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公開番号2025099871
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216839
出願日2023-12-22
発明の名称溶接トーチ
出願人株式会社ダイヘン
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類B23K 9/29 20060101AFI20250626BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約【課題】先端の向きを変更可能な溶接トーチにおいて、耐久性を確保しつつ冷却性能の向上を図る。
【解決手段】溶接トーチ1は、電極棒11およびこれを支持する筒状部を有する本体部10と、内部に冷却用流体の流路が設けられた冷却部30と、本体部10と冷却部30とを互いに接続する、可撓性を有するフレキシブル部20と、フレキシブル部20に設けられ、可撓性を有して筒状部および冷却部30の各々に接触するフレキシブルヒートパイプ23とを備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電極棒、および、当該電極棒を支持する筒状部を有する本体部と、
内部に冷却用流体の流路が設けられた冷却部と、
前記本体部と前記冷却部とを互いに接続する、可撓性を有するフレキシブル部と、
前記フレキシブル部に設けられ、可撓性を有して前記筒状部および前記冷却部の各々に接触するフレキシブルヒートパイプとを備えた、溶接トーチ。
続きを表示(約 220 文字)【請求項2】
前記フレキシブルヒートパイプが、前記フレキシブル部に巻き付けられた巻き付け部を含んでいる、請求項1に記載の溶接トーチ。
【請求項3】
前記筒状部が、前記電極棒を支持するコレットと、当該コレットの外周と接触するコレットボディと、当該コレットボディの外周と接触する導電部とを含み、
前記フレキシブルヒートパイプが、前記筒状部のうちの前記導電部に接触している、請求項1または2に記載の溶接トーチ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、溶接トーチに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、非消耗性の電極棒を備えた溶接トーチを用いるTIG(Tungsten Inert Gas)溶接法においては、母材と、タングステンにて構成された電極棒との間に高温のアークを発生させ、このアークの熱により母材と溶接材料とを溶融する。
【0003】
この溶接トーチにあっては、作業性の向上を図る観点から、当該溶接トーチの先端の向きをフレキシブルに変更可能に構成されたものであることが求められている。このような溶接トーチが開示された文献としては、たとえば、特開平4-274880号公報(特許文献1)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-274880号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
TIG溶接法においては、上述した高温のアークに曝されることと、電極棒においてジュール熱が発生することとにより、溶接トーチの先端側の部分が高温になる。そのため、これに対して何らの手当ても行なわない場合には、溶接トーチの先端側の部分が焼損してしまうおそれがあり、結果として溶接トーチの大電流化が妨げられてしまうことになる。
【0006】
このように、溶接トーチの大電流化を図る観点からは、溶接トーチの先端側の部分が効率的に冷却されることが求められる。冷却水等が内部を循環する冷却配管を溶接トーチの先端側の部分に達するように配置できれば、当該部分の効率的な冷却が可能になるところ、上述の如く先端の向きをフレキシブルに変更可能に構成された溶接トーチにおいて、その先端側の部分に達するように冷却配管を配置することは容易ではない。
【0007】
この点、上記特許文献1においては、螺旋状に形成されることで屈曲可能に構成された冷却配管が、溶接トーチの先端側の部分に達するように配置されている。これにより、先端の向きをフレキシブルに変更可能でありかつ先端側の部分を効率的に冷却可能な溶接トーチとしている。しかしながら、このように構成した場合には、冷却配管の屈曲回数が増加することでこれが折損するリスクが高まるという問題がある。
【0008】
したがって、本発明は、上述した点に鑑みてなされたものであり、先端の向きを変更可能に構成された溶接トーチにおいて、耐久性を確保しつつ冷却性能の向上を図ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に基づく溶接トーチは、電極棒、および、当該電極棒を支持する筒状部を有する本体部と、内部に冷却用流体の流路が設けられた冷却部と、上記本体部と上記冷却部とを互いに接続する、可撓性を有するフレキシブル部と、上記フレキシブル部に設けられ、可撓性を有して上記筒状部および上記冷却部の各々に接触するフレキシブルヒートパイプとを備える。
【0010】
このように構成することにより、溶接トーチの先端側の部分において発生した熱を、フレキシブルヒートパイプを介することで効率的に冷却部に輸送することが可能になる。その結果、電極棒を含む溶接トーチの先端側の部分の冷却効率を飛躍的に向上させることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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