿入するためのプロセスコントローラ、空気圧、熱および光学サブシステムを備えたバイオチップを教示している。Seldenらは、計量に関しては周辺的に言及している。57、63行目において、計量は、「過剰な([e]xcess)ホルムアミドがホルムアミドチャンバから廃棄チャンバへ空気圧で駆動される」ように、計量チャンバに液体を送達することによって起こると言われている。したがって、計量する1つの方法は、マイクロ流体回路に液体を注入して2つの接合部の間に所与の容量を充填し、接合部においてバルブ状態を変更して、一方または両方の接合部の後または前の液体を除去して流体のプラグを流体的に分離し、次いで、再びバルブ状態を変更して所与の容量から現在計量されている液体プラグを移動させることである。計量チャンバ内に気泡が生成されず、バルブに対する液体の位置の制御が適切である場合には、ある程度正確な計量を達成することができるが、計量チャンバを視覚的に検査することなく液体を正確に計量することは困難であり、そのようにするコストおよび時間は多大である。計量の正確性および計量の正確性の信頼性の両方が一般に望まれる。十分に位置合わせされた液体で充填が完了していることが確実でないと、正確な計量の保証がない可能性がある。この計量を実行するために必要とされる構造はまた、各接合部に複数の独立した圧力制御ラインを設ける必要があり、特にチップのプロトコルによって試料調製が必要とされる場合、複雑なネットワークトポロジをもたらすという点で困難である。
【0007】
[0007]出願人の国際公開第2013/003935号は、再現可能で信頼性があり、監督なしで実行することができる遠心分離マイクロ流体計量技術を教示している。位置合わせの視覚的精度は必要ない。十分な容量の液体がチップに予め充填され、チップが遠心分離機に正しく取り付けられ、かつ遠心分離を可能にするのに十分な時間が提供される限り、処理チャンバへの計量送達が提供される。遠心分離は、限られた労力で計量を可能にするが、本発明は、遠心分離が利用可能でない計量を対象とする。
【0008】
[0008]Kurowskiらの米国特許第8,795,607号は、ブリスターを有し、ブリスターの液体内容物を放出するためにブリスターを穿孔することができるマイクロ流体システムにおける試薬の計量を教示すると主張している。Kurowskiは、チャンバ内の気泡および物体の穿刺で起こる問題を考慮して、正確な計量にいくらか関心があるようである(C2、L23~33)。出願人は、気泡を含まないブリスターを提供することは計量を助けることができるが、容器からの液体の完全なまたは確実に不完全な送達が提供されない限り、正確な計量を保証しないことに留意している。Kurowski(C7、L4~10)によれば、「溶液または試薬の計量は、容器を圧縮することによって行われ」、「好ましくは…操作者が指先を外面に押し付けることによって行われる」が、代替的に、「ダイ」を使用して容器を圧縮してもよい。出願人は、圧力の変動性、およびブリスターおよびフィルムがどのように変形するかの変動性(図2e、図5c、図6c、特に図7b)により、送達される容量が容器の容量のあまりはっきりとしない割合となるため、均一な容量を計量するために提供される見通しが非常に不十分になると考えている。「規定量」(C7、L11-12)の較正されたサイズおよび制御された動きの平坦なダイであっても、計量の正確性は証明されていない。
【0009】
[0009]なお、Seldenらは、図2のように上面図で示され、図3では断面で示される、試薬の保存および放出に使用される「スペーサプレート105」が教示している。スペーサプレートは、計量機能との関連は識別されていないが、むしろバルブの一部であるように見え、膜破裂を可能にする構造を提供する。
【0010】
[0010]Coreyらの米国特許出願公開第2021/060566号は、マイクロ流体操作側、およびマイクロ液滴操作用のエレクトロウェッティンググリッドを有する多重液体処理カートリッジを教示している。Coreyらは先行技術ではなく、それ自体は液体の計量に関するものではなく、また、計量の問題に関心があるわけでも、問題を解決するものでもない。カートリッジのマイクロ流体側は、図6および図7に示すように、周壁79によって画定された試料ウェル78と、カップ状表面を形成する床部81とを備える。カップ状表面は、出口ポート82と、周壁79に沿って上方に延在し、周壁79の上部の下方の位置で終端する入口シュノーケル80とを偶然有する。入口シュノーケル80は、周縁部と、周縁部を実質的に取り囲むリムとを有するが、ウェル78を実質的に取り囲む唯一のリムは、任意のオーバーフロー構造の十分上方にある。リムがないので、このカップ状表面は、本発明によれば計量することができない。
(【0011】以降は省略されています)

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