TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025098442
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-02
出願番号2023214565
出願日2023-12-20
発明の名称窒化珪素焼結体及びその製造方法
出願人シチズンファインデバイス株式会社
代理人
主分類C04B 35/593 20060101AFI20250625BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】 所定の硬度を備え、割れ難い窒化珪素焼結体とその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】
窒化珪素焼結体であって、X線回折チャートにおける回折角2θが20.5°、30.9°、34.4°及び35.3°の近傍にピークを備えるα窒化珪素と、X線回折チャートにおける回折角2θが27.0°、33.6°及び36.0°の近傍にピークを備えるβ窒化珪素とを含み、前記α窒化珪素の各回折角度におけるピークの回折強度が同等であり、かつ、前記α窒化珪素の各回折角度におけるピークの回折強度は、前記β窒化珪素の回折強度より小さい窒化珪素焼結体とする。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
窒化珪素焼結体であって、
X線回折チャートにおける回折角2θが20.5°、30.9°、34.4°及び35.3°の近傍にピークを備えるα窒化珪素と、X線回折チャートにおける回折角2θが27.0°、33.6°及び36.0°の近傍にピークを備えるβ窒化珪素とを含み、
前記α窒化珪素の各回折角度におけるピークの回折強度が同等であり、かつ、前記α窒化珪素の各回折角度におけるピークの回折強度は、前記β窒化珪素の回折強度より小さいことを特徴とする窒化珪素焼結体。
続きを表示(約 660 文字)【請求項2】
前記α窒化珪素の各回折角度のピークにおける回折強度の総和と、前記β窒化珪素の各回折角度のピークにおける回折強度の総和との比は、1より小さいことを特徴とする請求項1に記載の窒化珪素焼結体。
【請求項3】
α窒化珪素及びβ窒化珪素を含む窒化珪素焼結体の製造方法であって、
α型サイアロン粉末94~98質量%、酸化珪素粉末1~3質量%、酸化イットリウム粉末1~3質量%、及びバインダーを混合して造粒粉末を造粒する造粒工程と、
前記造粒粉末を加圧成形して成形体を形成する成形工程と、
前記成形体を焼成し焼成体を形成する焼成工程と、
前記焼成体を等方加圧する等方圧加圧工程と、
を備えたことを特徴とする窒化珪素焼結体の製造方法。
【請求項4】
前記焼成工程は、前記成形体を非窒素雰囲気中で400~600℃で16時間焼成する1次焼成工程と、前記1次焼成工程で焼成した前記成形体を窒素雰囲気において1650~1800℃で2時間焼成する2次焼成工程を含むことを特徴とする請求項3に記載の窒化珪素焼結体の製造方法。
【請求項5】
前記等方圧加圧工程は、前記焼成体を窒素雰囲気中において50~200MPaで加圧することを特徴とする請求項4に記載の窒化珪素焼結体の製造方法。
【請求項6】
前記等方圧加圧工程は、1700℃で2時間加圧する熱間等方圧加圧であることを特徴とする請求項5に記載の窒化珪素焼結体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は窒化珪素焼結体及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
窒化珪素(Si



)セラミックは、熱伝導性と機械的強度に優れた材料であり、各種構造部材に応用されている。窒化珪素セラミックの製造方法としては、例えば、次のような方法が知られている。窒化珪素粉末に、焼結助剤として、酸化イットリウムと酸化アルミニウムを添加した混錬体を調製する。次いで、その混錬体を用いて、加圧成形により、成形体を作製する。次いで、その成形体を焼結して緻密化し、窒化珪素セラミックを得る。
【0003】
特許文献1には、相対密度が高く、緻密化された窒化珪素セラミックスが記載されている。この窒化珪素セラミックスは、成形体の構成相をX線回折チャート(測定範囲 15°~60°)により同定すると、20°、31°、34°、35°付近にピークを備えるα窒化珪素のそれぞれの回折強度はほぼ同等であり、26°、34°、35°付近にピークを備えるβ窒化珪素のそれぞれの回折強度はほぼ同等であることがわかる(特許文献1の図3における実施例、参照。)。
【0004】
また、特許文献2には、強度特性に優れた窒化珪素系切削工具が記載されている。この窒化ケイ素系切削工具は、α窒化珪素とβ´サイアロン(β窒化珪素含む)の結晶の析出比率が、X線回折による回折強度比で、0%<α窒化珪素≦30%、70%≦β´窒化珪素<100%であり、α窒化珪素の析出比が30%を超えて高α窒化珪素側へずれるとβ´サイアロン柱状晶組織の効果が減少し、結晶相に複合化の効果が十分に現れず、強度向上の効果が十分ではないと記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2016-102035号公報
特開平5-208869号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載された窒化珪素セラミックスは、α窒化珪素/β窒化珪素の比が1よりも大きくい(特許文献1の図1における実施例を参照すると、比は約1.3である。)。窒化珪素セラミックスは、α窒化珪素に対してβ窒化珪素の割合が増加することで強度(硬度)が上昇するが、硬度と靭性値は反比例の関係にあるため、むやみに硬度を高くすると靭性値が低下し、割れやすくなってしまう。
【0007】
本発明は、上記課題を解決しようとするもので、所定の硬度を備え、割れ難い窒化珪素焼結体とその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
窒化珪素焼結体であって、X線回折チャートにおける回折角2θが20.5°、30.9°、34.4°及び35.3°の近傍にピークを備えるα窒化珪素と、X線回折チャートにおける回折角2θが27.0°、33.6°及び36.0°の近傍にピークを備えるβ窒化珪素とを含み、前記α窒化珪素の各回折角度におけるピークの回折強度が同等であり、かつ、前記α窒化珪素の各回折角度におけるピークの回折強度は、前記β窒化珪素の回折強度より小さい窒化珪素焼結体とする。
前記α窒化珪素の各回折角度のピークにおける回折強度の総和と、前記β窒化珪素の各回折角度のピークにおける回折強度の総和との比は、1より小さくするとよい。
さらに、α窒化珪素及びβ窒化珪素を含む窒化珪素焼結体の製造方法であって、α型サイアロン粉末94~98質量%、酸化珪素粉末1~3質量%、酸化イットリウム粉末1~3質量%、及びバインダーを混合して造粒粉末を造粒する造粒工程と、前記造粒粉末を加圧成形して成形体を形成する成形工程と、前記成形体を焼成し焼成体を形成する焼成工程と、前記焼成体を等方加圧する等方圧加圧工程と、を備えた窒化珪素焼結体の製造方法とする。
前記焼成工程は、前記成形体を非窒素雰囲気中で400~600℃で16時間焼成する1次焼成工程と、前記1次焼成工程で焼成した前記成形体を窒素雰囲気において1650~1800℃で2時間焼成する2次焼成工程を含む窒化珪素焼結体の製造方法としてもよい。
また、前記等方圧加圧工程は、前記焼成体を窒素雰囲気中において50~200MPaで加圧するようにしてもよい。
さらに、前記等方圧加圧工程は、1700℃で2時間加圧する熱間等方圧加圧であってもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明の窒化珪素焼結体及びその製造方法によれば、所定の硬度を備え、割れ難い窒化珪素焼結体とその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係る窒化珪素焼結体のX線回折チャートを示す図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

個人
構築素材又は原材
2か月前
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
11日前
株式会社トクヤマ
水硬性組成物
1か月前
東ソー株式会社
焼結体の製造方法
1か月前
東ソー株式会社
焼結体の製造方法
1か月前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板
1か月前
花王株式会社
吹付工法
1か月前
花王株式会社
空洞充填材
25日前
株式会社田中建設
製造プラント
2か月前
花王株式会社
水硬性組成物
2か月前
花王株式会社
水硬性組成物
2か月前
株式会社トクヤマ
窒化ケイ素基板の製造方法
7日前
花王株式会社
吹付用水硬性組成物
1か月前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用添加剤
18日前
花王株式会社
水硬性組成物用混和剤
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用分散剤
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用添加剤
18日前
花王株式会社
水硬性粉体の製造方法
1か月前
三井住友建設株式会社
水硬性硬化体
2か月前
デンカ株式会社
接地抵抗低減剤
1か月前
太平洋セメント株式会社
固化材
7日前
大光炉材株式会社
パッチング用耐火物
1か月前
花王株式会社
水硬性組成物用被膜養生剤
1か月前
黒崎播磨株式会社
断熱材
18日前
太平洋マテリアル株式会社
モルタル組成物及びモルタル
今日
東レ株式会社
炭素シートおよびガス拡散電極の製造方法
1か月前
琉球セメント株式会社
処理設備、および処理方法
26日前
太平洋マテリアル株式会社
グラウト組成物及びグラウト
19日前
花王株式会社
粘土含有水硬性組成物用分散剤
1か月前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー用分散剤
1か月前
花王株式会社
粘土含有石膏スラリー用分散剤
1か月前
大光炉材株式会社
断熱性パッチング用耐火物
1か月前
花王株式会社
粘土含有水硬性組成物用添加剤
1か月前
ケイミュー株式会社
着色粒状物
7日前
株式会社ジーシー
スラリー、成形体、及び焼結体
6日前
続きを見る