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公開番号2025100348
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024188395
出願日2024-10-25
発明の名称明るい色のフォトルミネセンス材料
出願人ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
代理人個人
主分類G02B 5/20 20060101AFI20250626BHJP(光学)
要約【課題】 良好な発光特性を有しつつ光の下で美しい明るい色を有するフォトルミネッセンス材料を得る。
【解決手段】 本発明は、19.3~54.3重量%のポリマーマトリックスと、45~80重量%のフォトルミネセンス化合物と、0、5~15重量%の酸化ジルコニウムと、0.2~7重量%の蛍光増白剤とを含み、随意的に、0~5重量%の酸化アルミニウムと、0~0.3重量%の多孔質シリカ、色素系又は添加剤とを含み、色素系と添加剤の合計含有量は、0~15重量%であるフォトルミネセンス材料に関する。本発明は、さらに、全体的にこのフォトルミネッセンス材料によって作られている又は被覆されている物品に関する。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
19.3~54.3重量%のポリマーマトリックスと、45~80重量%のフォトルミネセンス化合物と、0、5~15重量%の酸化ジルコニウムと、0.2~7重量%の蛍光増白剤とを含み、
随意的に、0~5重量%の酸化アルミニウムと、0~0.3重量%の多孔質シリカ、色素系又は添加剤とを含み、
前記色素系と前記添加剤の合計含有量は、0~15重量%である
ことを特徴とするフォトルミネセンス材料。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記ポリマーマトリックスは、28.5~48.5重量%含まれ、
前記フォトルミネセンス化合物は、50~70重量%含まれ、
酸化ジルコニウムは、1~10重量%含まれ、
前記蛍光増白剤は、0.5~5重量%含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載のフォトルミネセンス材料。
【請求項3】
酸化アルミニウムは、0.5~5重量%、好ましくは0.5~3重量%含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載のフォトルミネセンス材料。
【請求項4】
前記多孔質シリカは、0.01~1重量%、好ましくは0.07~0.3重量%、より好ましくは0.09~0.2重量%含まれる
ことを特徴とする請求項1に記載のフォトルミネセンス材料。
【請求項5】
前記多孔質シリカは、珪藻の骨格から得られたものである
ことを特徴とする請求項1に記載のフォトルミネセンス材料。
【請求項6】
前記フォトルミネセンス化合物は、希土類ドープされたアルミン酸アルカリ土類の誘導体である顔料を含む
ことを特徴とする請求項1に記載のフォトルミネセンス材料。
【請求項7】
前記顔料は、式Sr
x
Al
y

z
:Eu
2+
、Dy
3+
のユーロピウム及びジスプロシウムドープされたアルミン酸アルカリ土類の誘導体である
ことを特徴とする請求項6に記載のフォトルミネセンス材料。
【請求項8】
前記顔料は、Sr
4
Al
14

25
:Eu
2+
、Dy
3+
である、かつ/又はSrAl
2

4
:Eu
2+
、Dy
3+
である
ことを特徴とする請求項7に記載のフォトルミネセンス材料。
【請求項9】
前記フォトルミネセンス化合物は、有機又は鉱物性の透光性の殻内に封入された前記顔料によって構成している
ことを特徴とする請求項6に記載のフォトルミネセンス材料。
【請求項10】
酸化ジルコニウムは、好ましくはイットリアによって、安定化される
ことを特徴とする請求項1に記載のフォトルミネセンス材料。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発光性能が最適化された明るい色のフォトルミネッセンス材料に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
フォトルミネッセンス材料を作るために、ユーロピウム及びジスプロシウムドープされたアルミン酸ストロンチウムの蓄光顔料(Eu
2+
、Dy
3+
:SrAl
2

4
)が頻繁に用いられている。このような緑色ないし青色を発光する顔料は、黄色気味であることが多く、このことによって、特定の明るい色を得ることが難しくなっている。結晶格子にカルシウムのようなドーパントを加えることによって顔料を白くすることかできるが、これをすると、発光性能に深刻な悪影響を及ぼす。
【0003】
色素顔料を含むフォトルミネッセンス材料に用いられる特定の化合物に、ルミネッセンス性質を抑制する性質があることが認識されている。蓄光材料の発光は、フォトルミネッセンス材料の化合物の間の物理化学的相互作用の結果として発生する。
【0004】
したがって、色づけ性能と発光性能を一緒に最適化することは難しい。組成物を開発するために、本発明の発明者らは、TiO
2
、CaCO
3
、ZnO、BaSO
4
、SiO
2
及びAl
2

3
のような鉱物化合物を用いて発光材料を白くする試験を行った。鉱物系化合物を、60重量%のユーロピウム及びジスプロシウムドープされたアルミン酸ストロンチウム(Eu
2+
、Dy
3+
:SrAl
2

4
)のタイプの蓄光顔料に加えた。これらの鉱物系化合物が発光特性に悪影響を与えることが試験によってわかった。したがって、光の下で感じる色とフォトルミネセンスの間で、最適なものを常に見つける必要がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、良好な発光特性を有しつつ、光の下で美しい明るい色を得ることを可能にする、白色、より一般的には、明るい色、のための新規な組成物からなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような状況で、本発明は、組成物に、酸化ジルコニウム(ZrO
2
)、特に、安定化ジルコニア、を加えること、さらに具体的には、4~5モル%のイットリア安定化ジルコニアと、蛍光増白剤と、随意的に、酸化アルミニウム(Al
2

3
)を加えることを提案するものである。この組み合わせによって、白色度と発光性能の間で最良の妥協点を得て、希土類ドープされたアルミン酸アルカリ土類から得られた顔料の黄色味を抑えることができる。この色は、随意的に、色素系を加えることによって、より明るい陰に調整することができる。
【0007】
具体的には、本発明は、19.3~54.3重量%のポリマーマトリックスと、45~80重量%のフォトルミネセンス化合物と、0、5~15重量%の酸化ジルコニウムと、0.2~7重量%の蛍光増白剤とを含み、随意的に、0~5重量%の酸化アルミニウムと、0~0.3重量%の多孔質シリカ、色素系又は添加剤とを含み、前記色素系と前記添加剤の合計含有量は、0~15重量%であるフォトルミネセンス材料に関する。
【0008】
この蛍光増白剤は、輝く白色を達成するために有用である。なぜなら、近紫外線可視領域において光を吸収し青色領域において再発光するからである。特に、この蛍光増白剤は、蓄光顔料の黄色味を抑える。
【0009】
Al
2

3
が加えられれば、組成物を、より強く白色化することができる。Al
2

3
を単独で加えると、発光が急速に消光してしまう。この問題に対処するために、Al
2

3
をジルコニアと組み合わせて使う必要がある。
【0010】
随意的に、前記フォトルミネセンス材料は、さらに、発光特性を高めるために藻類から得られた多孔質シリカを含む。前記多孔質シリカは、珪藻の骨格から得られたものである。これらの珪藻の骨格は、シリカ骨格を有する単細胞生物である微細藻類である。実際に、最新の生物学的研究によると、プランクトンを構成する単細胞藻類である珪藻は、暗い深海においても太陽光を非常に高い効率で吸収して効率的に光合成することができるシリカナノセルによって構成している。フォトルミネッセンス材料に対して1重量%以下の限られた割合の多孔質シリカを加えることのおかげで、発光特性を向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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