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公開番号2025100009
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023217078
出願日2023-12-22
発明の名称酸素発生触媒および酸素発生反応用電極
出願人株式会社豊田中央研究所
代理人弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類B01J 31/22 20060101AFI20250626BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】水から酸素を発生させる触媒において、酸素発生に必要な電圧を低下させることができる酸素発生触媒を提供する。
【解決手段】アミノ系置換基を有するピリジン系配位子と、Ni塩とのNi錯体またはFe塩とのFe錯体である酸素発生触媒であって、酸素発生触媒は、反応溶液としてpH10以上のアルカリ性水溶液を用いて酸素を発生させる酸素発生反応用である、酸素発生触媒である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アミノ系置換基を有するピリジン系配位子と、Ni塩とのNi錯体またはFe塩とのFe錯体である酸素発生触媒であって、
前記酸素発生触媒は、反応溶液としてpH10以上のアルカリ性水溶液を用いて酸素を発生させる酸素発生反応用であることを特徴とする酸素発生触媒。
続きを表示(約 310 文字)【請求項2】
請求項1に記載の酸素発生触媒であって、
前記Ni塩または前記Fe塩は、硝酸塩および塩化物塩のうちの少なくとも1つであることを特徴とする酸素発生触媒。
【請求項3】
請求項1に記載の酸素発生触媒であって、
前記アミノ系置換基は、-NR

(R

は、独立して、水素原子、または置換基を有していても良い炭素数1~6の直鎖、分岐、環状のアルキル基、x=1~2または1~3)であることを特徴とする酸素発生触媒。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の酸素発生触媒を含むことを特徴とする酸素発生反応用電極。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水から酸素を発生させるための酸素発生触媒、およびその酸素発生触媒を含む酸素発生反応用電極に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
水から酸素を発生させる酸素発生反応は、アルカリ性溶液中で水素を生成させる水電解反応や、二酸化炭素(CO

)から一酸化炭素、ギ酸、エタノールなどの有用な化合物を合成する二酸化炭素還元反応などの対極反応として用いられる反応である。この酸素発生反応で用いられる酸素発生触媒について、これまで様々な検討が行われている。
【0003】
例えば、非特許文献1には、Ni(NO



・6H

OとCo(NO



・6H

Oの両方または一方と2-メチルイミダゾールとを基に合成された酸素発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献1において最も高い性能を有するNi、Coの両方を含む触媒であっても必要な電圧は約300mVと高い。
【0004】
非特許文献2には、Ni(NO



・6H

OとFe(NO



・9H

Oの両方または一方と2-メチルイミダゾールとを基に合成された酸素発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献2において最も高い性能を有するNi、Fe両方を含む触媒では必要な電圧は約200mVであり、Niのみを含む触媒では必要な電圧は300mVと高い。
【0005】
非特許文献3には、Ni(NO



・6H

O、Co(NO



・6H

O、Fe(NO



・9H

Oのうちの少なくとも1種類と2-メチルイミダゾールとを基に合成された酸素発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献3において最も高い性能を有するNi、Co、Feの3種類を含む触媒であっても必要な電圧は約250mVと高い。
【0006】
非特許文献4には、Niフォーム(foam)上にNiOOH/FeOOHを形成した金属酸化物系酸素発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献4の反応では、10mAの電流の生成に250mVの過電圧を必要とする。
【0007】
非特許文献5には、Niフォーム上にNiOOH/FeOOHを形成した金属酸化物系酸素発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献5において最も高い性能を有する触媒で10mAの電流の生成に290mVの過電圧を必要とする。
【0008】
非特許文献6には、ピリジン系配位子を有するNi-Fe系金属錯体型酸素発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献6は、反応溶液中に溶解する触媒を使用し、グラッシーカーボン(ガラス状炭素)電極を用いた検討であるため、生成電流値は0.3mA程度とかなり小さく、また、電解液には、pH10程度の0.1M NaHCO

水溶液中に10質量%のアセトニトリルを必要とする。
【0009】
非特許文献7には、Niフォーム上にNiFeCu金属塩を添加し、NiOOHが触媒として駆動する金属酸化物系酸化発生触媒を用いた酸素発生反応が記載されている。非特許文献7では、二酸化炭素を飽和していない0.5M KHCO

水溶液で反応が行われている。非特許文献5において最も高い性能を有する触媒で10mAの電流の生成に385mVの過電圧を必要とする。
【0010】
非特許文献1~5は、酸素発生反応の反応溶液としてアルカリ性電解液を使用する例である。非特許文献1~3のように配位子としてイミダゾール、特に2-メチルイミダゾールを用いた酸素発生触媒は、Niフォームのような金属単体の酸素発生触媒よりも低い電圧において酸素を発生できることが知られている。2-メチルイミダゾールを用いた従来技術では複数の金属塩(FeとNi,FeとNiとCoなど)を組み合わせた酸素発生触媒を用いた場合のみ、比較的低い電圧で駆動することが知られており、単独の金属種のみでは酸素発生に必要な電圧が増大する。
(【0011】以降は省略されています)

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