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公開番号2025097258
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-30
出願番号2024098246
出願日2024-06-18
発明の名称遷移金属化合物、オレフィン系重合用触媒およびオレフィン系重合体の製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C07F 7/00 20060101AFI20250623BHJP(有機化学)
要約【課題】分子量が高く、分子量分布が狭いオレフィン系重合体を製造可能な遷移金属化合物、該化合物を含む重合用触媒、および該触媒を用いた重合体製造方法を提供する。
【解決手段】特定の置換基が2-インデニル環に導入された、下記一般式[1]で表される遷移金属化合物[A]。
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>JPEG</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025097258000030.jpg</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">72</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">169</com:WidthMeasure> </com:Image>
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記一般式[1]で表される遷移金属化合物[A]。
JPEG
2025097258000029.jpg
72
169
(一般式[1]中、Mは、周期表第4族遷移金属原子であり、
nは、遷移金属化合物[A]が電気的に中性となるように選択される1~4の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
Qは、周期表第14族原子であり、

1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、R
7
およびR
8
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、

2
、R
3
、R
4
、R
5
の少なくとも一つは、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、

2
~R
5
のうちの隣接した置換基同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、

7
およびR
8
は、互いに結合してQを含む環を形成してもよく、この環は置換基を有していてもよい。)
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記一般式[1]において、
Mが、ジルコニウム原子またはハフニウム原子であり、
Xが、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、炭素数1~20の炭化水素基、ケイ素含有基または酸素含有基であり、
Qが、炭素原子またはケイ素原子であり、

1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、R
7
およびR
8
が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のケイ素含有基、炭素数1~20の酸素含有基、炭素数1~20の窒素含有基または炭素数1~20の硫黄含有基である、請求項1に記載の遷移金属化合物[A]。
【請求項3】
前記一般式[1]において、
Qが、ケイ素原子であり、

1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、R
7
およびR
8
が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20の炭化水素基、炭素数1~20のケイ素含有基、炭素数1~20の酸素含有基または炭素数1~20の窒素含有基である、請求項2に記載の遷移金属化合物[A]。
【請求項4】
前記一般式[1]において、

1
およびR
6
が、水素原子である請求項3に記載の遷移金属化合物[A]。
【請求項5】
前記一般式[1]において、

2
、R
3
、R
4
、R
5
が、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~20の炭化水素基または炭素数1~20のアルコキシ基である、請求項4に記載の遷移金属化合物[A]。
【請求項6】
前記一般式[1]において、

3
およびR
4
が、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成する、請求項5に記載の遷移金属化合物[A]。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の遷移金属化合物[A]を含むオレフィン系重合用触媒。
【請求項8】
[B-1]有機金属化合物、
[B-2]有機アルミニウムオキシ化合物、および
[B-3]遷移金属化合物[A]と反応してイオン対を形成する化合物
からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物[B]をさらに含む、請求項7に記載のオレフィン系重合用触媒。
【請求項9】
請求項7に記載のオレフィン系重合用触媒の存在下でオレフィンを重合させる工程を含むオレフィン系重合体の製造方法。
【請求項10】
前記オレフィンを重合させる工程が、エチレンを単独重合させる工程またはエチレンと炭素数3以上20以下のα-オレフィンとを共重合させる工程である、請求項9に記載のオレフィン系重合体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、遷移金属化合物、該遷移金属化合物を含むオレフィン系重合用触媒および該オレフィン系重合用触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
オレフィン系重合体は、様々な成形方法により成形され、多方面の用途に使用されている。例えば、食料品、液体物または日用雑貨等の包装に用いられるフィルムまたはシートには、エチレン系重合体の押出成形体が用いられている。成形方法または用途に応じて、オレフィン系重合体に要求される特性は異なってくるが、例えば、Tダイ成形を行う際、高速においても安定的に成形が可能(高速成膜加工性)、ネックインが小さい等の加工性能を有することが求められている。
【0003】
高圧法ラジカル重合により製造される低密度ポリエチレン(LDPE)は、複雑な長鎖分岐構造を有しているため溶融張力が大きく、そのためにネックインが小さい等成形加工性が良いため、さまざまな用途に供されている。しかしながら、成形体の引張強度、引裂強度または耐衝撃強度等の機械的強度は低く、またTダイ成形における高速成膜加工性に劣るといった問題点も残されている。
【0004】
一方、チーグラー触媒またはメタロセン触媒を使用して製造されるエチレン系重合体は、LDPEとは対照的に、その分子構造に由来して、引張強度、引裂強度または耐衝撃強度が高く、そのため機械的強度が必要とされる用途に供されているが、溶融張力が小さく成形加工性に劣るといった問題点がある。
【0005】
これらの問題を解決するために、2種の遷移金属化合物と固体状担体とからなる固体触媒成分の存在下で長鎖分岐を有するエチレン系重合体を製造する方法(特許文献1、2)が提案されている。
また、1種の遷移金属化合物と固体状担体とからなる固体触媒成分の存在下で長鎖分岐を有するエチレン系重合体を製造する方法として、遷移金属化合物として架橋ビス(1-インデニル)型化合物を用いる方法(特許文献3)、架橋シクロペンタジエニル(1-インデニル)型化合物を用いる方法(特許文献4、5)が報告されている。
一方、特許文献6では、後述するような2-インデニル基を有する遷移金属化合物を使用したオレフィン系重合が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006-233208号公報
特開2009-144148号公報
特開2019-059933号公報
特開2019-059723号公報
特開2019-059724号公報
特開2020-050614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、製造時に用いるオレフィン系重合用触媒には、製造効率の観点から高い触媒活性を有していることが望ましい。また、エチレン系重合体に代表されるオレフィン系重合体を、パイプ等の高い強度が求められる用途に使用する場合、オレフィン系重合体は、高い分子量かつ狭い分子量分布を備えていることが望まれる。しかしながら、特許文献3~6に報告されている技術には、製造されるオレフィン系重合体の分子量や分子量分布について改良の余地がある等の課題があった。
【0008】
そこで本発明は、分子量が高く、かつ、分子量分布が狭いオレフィン系重合体を製造することができる遷移金属化合物、該遷移金属化合物を含むオレフィン系重合用触媒、および該オレフィン系重合用触媒を用いたオレフィン系重合体の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究したところ、シリル架橋(2-インデニル)(2,3,4,5-テトラメチルシクロペンタジエニル)型錯体の、2-インデニル環に特定の置換基を導入することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
【0010】
本発明の要旨は以下のとおりである。
[1]下記一般式[1]で表される遷移金属化合物[A]。
JPEG
2025097258000001.jpg
72
169
(一般式[1]中、Mは、周期表第4族遷移金属原子であり、
nは、遷移金属化合物[A]が電気的に中性となるように選択される1~4の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
Qは、周期表第14族原子であり、

1
、R
2
、R
3
、R
4
、R
5
、R
6
、R
7
およびR
8
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、

2
、R
3
、R
4
、R
5
の少なくとも一つは、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、

2
~R
5
のうちの隣接した置換基同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、

7
およびR
8
は、互いに結合してQを含む環を形成してもよく、この環は置換基を有していてもよい。)
(【0011】以降は省略されています)

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