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公開番号2025107735
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-22
出願番号2024001125
出願日2024-01-09
発明の名称試料容器及び熱分析装置
出願人株式会社日立ハイテクアナリシス
代理人個人
主分類G01N 25/20 20060101AFI20250714BHJP(測定;試験)
要約【課題】熱分析の際、試料容器の表面状態に依らずに測定試料を安定的に観察できる試料容器及び熱分析装置を提供する。
【解決手段】測定試料Sの加熱又は冷却による温度変化に伴う熱的挙動を測定し、測定試料を観察する熱分析装置1に用いる試料容器2であって、有底筒状で上部が開口している本体部21と、本体部の内部における底面21bに載置され、測定試料を自身の上に載せるための載置板23と、を備え、載置板の測定試料に臨む表面23aの平均粗さRa1は、底面の平均粗さRa2よりも小さい。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
測定試料の加熱又は冷却による温度変化に伴う熱的挙動を測定し、前記測定試料を観察する熱分析装置に用いる試料容器であって、
有底筒状で上部が開口している本体部と、
前記本体部の内部における底面に載置され、前記測定試料を自身の上に載せるための載置板と、
を備え、
前記載置板の前記測定試料に臨む表面の平均粗さRa1は、前記底面の平均粗さRa2よりも小さいことを特徴とする熱分析装置の試料容器。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記測定試料は、透明または半透明であることを特徴とする請求項1に記載の熱分析装置の試料容器。
【請求項3】
前記Ra1はJIS-B0601:2013に規定する算術平均粗さであり、前記Ra1が0.2μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の熱分析装置の試料容器。
【請求項4】
前記載置板の25℃における熱伝導率が、前記本体部の25℃における熱伝導率と±10%以内で同一であることを特徴とする請求項1又は2に記載の熱分析装置の試料容器。
【請求項5】
前記載置板と前記本体部が同一の材料からなることを特徴とする請求項3に記載の熱分析装置の試料容器。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の熱分析装置の試料容器と、前記試料容器の周囲を囲み観察用開口部を有する加熱炉と、前記観察用開口部を介して前記測定試料を観察可能な撮像手段と、
を備え、
前記加熱炉内の前記測定試料の温度変化に伴う熱的挙動を測定することを特徴とする熱分析装置。
【請求項7】
前記熱分析装置は、示差熱分析装置、示差走査熱量計又は熱重量測定装置であることを特徴する請求項6に記載の熱分析装置。
【請求項8】
前記撮像手段で取得した前記測定試料の画像データから所定の色情報を生成する画像処理手段をさらに備え、
前記色情報と前記熱的挙動を、温度に対して重畳表示させることを特徴とする請求項6に記載の熱分析装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、(測定)試料を加熱し、温度変化に伴う測定試料の熱重量又は熱量測定を含む物理的変化を測定する熱分析装置に用いる試料容器、及びそれを用いた熱分析装置に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、試料の温度特性を評価する手法として、試料を加熱し、温度変化に伴う試料の物理的変化を測定する熱分析といわれる手法が行われている。熱分析は、JIS K 0129:2005 "熱分析通則"に定義されており、測定対象(試料)の温度をプログラム制御させた時の、試料の物理的性質を測定する手法が全て熱分析とされる。一般的に用いられる熱分析は、(1)温度(温度差)を検出する示差熱分析(DTA)、(2)熱流差を検出する示差走査熱量測定(DSC)、(3)質量(重量変化)を検出する熱重量測定(TG)、(4)力学的特性を検出する熱機械分析(TMA)、及び(5)動的粘弾性測定(DMA)の5つの方法がある。
又、熱重量と示差熱を同時に測定する熱重量/示差熱同時測定装置(TG/DTAまたはTG/DSC)もある(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
又、近年、熱分析の際の試料の状態を観察したいという要望があり、試料を加熱する加熱炉に開口部を設け、この開口部を介して試料を観察可能とした熱分析装置が知られている。このような観察では、特許文献2に記載されるような容器上部が開放された有底円筒の試料容器が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平8-327573号公報
特開2015-108540号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、試料容器の底面の上面側に、容器の成形時の研磨痕が残ったり、容器の素材の粗面が残ると、底面の粗さが試料観察時の反射光に影響を与え、試料観察がし難くなるおそれがある。特に、試料が(半)透明な場合に試料の下側にある試料容器の底面の上面側の表面が試料観察に影響するという課題があった。
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、熱分析の際、試料容器の表面状態に依らずに測定試料を安定的に観察できる試料容器及び熱分析装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、熱分析装置の試料容器は、測定試料の加熱又は冷却による温度変化に伴う熱的挙動を測定し、前記測定試料を観察する熱分析装置に用いる試料容器であって、有底筒状で上部が開口している本体部と、前記本体部の内部における底面に載置され、前記測定試料を自身の上に載せるための載置板と、を備え、前記載置板の前記測定試料に臨む表面の平均粗さRa1は、前記底面の平均粗さRa2よりも小さいことを特徴とする。
【0007】
この熱分析装置の試料容器によれば、本体部の底面の上に底面より粗さが小さい載置板を置くと、底面の粗さの影響を排除し、本体部の底面の表面状態に依らずに測定試料を安定的に観察できる。
【0008】
本発明の熱分析装置の試料容器において、前記測定試料は、透明または半透明であってもよい。
測定試料が透明または半透明な場合に、測定試料の下側にある試料容器の底面の上面側の表面が試料観察に影響しなくなり、測定試料をより安定的に観察できる。
【0009】
本発明の熱分析装置の試料容器において、前記Ra1が0.2μm以下であってもよい。
この熱分析装置の試料容器によれば、載置板の表面を確実に平滑にできるので、載置板の粗さによる影響を抑制し、測定試料をさらに安定的に観察できる。
【0010】
本発明の熱分析装置の試料容器において、前記載置板の25℃における熱伝導率が、前記本体部の25℃における熱伝導率と±10%以内で同一であってもよい。
この熱分析装置の試料容器によれば、熱分析装置の測定時の加熱や冷却の際、載置板と本体部の熱伝導の程度が同等となるので、測定試料をさらに安定的に観察できる。
(【0011】以降は省略されています)

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