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公開番号2025094970
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023210679
出願日2023-12-14
発明の名称アキュムレータおよびシリンダ装置
出願人カヤバモーターサイクルサスペンション株式会社
代理人個人
主分類F15B 1/08 20060101AFI20250619BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】気室内の圧力を高圧にせずとも気室の圧縮の途中で加圧力が高くなる特性を実現できるアキュムレータとアキュムレータの利用に適したシリンダ装置を提供する。
【解決手段】本発明のアキュムレータ10は、中空なハウジング11と、ハウジング11内に収容されるとともにハウジング11内を気室Gと液室Lとに区画するとともにハウジング11内で移動して気室Gと液室Lとの容積配分を変更可能な隔壁部材14と、気室G内に収容されて隔壁部材14に当接すると隔壁部材14の気室Gの容積を減少させる方向への移動を抑制する弾性体15とを備え、弾性体15は、隔壁部材14が気室Gの容積を最大とする際には隔壁部材14と離間しており、隔壁部材14が気室Gの容積を最小とする前に隔壁部材14に当接して隔壁部材14の移動を抑制する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
中空なハウジングと、
前記ハウジング内に収容されるとともに前記ハウジング内を気室と液室とに区画するとともに前記ハウジング内で移動して気室と液室との容積配分を変更可能な隔壁部材と、
前記気室内に収容されて前記隔壁部材に当接すると前記隔壁部材の前記気室の容積を減少させる方向への移動を抑制する弾性体とを備え、
前記弾性体は、前記隔壁部材が前記気室の容積を最大とする際には前記隔壁部材と離間しており、前記隔壁部材が前記気室の容積を最小とする前に前記隔壁部材に当接して前記隔壁部材の移動を抑制する
ことを特徴とするアキュムレータ。
続きを表示（約 780 文字）【請求項２】
前記隔壁部材は、フリーピストンであって、
前記弾性体は、樹脂製のクッションである
ことを特徴とする請求項１に記載のアキュムレータ。
【請求項３】
前記弾性体は、発泡ウレタンで形成されている
ことを特徴とする請求項１に記載のアキュムレータ。
【請求項４】
前記ハウジングは、
筒状のハウジング本体と、
前記ハウジング本体の気室側の開口を閉塞するキャップとを有し、
前記キャップは、
ハウジング本体の開口を閉塞する蓋部と、
前記蓋部から立ち上がる突出部とを具備し、
弾性体は、筒状であって前記突出部の外周に嵌合される
ことを特徴とする請求項１に記載のバルブ。
【請求項５】
前記突出部の外周であって前記弾性体と前記蓋部との間に挟持される環状の調整シムを備えた
ことを特徴とする請求項４に記載のアキュムレータ。
【請求項６】
シリンダと、前記シリンダ内に移動可能に挿入されるとともに前記シリンダ内を伸側室と圧側室とに区画するピストンと、前記シリンダ内に移動可能に挿入されるとともに前記ピストンに連結されるロッドとを有して、前記伸側室と前記圧側室との一方が大気開放されるとともに前記伸側室と前記圧側室との他方に液体が充填される伸縮体と、
請求項１から５のいずれか一項に記載のアキュムレータと、
前記液室を前記伸側室と前記圧側室との他方に連通する連絡通路と、
前記連絡通路に設けられて前記連絡通路を開閉可能であって、開弁時に連絡通路を一方へ向かう液体の流れに抵抗を与え、他方へ向かう液体の流れに対しては全開となるバルブとを備えた
ことを特徴とするシリンダ装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、アキュムレータおよびシリンダ装置に関する。
続きを表示（約 1,400 文字）【背景技術】
【０００２】
アキュムレータは、たとえば、緩衝器やガスばねといったシリンダ装置に利用されており、シリンダ装置の伸縮時に適切な減衰力やばね力が得られるようにシリンダ装置内の作動室を加圧している。
【０００３】
このようなアキュムレータは、たとえば、ハウジングと、ハウジング内に摺動可能に挿入されてハウジング内を液室と気室とに区画するフリーピストンとを備えて構成されるものがある（たとえば、特許文献１参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２００６－３４２８６９号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
従来のアキュムレータでは、気室の容積が小さくなればなるほど気室内の圧力が大きくなって液室を大きな圧力で加圧できるが、従来のアキュムレータを緩衝器等のシリンダ装置に利用する場合、シリンダ装置がストロークエンドに移動する際に、クッションや液圧ロック等のシステムを利用せずにアキュムレータのガス反力でシリンダ装置の当該ストロークエンドへの移動速度を減速させるためには気室内の圧力を予め高圧にしておく必要がある。
【０００６】
しなしながら、そのようにすると、気室内のシールが難しくなるとともにシリンダ装置のロッド回りのシールの緊迫力を高くしなければならず、シリンダ装置の円滑な伸縮が阻害されてしまう。
【０００７】
このように、従来のアキュムレータでは、シリンダ装置等のストロークエンドへの移動速度を減少させ得る程度の加圧力を得るには予め気体を高圧で封入する他ないがそうするとシリンダ装置の作動に悪影響を与えてしまう問題がある。
【０００８】
そこで、本発明は、気室内の圧力を高圧にせずとも気室の圧縮の途中で加圧力が高くなる特性を実現できるアキュムレータおよび当該アキュムレータの利用に適したシリンダ装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
前記課題を解決するため、本発明のアキュムレータは、中空なハウジングと、ハウジング内に収容されるとともにハウジング内を気室と液室とに区画するとともにハウジング内で移動して気室と液室との容積配分を変更可能な隔壁部材と、気室内に収容されて隔壁部材に当接すると隔壁部材の気室の容積を減少させる方向への移動を抑制する弾性体とを備え、弾性体は、隔壁部材が気室の容積を最大とする際には隔壁部材と離間しており、隔壁部材が気室の容積を最小とする前に隔壁部材に当接して隔壁部材の移動を抑制する。
【００１０】
このように構成されたアキュムレータによれば、隔壁部材が気室の容積を最大とする位置から気室を圧縮する方向へ変位していくと、途中で弾性体が圧縮されて気室内の気体の反力に弾性体の弾発力を加えて加圧力を高くして、隔壁部材の気室を圧縮する方向への移動速度を減速させ得る。また、気室内を高圧にする必要がなく、さらに、弾性体は、隔壁部材が気室の容積を最大とする際には隔壁部材と離間しているので、隔壁部材が気室を圧縮し始める状況では隔壁部材が滑らかに移動できるから、伸縮体もスムーズに伸長作動を呈することができる利点がある。
（【００１１】以降は省略されています）

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